ニコラ・テスラ〜なぜ不当な扱い?(2)(’14/6)
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この記事を書いたころ、まだ十分調べていなくて誤ったことが書かれていました。
見え消ししますm(__)m
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前項で、アメリカ本国でさえ"Nikola Tesla was forgotten"という実情につい
て述べました。そして、それはどうやら、「Teslaの名声を知らせない」教育によ
るもの(私は、そこに「意図的なもの」を感じてしまうのですが)といういう典型的
な例として、ネットにありましたスミソニアン博物館の驚くべき実態を紹介しまし
た。
しかし、問題は、「なぜ、そういう風になっているのか」です。
当然、明かされてはいないようです。だからこそ、色々な憶測があるんですが・・・。
一番簡単なのは、英語版Q&Aで書いている人がいたのですが、
・Nikola Teslaはnative Americanでなくimmigrantだった
・Nikola TeslaはChristianではなかった
からというのがありました。しかし私はこれは当っていないと思います。
なぜなら、nativeでなかったEinsteinは1919年、英国のEdintonが太陽日食観測
結果を発表した時、欧州より先に米国のpressでヒーロー扱いされ、知らない子
はいないと聞いています。
一つ考えられる事は、Edisonは「アメリカンドリーム」を具現化した人として、
"hero"扱いされましたし、成功した事業者となったゆえ、上流社会・pressなどの
交友関係を築いていたのに対し、TeslaはそのEdisonと決定的な対立をしたとい
うことが一つの大きな要因ではないかいうことです。Teslaは事業家ではなかっ
たんですね。前項で触れた初のナイアガラの水力発電所に関しても、事業家の
Westinghouseの名前しか出て来ないそうです。
おまけに、折角、ノーベル賞受賞が決まったのに、宿敵・Edisonとの同時受賞と
いう話から辞退してしまったことは、科学界の不興も買ったものと思います。
後述のような話もある事から、陰謀説もありますけど、表向き事由はそんなとこ
ろではないでしょうか?
ま、大抵はヒーローに祭り上げられた人については表向きはよい話しかされま
せんが、こういう話を目にすると、どうやら、『成功者』と讃えられる方達って、実
際にやったことそしてその人間性も含めると、事実と異なる脚色がなされている
のがよくわかりますね。EdisonもMaeconiも同じで・・・
ちなみに、「科学史」の裏話を目にする時、しばしば言われるのですが、他人の
業績を自分のものにしたというのは結構、18〜20世紀初頭頃にはあったようで
すね。「名声」を求めようとする科学者が多くいたようですね。ま、今でもそういう
のはあるようですからこれはいつの時代にも共通する人間の性(さが)でしょう
ね。ですから、成功譚を羅列したような通り一遍の科学史では真実は見えてき
ません。
別項でキャベンディッシュという方のことを書きましたけど、この方が引きこもっ
てしまって、後年、別の人が発見者の名誉を受けた数々の実験を先に成功して
いたのに発表しないままになり、ですから、その名を知る人は少なく、また、例え
知っていても一種の変わり者としか見ていないと思いますが、そうなったのには
わけがあったということ、そしてそのわけを目にしました。
近年では、折角、世紀の数学の難題「ポアンカレー予想」を解決したロシアの数
学者ペレルマンががフィールズ賞を辞退し、家に閉じこもってしまって母親の年
金で生活するようになったのも似たようないきさつです。
つまり、彼らは、真相を調べてみると、単なる「風変わり」な人達ではないこと、
すなわち科学界といえど実は人間界の欲得の犠牲になったんですね。
結局、「天才的」な方達の発想というのはなかなか理解できず、それゆえ、とも
するとそういう社会からはみ出してしまうのではないかと思うのです。ある意味、
貧乏くじ引いてしまいかちという・・・Teslaも同じで貧乏くじを引いてしまった・・・
それとは別に、Nikola Teslaの悲劇は彼が「科学常識」だけに固執する人ではな
い、要するに、「天才」だったゆえに、世紀の変わり目頃に出てきてしまった発
想が「裏目」に出てしまったという裏の事情があります。
しかし、多くの人はNikola Teslaに関してはTeslaにとっては不都合的な断片的な
話だけが出回っていて正確な史実が知らされていないことと本コーナーで再三
批判しているように、アカデミズム科学だけが真実であり、「正統な」科学者が
言うことだけが「科学的」と思い込んでいる方が多いゆえに、どうしてもそう言う
風潮になってしまっているのですが、日本はもとよりアメリカを含む英語圏でも、
前項の冒頭で述べたように、「Teslaはオカルト学者」"mad scientist"という誤っ
た悪評が定着してしまっているようです。前項で触れた、スミソニアン博物館の
館長などはそういう認識なんでしょうね。物理学者ですから。
確かに、Teslaの主張として、
1889年に他の惑星からの(とTeslaが主張した)神秘的な信号を
初めて傍受し、それを解析した結果が驚くべきものであった
(地球人のmankindがコントロールされている)ことを主張した
(知人や政府に伝えたものの、当然ながら無視されたようですが)
というのがあったようですし、"Death Ray"というようなことを言ったらしいです
けどね。
しかしながら、Teslaは決して「気がふれた」わけでも"mad scentisit"でもなく、
ただ、彼の一貫した目標と独自の概念に従い、御自分の発明した装置を用いて
観測した結果の御自分の解析を主張しただけなんですね。その装置とは「テス
ラコイル(Tesla Coil)」。ただの変圧器でなく、「高周波高圧発生装置」で、
実用化されているので、誰も実在自体を否定できませんが、どうやら未だに完
全に原理の物理学的解析はなされていないようですね。天才Teslaの発明とい
うわけです。この装置の大型のものを使って観測実験したようです。
ま、彼は単に、物理学の「異端派」だったというだけです。"ether"の存在を信
じていた(だからこそ、etherを否定したSpecial Relativityに反対したようです)
のと、彼の1899年以降の観測結果だと主張したものが、あまりに「物理常識」
とは(当時も現代も)かけ離れていたからですが、彼の主張(観測結果の解析
結論)の真偽は別として、少なくとも脳内での夢想理論では決してないことに
留意 していただきたいのです。
尚、どうやら、このTeslaの"ether"はLorentzらの「静止エーテル」ではなく、
Michelsonらと同様、Stokesが唱えた「エーテル引きずり説」でのものと考えて
いたようですのではないでしょうか?。
>知らない方も多いと思いますが、マイケルソン=モーリーの実験は厳密には19
世紀後半の科学界の主流説(反対派がいた)であった「静止エーテル」の否定
的結果(静止エーテルを前提にしてのLorentzの実験理論と不一致だった)とい
うだけにすぎないことを認識すべきです。
私は、なぜ、当時の科学界で、後から提案されたStokesの「エーテル引きずり
説」でなく、先に提案されたFizeauFresnelの「静止エーテル説」(透明物質だけ引きずる
部分引きずり説)が主流派になったかを知っていますが、Stokesは反論し、決
定的とされた光行差観測結果について主流派と解釈を異にしてLorentzらと対
立していたようです。
ですから、マイケルソン=モーリーの実験は当時の主流派の「静止エーテル派」
にとって打撃でしたけど、「エーテル引きずり」説派の科学者には打撃にはなら
なかったんですね。だからこそ彼らは、ad-hocな"Lorentz ether theory"にも、
"no ehter"のEinsteinの"Special Relativity"にも反対していたんです。
別項で述べましたが、MichelsonはStokesの「エーテル引きずり説」支持で、主
流派のLorentzらの「静止エーテル」説反対派だったことに留意すべきです。
Michelsonの1887年の原論文の結論を見れば一目瞭然です。あの実験は主流
派(Lorentz達の支持するFizeauの「静止エーテル」説派)と非主流派(Stokesの
「エーテル引きずり説」)の決着をつける目的でなされたものなんです。
当時の科学者が雪崩をうってEinsteinの"Special Relativity"に流れたためにそ
ういう史実がうやむやにされてしまっていますが。ですから、"ether"の存在を主
張していたからTeslaは間違いだとかとんでも扱いするのはそういう史実を知ら
ない方の勝手な思い込み意見でしかありません。TeslaのetherはLorentzら主流
派の考えていたものではなかったのです!
さて、晩年のTeslaに関するあまり知られていない情報が、いくつかのサイトにあ
りました。共通しているものに、
Teslaの死後、すぐにTeslaの宿泊していたホテルの部屋から
FBIが彼の研究文書・ノートなどを全て没収してしまった
という情報があります。
前項で引用したサイト(⇒The lost journals of Nikola Tesla)ではもう少し詳しく
OAP(the office of Alien Property)の代理人がFBIの要請で
Teslaが滞在していたNewYoker Hotelに出向き、Teslaの所有
物を全て没収し、Manhattan StrageとWarehouse Companyに
封印して送付した
と書かれています。
晩年のTeslaが単なる異端者・オカルティにすぎなかったら、なぜこのようなこと
がなされたのでしょうか?
これらは「ヨタ話」などではありません。私は最近まで知らなかったのですが、
母国クロアチアには「テスラ博物館」があるそうです。そして、それを建立すると
き、没収したものの返却をアメリカ国家に求めたそうですが、どうやら一部(さし
し障りの無いものだけだったようです)しか返却されなかったそうです。当時は、
東側諸国の「ユーゴスラビア」だったからという説もありますが。東西対立時代
でしたから、「さもありなん」ですけど、本当に「荒唐無稽」なオカルティックに過
ぎないなら、全部没収・一部のみ返却というのは誰が考えても怪しいですよね?
実は、当時のアメリカ国家はこれだけでなく、Nikola Teslaの晩年の公開されて
いない論文・研究ノート類の収拾に全力を挙げていたようです。そこまでしたと
いうことはどういうことでしょうか?
前述でFBIがなぜか遺品を全て没収したという事実らしいことを述べましたが、
上記サイトにはもう少し混み入った情報がありました。一部は他のサイトにもあ
りました。
一つは、Teslaの甥の話として、前述のOAPが立ち入る前に、怪しい人物らが
立ち入り、一部を持ちだしたというのがあり、FBIはその事実とどういう組織が
したことかを把握していたらしいということ(第二次世界大戦前です)。
アメリカ国家は、「外国勢力に奪われる前に」出来る限り回収せよという方針で
臨んだらしいです。
もう一つは、Teslaが死んだ時、彼の部屋にあったのは研究の全てではなかっ
たという話です。
Teslaは晩年は資金難で定住ができず、ホテルを転々としたようです。そして、そ
の際、借金のカタとして、研究資料の入った箱を出て行くホテルに残したようで
その箱の数は1ダース以上あったそうです。しかしながら、結局、借金が返せな
いまま亡くなってしまったため、それらの箱は皆、廃品業者に売り払われたそう
で、未だ行くえ不明だとか。
このサイトにはその内容から真偽不明なんですけど(名前が明記されています
のでサイトの捏造などではないとは思いますが)、後日、そのうちの4箱だけが
なぜか、売りに出され・・・それを気まぐれで(価値を知らないままらしい)25$で
買った方がいたそうですけど・・・これ以上詳しく引用するのはやめておきますが、
結局、怪しい三人組に奪われてしまったとか。
ちなみに、国家秘密文書保管所に行ってTeslaのノート閲覧を申し込んだ方がい
るそうですが、「最重要国家機密扱い」で拒否されたとか。そのとき自由に、見
られる棚にはなんと水爆関係の資料があったとかで・・・それよりも機密扱いに
なっているとか。ま、こういう話も尾ひれがついて陰謀説に繋がっているのかも。
このサイト記事もどういう所からの情報か不明ですからどこかの噂話かもしれま
せんし、その信ぴょう性は不明ですけどね。
ま、色々総合して考えますと、色々な方面の思惑が重なりあって、
Nikola Tesla was forgotten
状態になったんでしょうね。すなわち、Edisonに繋がるBig Buziness界、press界、
異端視する科学界、そして、"Death Ray"等という言葉に異常反応した国家的
思惑等が重なり合ってそういう風潮を作り出したのでしょう。
ただし、1980年頃からその業績を正しく見直し評価する動きが現れ、また、アメ
リカ(シカゴ)、スイス、そして母国クロアチアには"Tesla Society"というTeslaの
業績をたたえ、その研究(Free Energy関連)を引き継いでいこうという組織が設
立されて互いに協力しあっているそうです。省略しますがサイトもありました。
いずれにしろ、一般下々まではまだ浸透してはいませんが、前項で触れたように
磁束密度の単位にその名がつけられたり、IEEEにその名を冠した賞が設けられ
ているということで、やはり、彼の名前を完全に世界から抹消するするにはあま
りに偉大すぎたということでしょう。
"Free Energy"というと、どうも「無からエネルギーを取りだす」ようなことを云う方
がいるためか、速攻で「エネルギー保存の法則」を持ちだして、全否定されてしま
う傾向にありますが、共に誤解している気がしてなりません。
"ether"は「無」ではないのです。すなわち、Vaccum≠emptyではないのです。
Teslaは"ether"からエネルギーを取り出そうとしていたんです。前項で示したよう
に彼はちゃんとした高等教育を受けており、物理学者・電気工学者・発明家だっ
たんです。所謂「科学の素人」さんではないのです。
ちなみに、Einsteinが"ether"を否定して提示した"Special Relativity"が物理学の
基本原理みたく信じられ続けてきているゆえに、"ether"の存在は否定されたと固
く信じている物理学者が多いのですけど、当のEinstein自身、どうも、"no ether"
という主張を実質的に撤回していたらしい(別項で触れました)ことは知られていな
いようです。
('14/6)
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