ニコラ・テスラ〜なぜ不当な扱い?(5)
〜Radiant Energyについての追記〜
Nikola Teslaについては、そのきっかけは記憶がないのですが、多分偶々だったと思うのです
けど、2014年に興味が湧いて調べた中で全く寡聞にして知らなかった色々な事実を知り、2014
年6月にニコラ・テスラ〜なぜ不当な扱い?(1)、ニコラ・テスラ〜なぜ不当な扱い?(2)という項を
したためました。その後、2016年5月に、偶々、ネット上で"Tesla vs Einstein"という記事を見つけ、
読んだ中で新たな事実を知って、ニコラ・テスラ〜なぜ不当な扱い?(3)という項を追加しました。
その後、Teslaの科学哲学、そして目指したものはなんだったのかということに興味があった中で
The Problem of Increasing Human Energy
という1900年発行のTeslaの論文の写しを発見し、昨
年(2016年)9月に、Nikola Tesla〜哲学と目指したこと@〜Nikola Tesla〜哲学と目指したことB
という項をアップしたのですが、直後に、更に彼の研究に関して突っ込んだ記事を発見、速攻で
同じく2016年9月にニコラ・テスラ〜なぜ不当な扱い?(4)という項を追加でアップしました。
実はその時、私的には不明点があり、中途半端な記事になっていることは重々自覚していて、
更に海外サイトを漁って記事は見つけていたのですが、読み切れずにいました。
で、暇に任せて、今回再びそのTeslaの研究をもう少しきちんと見てみようという気になり、読み
かけだったものを再度読んだり、新たにネット検索したりした中で、前項記事(Tesla関連)の追加
補足として本項をしたためました。かなり前項と輻輳するところもありますが合わせて読んでい
ただければ幸いですm(__)m
前回記事は、そこで示したように、前述の論文The Problem of Increasing Human Energyへのリ
ンクが張られていたサイトFree Energy/Nikola Teslaに、Radiant Energy(※1)という記事へのリン
クも貼られていて、それをさらっとだけ目を通し、そこで、私としては初めて目にした"Radiant
Energy"というものに関して追加検索して見つけた記事、Educate Yourself / Radiant Energy:
Unraveling Tesla’s Greatest Secret(※2)に主に基づいて書いたもので、さらっとおさらい的に書
きますと、Nikola Teslaの科学研究のターニングポイントは、1889年からの3年間の実験研究に
あったこと、その端緒は、1887年にHertzが発表していた電磁波実験に関して、1889年に発表さ
れていた諸条件に忠実な再現実験を行う中で再現せず、その理由を突き止めて、それをHertz
にはるばる欧州まで出かけて面会してプレゼンする(Hertzは了解し、発表を撤回することを彼に
告げたのですが、諸事情−再三私が本コーナーで主張してきたように、地球における科学は真
に客観的な科学探求だでなされてきたものではなく、国家そして科学コミュニティを形成している
科学者特に権威学者らの人間的側面が大きく影響してきた−で結局撤回はなされずそのまま
となっています。常にそうですけど、「勝者が書いた」科学史では完全に隠されてきていますが)
とともに、彼が発明した独創的な「誘導コイル装置」も実験過程で改良して使用しながら、彼の
心に浮かんでいたhypothesisの実証を鋭い観察力と洞察力による慎重で膨大な実験にて行い、
それが1892年に発表した論文"ON THE DISSIPATION OF THE ELECTRICAL ENERGY
OF THE HERTZ RESONATOR"で結実し、それがその後のTeslaが生涯取り組んだ実験
研究の基礎になったこと等を述べました。そして、このTeslaの研究が彼だけで留まってしまった
(世紀の変わり目−すなわち1900年−以降、彼は次第に、いわば"maverick"、「異端」科学者扱
いになってしまい、「忘れられた物理学者」扱いにされてしまった)のかの一つの要因として、当
時の科学界がノーベル賞科学者さえもその実験に用いた誘導コイル装置の本質的なところを見
誤り、単なる「高電圧高周波AC(交流)電源」装置と誤解したらしいことにあったこと、そして、そ
の忘れられていたTeslaの基本となる本質的研究を発掘し重要性に目をつけ、PR活動や再現
実験等に取り組んでこられた方々のことなどに触れました。
2000年の最初の10年間に、"Genius & Hero of science"として"Popular symbol"扱いされた(⇒
アインシュタイン, "Einsteinians"、そして・・・参照)Einsteinの「相対性理論生誕百年記念祭」が
"Science Establishment"により挙行された一方で、Tesla Society(前に紹介したように、Teslaの
功績を讃え、彼の研究と精神を引き継いでいこうと言う趣旨で作られた組織のようで、アメリカ・
スイスそしてNikola Teslaの母国クロアチア−ここではTeslaは「英雄」扱いされていてテスラ博物
館がありクロアチアの名所になっているようです−にあり、ネット検索していたら、イギリスにも
Tesla Society UKというグループもできて活動しているようです)が中心になってテスラ生誕150
周年記念祭が2006年に開催されたそうです。本質的に、現代文明の多大な恩恵を受けている
元になった「『AC』の発明者はまさにNIkola Teslaである」ということを一般大衆の多くは知らない
という事実は、いかに一般大衆に大きな影響力を与えているマスコミ・メディアと物理コミュニティ
がTeslaを不当な扱いをしてきたかを如実に語っていると思います。そもそも私がTeslaの項を興
した理由はそこにあったのでした。科学(物理学)コミュニティの評価とは異なり、地球人類に対
して多大な恩恵をしたのは、"popular symbol"のAlbert Einsteinなどではなく、"forgotten"さ
れてしまったNikola Teslaであることを強く主張したかったゆえでした。
その私に更に衝撃を与えたのが、この1992年論文の話題でした。そして、その研究の本質的な
凄さゆえに、前述でも触れたように「地球における科学の在り方が純粋な客観的なものではなく、
国家と科学コミィニティの人間的思惑−主観的感情−に大きく影響を受けて来た」ということの
象徴になってきた節が強く伺われます。それゆえに話題にすることにしたのでした。
すなわち、NIkola Teslaの20世紀になした実験研究というのは、不当に歪められて拡散されてき
たような類のものではなく、冒頭で触れたNikola Tesla〜哲学と目指したこと@〜Nikola Tesla〜
哲学と目指したことBの中で示したような、彼の深い思い「人類に真に役立つ安価な科学装置
の創出」に沿ってなされたものであったということでした。逆にそれゆえに彼は報われず不当な
評価にとどめられているのだろうと思うのですが・・・
今回、ふと思いついて、このTeslaの1892年のオリジナル論文がウェブ上にないかと探したので
すが、この1892年の論文は残念ながら、ネット上に置かれていた無償で読めるものは前書きに
相当する部分だけ(※3)(三つくらいありましたが全てそうでした)で、全文は有償配布であり(PDF
が約6$−ウェブ上では何か100$も出して買ったという方がいました)、購入方法もわからない
−というかキャッシュカードは使いたくない−ので諦めました(^^;。ま、恐らく、当時の科学者−そ
れもノーベル賞受賞者までも−が誤解したくらいですから、私のようなぼんくらのど素人が読ん
でもわからんだろうとは思いますが(^^;(Teslaの文章は、1センテンスが複雑に入れ子構造みたい
になっていることが多く、英語読解力に乏しいことをつくづく自覚してきている私にとっては、私の
理解できる日本語に訳するのに苦労しているくらいですから)。
ちなみに、ググりますと、Prof.Bjerknesと言う方の同じ名前の論文がヒットしますが、Tesla論文
の前書き(※3)でこのProf.Bjerknesとこの論文名に言及がされていて、
There can not be the slightest doubt as to the truth of these conclusions,
yet the statements which follow may serve to explain in part the results
arrived at in a different manner; and with this object in view I venture to
call attention to a condition with which, in investigations such as those
of Prof. Bjerknes, the experimenter is confronted.
(これらの結論の真実性にはわずかも疑うことはできないが、従う発言は、部分的
には異なる方法で到達した結果を説明するのに役立つかもしれない;
そして、この課題を考慮して、私は思い切って、Bjerknes教授のような研究におい
て、実験家が直面している条件に注意を呼び起こしている)(◆1)
と書いていますので、あえて同じ題名にしたのかもしれません。この前書きではその実験装置
に関することすなわち電源に関する事には触れていません。
ただ、本論文はあきらめましたが、幸い、同じ1892年にTeslaはどうやら講演の予稿集らしい
EXPERIMENTS WITH ALTERNATE CURRENTS OF HIGH POTENTIAL AND HIGH FREQUENCY
(※4)というのを出していて、こちらは(※2)と同じ一連のサイトにあり、(※1)を再度じっくり読み返
すとともに、(※3)そしてこの(※4)をじっくり読んでみました。
したがって、本項は、主として、(※1)、(※3)、(※4)からの引用と、それらについてそしてそれら私
が理解したことをまとめたものです。
まず、Teslaがこの研究をした・できたそして"Radiant Energy"なるものを見出したのは、一重に
彼の鋭い観察力、天分と言うべき「洞察力」、そして先人及び自己の過去の研究に対する理解
力と幅広い知見の賜物だと思われます。そのことは、(※3)、(※4)のTesla自身の文章の中に色
濃く見出されます。先の(◆1)はそれを象徴するものとして挙げました。
先に紹介した上記(※1)、(※2)等ではその研究結果に導いた決定的な誘導コイル装置の電流−
言わば「急峻インパルス電流」−のみに言及していて、前述のようにそれを当時の科学者が、
「高周波高電圧AC電流」と誤解していたとあり、前回記事ではそのまま書きましたが、どうもそ
れは、単に当時の科学者の先入観ばかりのせいだけではなくTesla自身の説明の仕方が招いた
ような気がしています。(※2)には
This investigation, then, it goes without saying, deals with alternating
currents, and, to be more precise, with alternating currents of high
potential and high frequency. (..)
Of the various branches of electrical investigation, perhaps the most
interesting and immediately the most promising is that dealing with
alternating currents. The progress in this branch of applied science
has been so great in recent years that it justifies the most sanguine
hopes.(..)
Even at this hour possibilities not dreamed of before are, by the use
of these currents, partly realized. (..)
Is there, I ask, can there be, a more interesting study than that of
alternating currents?
(この発見は、それから、いうまでもなく、交流電流とずっと正確には、高電位・
高周波交流電流を扱ったものである。(中略)
電気的発見についての種々の部門の内、恐らく最も興味深く、直接的に最も
有望なものは交流電流を扱う事である。応用科学のこの分野の進歩は最近
の数年では最も大きいので、それは最も楽天的な希望に合致している。(中略)
この時間においてさえ、前には夢見られなかった可能性が、これらの電流の
利用により部分的に実現した。
尋ねる、交流電流研究よりずっと興味深い研究があるか、ある可能性がある
か?)
とあり、実際、「高周波高電圧電源」でも実験をしていて、前年1891年に、高周波交流発電機(a
high frequency alternator)を用いての実験観測結果論文"Experiments With Alternate Currents
of Very High Frequency and Their Application to Methods of Artificial Illumination)を出している
ことに言及しています。ですから、1889年にACの研究を捨てたわけではなかったようです。
ただ、3年間の実験研究の結果、彼が工夫した(発明した)特殊な「誘導コイル装置」だけが他で
は見いだせない新発見の現象を引き起こし、そして、その誘導コイル装置の一次電源は、普通
の「低周波」交流発電機(alternator)またはDC電源でよいというのが一つの結論になったという
ことです。いずれにしろ、これらについてはちゃんと書かれていたわけで、きちんと論文とかこの
講演予稿集?を読んで理解しようとすれば、科学者であればわかったはずだとは思うのですが。
この時点ではまだ、NIkola Teslaは異端者扱いされていなかった節が伺えるのは、Nikola Tesla
〜哲学と目指したこと@〜Nikola Tesla〜哲学と目指したことBで引用した論文"The Problem
of Increasing Human Energy"はこの後の1900年のものですが、大いに売れて増刷が繰り返され
たという話からの推測です。ですから、この時は、無視されたのではなく、あまりに斬新な発想
だった(やっとMaxwellが1865年に発表した"Maxwell's equations"がそれからMaxwell自身が予測
した「電磁波」を1887年にHertzが実証観測証明をして当時の科学界で理解され定着したばかり
であったこと)から、ある意味、当時の他の科学者が「ついていけなかった」「頭が回らなかった」
のではないかと思われます。
さて、その「彼が工夫した(発明した)特殊な『誘導コイル』装置」について少し詳しく触れておきた
いと思います。(※4)にはまず、次のような記述があります。それは図1のような装置と聴衆を驚
かせる結果に言及してのものです。
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図1
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装置の本体はほとんどブラックボックスになっていて、平行の二本の太い電線が露出しているだ
けのものです。
Every one is familiar with the discharge of an ordinary coil; it need not
be reproduced here. But, by way of contrast, here is a form of discharge
of a coil, the primary current of which is vibrating several hundred
thousand times per second. The discharge of an ordinary coil appears
as a simple line or band of light. The discharge of this coil appears in
the form of powerful brushes and luminous streams issuing from all
points of the two straight wires attached to the terminals of the
secondary
(誰もが普通のコイル放電についてはよく知っている;ここで再度示す必要は
ない。しかし、対照的に、ここには、その一次電流が毎秒数十万回で振動す
るコイル放電の形がある。普通のコイルの放電は光のひとつの線または帯と
して現れる。このコイルの放電はパワフルなブラシ放電と二次側端子に接触
した二本のワイヤの全ての点から出ている光学的ストリームの形で現れてい
る。)
これに関しては、「あなた方の間の最も鋭い観察者でさえ、不可能でないにしても、誘導起電機
あるいは摩擦機械のそれらからのものと区別することが困難であることがわかるスパークを生
ずることができる」と述べたうえで、
This may be done in many ways for instance, by operating the induction
coil which charges the condenser from an alternating-current machine
of very low frequency, and preferably adjusting the discharge circuit so
that there are no oscillations set up in it.We then obtain in the secondary
circuit, if the knobs are of the required size and properly set, a more or
less rapid succession of sparks of great intensity and small quantity,
which possess the same brilliancy, and are accompanied by the same
sharp crackling sound, as those obtained from a friction or influence
machine.
Another way is to pass through two primary circuits, having a common
secondary, two currents of a slightly different period, which produce
in the secondary circuit sparks occurring at comparatively long intervals.
(これは、多くの方法、例えば、コンデンサを低周波交流電流機から充電し、
望ましくはその放電回路はその中では発振がないように調整されている誘
導コイルを動作させることによるでなされるかもしれない。我々はそのとき、
二次回路において、もし、ノブが必要な大きさで適切にセットされているな
ら、多かれ少なかれ、大きな強さで小さな量の急激な連続スパーク−同じ
光度を有している−を得、誘導起電機または摩擦機械から得られたのと
同様に同じ鋭い破壊音が伴う。)
と言い、続けて、殊更強調するようなタッチではなく淡々とした感じで
Another way is to pass through two primary circuits, having a common
secondary, two currents of a slightly different period, which produce
in the secondary circuit sparks occurring at comparatively long intervals.
(..)For this purpose I establish between the terminals of the coil which
charges the condenser a long, unsteady arc, which is periodically
interrupted by the upward current of air produced by it. To increase
the current of air I place on each side of the arc, and close to it,
a large plate of mica. The condenser charged from this coil discharge
into the primary circuit of a second coil through a small air gap, which
is necessary to produce a sudden rush of current through the
primary.
(他の方法は、共通二次側を有し、二次回路に置いて比較的長い距離で起
きているスパークを生ずるわずかに周期の違う二つの電流を、二つの一
次回路に通過させることである。(中略)この目的のため、私は、コンデンサ
を充電するコイル端子間で、それにより生ずる空気の上昇電流により周期
的に遮断する長い、不安定なアークを確立する。気中の電流を増加するた
め、私はアークの各々の側において、大きなマイカの板を置き、それに接
触させる。このコイルから充電されたコンデンサは二次コイルの一次回路
に、一次側を通る急激電流を生ずるのに必要な小さな空隙を通して放電
する。)
と述べ、この実験における接続回路として、下図2が示されています。
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図2
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これについては説明があり、下手な和訳だけ示しておきます。
Gは普通に構成された『オルタネータ(alternator)』(交流発電機)で、誘導コイルの一次
側Pを供給し、その二次側Sはコンデンサまたはjar C Cを充電する。
二次端子はjarの内側被覆に接続されていて、外側被覆は二次誘導コイルの一次側
端p pに接続されている。この一次のp pは小さな空隙abを有している。
コイルの二次側sは適切なサイズのノブ又は球K Kに供給されていて、実験に適した
距離にセットされている。
長いアーク(long arc)が一次誘導コイルの端子AB間で樹立する。M Mがマイカ板で
ある。
アークがAとBとの間で中断する各々の時間、jarはすぐに充電され、一次側p pを通し
て放電しノブK K間にパチンという火花を生じる。AとBとの間で形成されるアークに電
位がかかり、jarは、アークが通風により再び中断するまでは、空隙abを通して中断す
るような高電位になるまで充電できない。
このように、長い間隔で急激なインパルスが一次p pで生じ、それは二次sにおいて、
一致する数の強いインパルスを与える
"jar"とあるのは、"Leyden jar"(ライデン瓶/コンデンサの原型になったもの)です(私は以下では
まとめて勝手に"capasitor"という語彙を用いています)。
マイカM Mは気中にアークが漏れずにAB間だけで起こるようにするためのものと思われます。
放電形態については、「もし二次ノブあるいは球K Kが適当なサイズであれば、スパークはHoltz
machineのそれと多くの類似を示す。しかし、見た目が異なるこれら二つの効果は多くの放電現
象のうちのただ二つである。」と述べ、ここだけ読むと誤解してしまうのですが、その後に、「前述
の二つの実験においてのような誘導コイルで仕事をする代わりに、次の実験におけるように高
周波交流発電機からそれを作動させるとき、現象のシステマティックな研究はずっと容易に提供
される。このような場合、一次を通る電流の強度と周波数を変更することにおいて、我々は放電
の五つの異なった形−この課題についての私の1891年5月20日にAIEEの前にしての前の論文
[超高周波交流電流による実験と人工照明法への適用](1891、7.11電気世界参照)で述べた−
を観測するだろう。」と書いています。
したがって、図2の説明の後にこのようなことを書いているということは、単に放電形態の話をし
て驚かせようとしているわけではなく、それはあくまで本論の前の前置きみたいなものでしかな
いということをここまで読むと感じ取られると思います。
そして、その中の興味深いものとして、「ブラシ放電」(図1そして下図3)を取り上げています。彼
はまさにこれを掘り下げて実験研究したのでした。
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図3
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引用しますと、
Viewed from a near position it resembles much a jet of gas escaping
under great pressure. We know that the phenomenon is due to the
agitation of the molecules near the terminal, and we anticipate that
some heat must be developed by the impact of the molecules against
the terminal or against each other. Indeed, we find that the brush is
hot, and only a little thought leads us to the conclusion that, could
we but reach sufficiently high frequencies, we could produce a brush
which would give intense light and heat, and which would resemble in
every particular an ordinary flame, save, perhaps, that both phenomena
might not be due to the same agent wave, perhaps, that chemical
affinity might not be electrical in its nature.
(..)with the much higher frequencies obtainable by the disruptive
discharge of a condenser, were it not for the sudden impulses, which
are comparatively few in number, sparking would not occur even at
very small distances. However, with incomparably higher frequencies,
which we may yet find means to produce efficiently, and provided
that electric impulses of such high frequencies could be transmitted
through a conductor, the electrical characteristics of the brush
discharge would completely vanish to spark would pass, no shock
would be felt yet we would still have to deal with an electric
phenomenon, but in the broad, modern interpretation of the word.
(近傍位置から見るとそれは、大圧力のもとでの多くのガスのジェットに似て
いる。我々は、その現象は端子近傍の分子の攪拌によることを知っていて、
ある熱がその端子あるいは互いに対して分子の衝突により発展するに違い
ないことを予測している。実際、我々はそのブラシが熱いことを見出しており、
ほんのちょっと考えると、もし、十分な高周波に達することができるなら、強
い光と熱を与え、各分子において、恐らく、両方の現象が同じ媒体の波−恐
らく化学的親和性はその性質に置いて電気的ではないだろうもの−にはよ
らないだろうことを除いて普通の枠組みに類似しているブラシを生ずること
ができるという結論に導かれる。
(中略)コンデンサの急激放電によって得られるずっと高い周波数では、もし
それが比較的少ない数の急なインパルスに対するものでないなら、スパー
クは非常に小さい距離でさえ起きない。しかしながら、我々がまだ効率よく
発生する方法を見つけていないかもしれないずば抜けて[高い]高周波で、
そして、もしこのような高周波の電気インパルスが導体を通して伝達でき
るなら、ブラシ放電の電気的性質は完全に通過するスパークに消え、我々
がまだ電気的現象として、ただし、広義の現代的解釈で扱うべきどんな衝
撃も感じないであろう。)
しかしながら、どうやら、当初は希望通りにならなかった(恐らく、安定した「ずば抜けて高い周波
数」のインパルスが得られなかった)ようですが、天才発明家でもあるTeslaでしたから、装置を工
夫してそれに成功したようです。それは、
(a)放電部の可調ノブAとBをバネ圧力により黄銅の顎内に保持
(b)ノブA Bを繋ぐ線に直角の軸で配置され、それらの間で強い
磁場を生ずる強い電磁石N Sの利用
と書かれています。特に、(b)については、
The employment of an intense magnetic field is of advantage principally
when the induction coil or transformer which charges the condenser is
operated by currents of very low frequency. (..)
The intense magnetic field then serves to blow out the arc between the
knobs as soon as it is formed, and the fundamental discharges occur
in quicker succession.
(強磁石の利用は、コンデンサを充電する誘導コイルまたはトランスが非常に
低い周波数の電流で働くとき、原理的に有益である。(中略)
強磁石は、そのとき、それが形成されるや否やノブ間のアークを吹き飛ばす
助けをし、基本的放電が速く連続的に起きる。)
と強調され、ノブAB間のlong arcを(それまでやっていた)「通風」による遮断の場合、不安定ゆえ、
上記の図2のような回路にせざるをえなかったが、アーク遮断にこの強力磁石を用いる方法では、
「アークを作る電流は非常にパワフルであり、磁場はより大きな影響を働かせる」からとして、下
図4とできるとしています(ノブAB、コンデンサの位置、そして図2の場合にあった小ギャップabが
省略されていることに注意)。
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図4
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いずれにしろ、Teslaの発明した「誘導コイル装置」というのは、ノブAB間のアーク周期を制御す
ることによるコンデンサの充放電周期の制御、そして、その放電電流であるインパルス電流を出
力側誘導コイルの一次側pに通電し、同じ周期の高電圧をその二次コイルsに誘起させるという
ものであり、その電圧は通常のトランスとは異なり、巻数比に比例するものではない非常に高い
電圧を発生したとものだったわけです。
彼が実験観測で見出したものは、「超高周波・超高電圧」を必要とするものでしたが、前者は、
上記のような工夫により可能になり、後者は、
Just in how much a very high frequency is essential for the production
of the results presented is a question which, even with my present
experience, would embarrass me to answer. Some of the experiments
may be performed with low frequencies; but very high frequencies are
desirable, not only on account of the many effects secured by their
use, but also as a convenient means of obtaining, in the induction
apparatus employed, the high potentials, which in their turn are
necessary to the demonstration of most of the experiments here
contemplated.
(提示された結果の導出に対して本質的である超高周波はどれくらいであるか
というのは、私の現在の実験でさえ、私に答えることを当惑させる質問である。
実験のいくつかは低周波でなされた;しかし、超高周波は、それらの利用により
確保された多くの結果を考慮するだけでなく、使用した誘導装置に置いて、ここ
で熟考された大部分の実験の証明にところてん式に必要である高電位を得る
のに有益な方法として望ましい。)
という記述に現れているように、この装置で超高周波とするときに必然的に伴う現象だったよう
です。それは、まさに(※1)記事の冒頭で書かれている、
Everything Tesla said works too with low voltage batteries, providing
the switching is correct.
(Teslaが述べた全てのものは、的確なスッチングがなされるら、また低電圧の
バッテリーで働く)(◆2)
ものであり、留意すべきことは、そこで引用されているように、
"WE do not need to do this with high voltage as it works on any level."
「それは任意のレベルで働くので、我々は、これを高電圧で扱う必要はない」(◆3)
という画期的なものだったことです。要するに、
この誘導コイル装置に外部から供給する電流は、「高周波高電圧電流」
である必要はない!通常の低周波で普通の電圧電源で十分である。
というものだったのです。(※1)では、Teslaが発見した現象を見出す条件として
@「急充電(in the abruptness of charging)の中で発見された」
−それは、スイッチを「閉じて[電源供給を]中断する」("closure and break")
の瞬間である⇒「インパルス時間(IMPULSE time)」がポイント
A「充電プロセスは単一インパルスで起きること」が必須事項
−[注!]どんな電流の逆転も認められない、さもないとその効果は現れない
と主張されています。
ちなみに、このようなCapacitor放電による急峻インパルス電流を用いることを考えたのは、これ
も前回記事で触れましたけれど、TeslaはEdisonに憧れ、彼からの招きもあって渡米し、彼の下
で働くようになったとき、当時は、家庭用も産業動力用も全てまだDCで、これには「DC異常」と
いう厄介な問題(発電ステーションで電源操作するとその瞬間だけ青色の火花が発生し、時に
近傍の作業者の体を流れて死に至らせる事故が起きたこと)の発生があり、ほとんどの技術者
はその解消ないしは減少の研究(恐らくcut & tryの対処療法研究)に取り組んでいたのに対し
Teslaはその原因研究にモチベーションを持ち、その応用まで視野に入れていたという経験を
有していたことによるようです。
尚、どんな論文なのか、そして正否は不案内ですが、1895年にこの誘導コイル装置の理論解
析をされた科学者がいるそうです。
ここまで示してきませんでしたが、具体的にどんな現象を観測したかは(※1)に書かれていて、
次のようであったそうです。
(a)Trains of impulses, each exceeding 0.1 millisecond duration, produced
pain and mechanical pressures.
(各々が0.1ms振動を超えるインパルス列は、痛覚と機械的圧力を生じた)
(b)Pain and physical movements ceased when impulses of 100 micro-
seconds or less were produced.
(100μs以下のインパルスが生じた時、痛みと物理的動きが止まった)
(c)With impulses of 1.0 microsecond duration, strong physiological heat
was sensed.
(0.1μs振動のインパルスで、強い物理的な熱が感じられた)
(d)Further decreases in impulse brought spontaneous illuminations capable
of filling rooms and vacuum globes with white light.
(インパルスにおける更なる減少は、白色光で部屋と真空球を充満できる
自家発光を齎した)
(e)Shorter impulses produced cool room penetrating breezes, with an
accompanying uplift in mood and awareness
(より短いインパルスは、気分と覚醒の高揚を伴って、冷えた部屋に突き
抜ける微風を生じた)
下へ行くほど「高周波」(&高電圧)ということです。特に(d),(e)は驚くべき現象です。
そして、Tesla自身が
None of these impulse energies could be duplicated through the
use of high frequency harmonic alternations, those which Sir
Oliver Lodge popularized, and which later was embodied in
Marconi Wave Radio
(これらのインパルスエネルギーは、Sir Oliver Lodgeが世に広め、その後、
Marconiのラジオ波で具現化した高周波交流の利用を通しては複製でき
なかった。)
と断言しているように、これらは決して通常の「高電圧高周波電源」では見いだせなかったもの
であり、Teslaが発明した「急峻インパルス一次電流」を発生させた「誘導コイル装置」のみで見
出すことができた画期的で驚くべき現象です。
科学の真の進歩という点では非常に残念な話なのですが、当時の科学者は先入観と誤解で理
解できしなかったためか、そして、それゆえに、Teslaのこれ以後の研究は「忘れられた」あるい
は「とんでも扱い」で無視されているのか、アカデミア科学界では再現実験を試みた、あるいは
同じ現象を確認したという話はなさそうですけど、電気技師のEric Dollardという方がそれらの再
現に成功したと主張されているそうです。
現在、「テスラトランス」の名前で製造販売している物は、"Tesla's Theory"を理解しないまま、
単に真似て作っただけの、Teslaが前述のような観測をした"Tesla Translator"「似て非なる代物」
のようです。Maxwellが1865年に発表して体系化した電磁気学の外のものであり、通常の電磁
気学で働いているトランスとは完全に原理原則の異なるものだったようです。
彼の着眼点の一つは、前述のHertzに対して異議を申し出たものにも現れています。彼がHertz
に示したことは、「Hertzの実験条件では『空気の存在』が考慮されていない」というものだったそ
うです(※1のよる)。前述の(◆1)はそういう体験の中での発言でしょう。そして、この空気などの
周囲媒体の影響に関しては、論文の前書きでの記述の中にも示されています。それを考慮して
確認した実験例が示されています。「エネルギーの散逸は太い電線より細い電線で甚だしいこ
と、試しに細い電線で表面積を大きくとったら、通電時に一瞬にして溶着したこと」等が述べ
られていて、
The apparatus, oscillator and resonator, being immersed in air, or other
discontinuous medium, there occurs as I have pointed out in the
description of my recent experiments before the English and French
scientific societies dissipation of energy by what I think might be
appropriately called electric sound waves or sound-waves of electrified
air.
(装置、発振器、共振器は、空気中または他の不連続媒体の中に置かれている
ので、私が、英国とフランス科学社会の前での私の最近の実験の詳述の中で
指摘してきたように、私がそれによって考えている電気音波または音−電気化
した空気の波−と称せられるかもしれないエネルギーの散逸[dissipation]が起
きている)
Most of the striking phenomena of mechanical displacement, sound, heat
and light which have been observed, imply the presence of a medium of
a gaseous structure that is one consisting of independent carriers
capable of free motion.
(観測されて来た機械的変位、音、熱、光の衝撃的な現象の大部分は、自由
運動できる独立したキャリアからなる気体構成の媒質の存在をほのめかしている)
と書いています。
いずれにしろ、彼は、この徹底的な実験による驚くべき結果に優れた観察力・洞察力で着目し、
"Radiant Energy"というhypothesisを確信したようです。勿論、そのような発想には元になった彼
の素養がありました。
(※3)の冒頭で彼が大学時代(欧州です)に読んだCrookesという方の本を取り上げ、その中の
"radiant matterの実験"の話が彼をして、「学生の心にこのような感銘を与えることができる本
はそうはない」とまで断言し、次のようなことを書いています。
but one, at least, I must mention the name which could not be omitted
in a demonstration of this kind. It is a name associated with the most
beautiful invention ever made: it is Crookes!
(しかし、一つ、少なくとも私はこの種のデモンストレーションで省くことができない
名前を述べなければならない。それは、かつて最も美しい発見をしたことに関連
する名前である;それはCrookesである!)
But if, on the present occasion, I mention this name as one of many your
institution can boast of, it is because I have more than one reason to
do so. For what I have to tell you and to show you this evening concerns,
in a large measure, that same vague world which Professor Crookes has so
ably explored; and, more than this, when I trace back the mental process
which led me to these advances which even by myself cannot be considered
trifling, since they are so appreciated by you I believe that their real
origin, that which started me to work in this direction, and brought me to
them, after a long period of constant thought, was that fascinating little
book which I read many years ago.
(しかし、もし、現在において、私がこの名前をあなた方の学界が誇る多くの人の
一人であると述べるなら、それは私がそうする一つの理由以上のものを持って
いるからである。なぜなら、私があなた方に、今夕、言わなければならないこと、
示さなければならないことは、大いにCrookes教授が大変うまく探求してきた同
じ漠然とした世界に関する物であるから。そして、更に、私をこれらの私自身に
よってさえ、取るに足らないものとは考えることができないこれらの前進に導い
たその精神的過程をなぞるとき、それらは、あなたがたによって真価が認めら
れるので、私にこの方向での仕事をスタートさせ、長い間の一定の思考の後で
私をそれらに連れて行ったその真の源が、私が何年も前に読んだ魅惑的な少
しの本であったと信じている。)
実に学生時代に既に、"Radiant Energy"を考える萌芽があったわけで、それが実験の条件の発
想にも如実に現れていたようです。
ところで、これも前回記事で触れましたが、このTeslaの論文等を発掘したのはGerry Vassilatos
と言う方だそうで、New Yorkの図書館で見捨てられ廃却寸前になっていたもを見つけ出され、そ
れを元に"THE SECRET OF COLD WAR TECHNOLOGY"という本を出版されたそうですが、題
名が暗示しているようにsuppression(恐らく国家から)受けたそうで、ごく一部の方達が読んだだ
けのようです。私は読んでいないのですが、海外サイトにPDFが置かれていました。
真偽不明であり、あまり謀略論には走りたくないのですが、前述のように、19世紀には現代文明
が最大に恩恵を受けているACの発明者でありながら、異様にも、事実と異なる歪曲されたネガ
ティブな存在にされ、一般大衆には忘れた存在にまでされた科学者の筆頭であること、そして、
既に書いて来たように、彼の研究結果に対する怪しい動きがみられたことなどを考慮すると、あ
えて不当にも彼の研究結果は意図的に隠され、それを追及させないようにそういう不当な扱いを
されてきたのではないかと思えてなりません。
事実を知れば知るほど、国家・科学コミュニティ・マスコミ/メディアによるEisnteinとTeslaの扱い
の目に余る大きなギャップに怒りさえ覚えてきています(怒)。もう今や私は、20世紀の科学は完
全に歪んでしまっていたと断言したい。
続・相対性理論への疑念(28)〜science estabilishmentが"relativity"に対してなしてきた驚くべき
こと 〜で紹介したRoger J Anderton氏は、その項では触れませんでしたが、引用した記事の中
でNikola Teslaに関して、
I now recognise what a genius Tesla was, but he wasn't working from
physics as it is now taught to students but was working from an
earlier physics uncorrupted by Einstein.
(私は今、天才テスラが何であったかを理解しているが、彼は、今学生に教えら
れているような物理学で働いておらず、Einsteinによって混乱させられていない
より以前の物理学で働いていた。)
と述べられていますが、まさに歴史的状況を見ればその通りです。
海外サイトには"Einstein vs Tesla"なる記事さえあるくらいで、その「哲学(phylosophy)」も「科学
研究手法」も「研究目的」もNIkola TeslaはAlbert Einsteinとは完全に一線を画している、そして、
そこに私は、Albert Einsteinではなく、NIkola Teslaに私が理想とする「ほんものの『科学者』」像
(⇒続・相対性理論への疑念(22)〜更なる虚像の証拠〜参照)を見つけたのでした。それゆえ、
既に引用紹介してきたものの再掲ですが、そんな彼がEinstein、"Relativity"そしてそれに魅せら
れた当時の科学者らに対してなした次の批判も、私的には賛同し納得できるものです。
(1)
Today's scientists have substituted mathematics for experiments,
and they wander off through equation after equation, and eventually
build a structure which has no relation to reality. The scientists
from Franklin to Morse were clear thinkers and did not produce
erroneous theories. The scientists of today think deeply instead of
clearly. One must be sane to think clearly, but one can think deeply
and be quite insane.
(今日の科学者は実験を数学で置き換え、方程式のち方程式でさまよって
いて結果的に、現実と無関係な構造を構築している。FranklinからMorse
までの科学者は明らかに思考家であったが誤った理論は出さなかった。
今日の科学者は明確の代わりに深く考える。人は明確に考える分別があ
らねばならないが、深く考えて全くばかげていることにもなれるのである。)
(2)
a mass of error and deceptive ideas violently opposed to the teachings
of great men of science of the past and even to common sense.
The theory wraps all these errors and fallacies and clothes them in
magnificent mathematical garb which fascinates, dazzles and makes
people blind to the underlying error.
The theory is plike a beggar clothed in urple whom ignorant people
take for a king. Its exponents are very brilliant men, but they are
metaphysicists rather than scientists.
(過去の偉大な科学者の教えと常識に対してさえ過激に反対する誤りと欺瞞
だらけであった。その理論はこれら全ての誤りと誤謬を覆い隠し、それらを、
魅惑し目をくらまし、人々を底に沈む誤りに対して目くらましする壮大な数学
的装いを着せている。その理論は無知の人々が王に対してとる裸の王様の
ようなものである。その解釈者は大変立派な人であるが、彼らは科学者より
むしろ形而上学者である。)
(3)
On a body as large as the sun, it would be impossible to a disturbance
of this kind [e.g., radio broadcasts] to any considerable distance
except along the surface. It might be inferred that I am alluding to the
curvature of space supposed to exist according to the teachings of
relativity, but nothing could be further from my mind.
I hold that space cannot be curved, for the simple reason that it can
have no properties. It might as well be said that God has properties.
He has not, but only attributes and these are of our own making.
Of properties we can sonly peak when dealing with matter filling the
space.
To say that in the presence of large bodies space becomes curved, is
equivalent to stating that something can act upon nothing. I for one,
refuse to subscribe to such a view.
(太陽のような大きさの物体において、その表面に沿う以外の任意の考えうる
距離に対してこの種の外乱[すなわちラジオ放送]を予測することは不可能で
ある。私は、相対性理論の教えによって存在すると仮定している空間の曲が
りに対して言及していると推測されるかもしれないが、私の心の中からはそ
れ以上のものは[出てこ]ない。
私は、それは特性を持つことができないという簡単な理由で空間は曲がるこ
とはできない[という意見を]持っている。それは、神が特性を有していると言
うのと同じである。彼は持ってはいなくて、ただ、帰している、そして、これら
は我々自身が作ったものである。特性については、我々は空間を充満する
物質を扱う時、いう事ができるのみである。大きな物体の存在で空間が曲が
るという事は、何かがなにもないものに作用できることを始まりとするのに等
しい。私個人としては、このような見解に対して署名することは拒否する。)
繰り返しますが、Nikola Teslaという人は、単なる発明家ではなく高等教育を受けた「科学者」で
あり、19世紀に現代文明の繁栄の元になった「AC」の発明をした偉大な「科学者」としてもう少し
讃えられてもいいはずの方−「忘れられた存在」にした国家・科学コミュニティ・マスコミ/メディア
の許されざるべき下劣な扱いを糾弾すべき−であり、尚、彼は決して晩年「とんでもさん」になっ
たわけではなく、一貫した彼の信念−人類に対して科学で奉仕しようというべきもの−と彼の天
分とも言える実験観察力・洞察力の中でのものであり、実は優れた、「ほんものの物理学者」で
あったのに、徹底的に歪められたネガティブなイメージ像をつくられて「忘れられた存在」にされ
てきた方と思う一方、Albert Einsteinと言う人は、マスコミ/メディアにより真実とはまるで異なる
"Genius & Hero of science"としての誘導され作られた"popular symbol"扱いされ、自己都合で
内部評価は隠したままでそのままの評価に任せ、それをいいことに、マスコミ/メディアと持ちつ
持たれつの関係で「相対性理論(Relativity)」を不磨の経典、"Holy Theory"扱いし、何か、「相
対性理論真理教」ともいうべき新興宗教みたく、そのしもべたる"Einsteinians"が科学界にあっ
ては徹底的suppressionを行い、一般下々に対しては、日本では「低脳・ばか・電波」、欧米でも
"Cranks"、"Cranke"、"fool"ひどいのに至っては事実無根の"antisemitism(反ユダヤ)"のレッテ
ル貼りまでしてきていますけど、その実、この人は、平気で"change in mind"をやり、それでい
て前言は取り消さず放置し百家騒乱を放置してきた極めて「無責任」そのものであり、かつ、そ
うやって平気の平左で"change in mind"しながら(前言を明確に取り消さなかったということは、
全く覚悟と矜持のかけらもない)独善的で自分勝手であった人物であることは歴史の真相が暴
露されてきている中で十分伺えます。既に戦前の米国物理学会の中では低い評価を受けてい
たそうで−一般大衆には隠されて来ただけ−、晩年の彼とは皆共同研究をしたがらなかったそ
うです。そしてなによりも、何一つ「現代文明」には貢献していません!Esinteiniansの嘘に騙さ
れてはいけません。GPSは全く無関係であることは、GPS開発リーダだった方が怒りの証言を
されています。彼は物理学を混乱に陥れ、無駄な金を使わせてきただけの人間です。
Eddingtonのインチキ論文の大嘘に始まり、ヘイフリー and キーティングのインチキ論文、そして
勝手な人の実験などの横取り解釈−サニャック効果や、GPSなど−、そんなものばかりでこれ
までやってきたことがもう暴露されてきているのです。科学の歴史を紐解いても、こんなひどい話
は他には見られません。
人類そして科学コミュニティは20世紀初頭に選択で大きな齟齬をしてしまったのです。人物も理論
も・・・
('17/4)
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