全ての自然現象は"non linear"(’14/6)
なぜ、「天気予報」がはずれるのでしょうか?なぜ、地震学者が大きな地震を予
知できなかったのでしょうか?
私は、これは
本質的には"non linear"(非線形)である自然現象を"linear"系で
理論化して計算している
ためだと思います。そして、やっていることは製品設計における「工学的手法」
と同じだからです。すなわち、
解析的に計算可能なlinear系で理論を作り、集めたデータにより
補正計算を行う
という手法なのです。
確かに、「天気予報」に関しては、昔の「当るも八卦、当らぬのも八卦」と言われ
た時代よりは相当進んできたのは事実ですが、これは蓄積データ数が増えたか
らということと、基本的理論に大きな乖離がないためだろうと思いますけど、それ
でも当らない場合が多々あるのです。こうなると、もうそれは蓄積データの問題
ではなく、理論の本質的な問題と考えます。
一方、地震はどうでしょうか?その理論の正当性は私には疑わしいのです。で
すから天気予報とはわけが違うと思います。その場合はデータ数を増やしても
実はあまり意味はないのです。
ネット見ていますと、近年、"comlex(複雑系)"とか"Non-linear(非線形)の
研究がそこそこなされつつあるようです。
驚いたのですが、この"compex"と"non-linear"についてはかのポアンカレーが
既に気が付いていたそうです。
ただ、詳しく調べてないので私の感触に誤りがある恐れは大ですけど、まだ草
創期だからか、数学的な扱いの研究が主で、大胆な科学理論自体の根本的見
直しなどということは試みられていない気がしています。
しかしながら、私は、理論自体のlinear近似は古典物理学までで19世紀の後半
から20世紀以降に出てきた新たな観測結果を説明する根本的理論は20世紀に
築き上げられた"linear体系"理論では無く、
"non-linear"であることをベースにしたもので0から再構築
すべきだ
と考えるのです。本項で言っている「自然現象」というのは別に天気とか地震と
かに限定した話では無く、少なくとも「物理学」全般についての話です。基本的
には全て本質的には"non-linear"な世界なのです。
その"linear"と"non-linear"に関しては真っ先には既に書いて来た
(⇒・Maxwell方程式を考える(1)
・Maxwell方程式を考える(2)
・Maxwell方程式を考える(2)
・Maxwell方程式を考える(2)
・Maxwell方程式を考える(5)
・Maxwell方程式を考える(6))
ように、「マックスウェル方程式」があります。
現在のマックスウェル方程式と称せられているのは、Maxwell自身のオリジナル
方程式では無く、Heavisideが書き替えた"Maxwell-Heaviside equations"であり、
Maxwell's original equations=non linear
Maxwell-Heaviside equations(current equations)=linear
なのです。Einsteinが"Special Relativity"を考えた時、そのベースはlinearである
Maxwell-Heaviside equations(EinsteinはMaxwell-Hertz equationsと称していた)
なのです。
私は今こそ、少なくとも「物理学」の世界ではMaxwell's original equationsに戻る
べきと考えます。
(’14/6)
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