線路好きが高じてきています(25)('18/2)/追記('18/3)

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今回もずっとやっている「線路が好き」という私の全てネットから得た情報のヨタ話で、アメリカの鉄道のいわば「紙上旅行」
(というか、google map/google earth/YouTube画像での机上鉄道旅)です。
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線路好きの私は未だに飽きもせず、google earth/mapでアメリカの線路を眺めています。

線路好きが高じてきています(21)線路好きが高じてきています(24)で、Colordo州のDenverから南への路線について、
google earth/YouTube/google検索などで調べて記事にしました。で、前回線路好きが高じてきています(24)でコロラド州
南部鉄路シリーズは終わりにするつもりでしたが、もう一つだけ追加しておきます。

Wikipediaにあった旧D&RGW(Denver & Rio Grande Western Railway)の旅客列車(passanger train)の路線図の南の方の
一部を下記に示しておきます。

 図1 旧D&RGWの客車列車運行地図の一部(Wikipedia記事より)

図1において、どうやら、赤線は標準軌(日本の新幹線や近鉄などが採用)、黒線は狭軌[narrow](日本のJRや名鉄等で採用)
を表しているようです。いずれにしろ、かつては第一級鉄道会社であったD&RGWの名は消え、親会社がSouthern Pacificを買
収したとき、こちらの名前の方が有名だということで、Southern Pacificの路線となり、その後、この会社はUP(Union Pacific)
に吸収されていて、いずれにしろ、現在は存在しない鉄道会社です。で、現在は、この図の黒線の狭軌路線はほとんど廃線
撤去され、赤線の標準軌の部分も廃線化(大半は撤去)されているところもあります。

さて、線路好きが高じてきています(22)でも触れましたが、図1において、Walsenburg, COから西に進んでいる赤線の鉄路は現
在、UPではなく、SLRG(San Luis & Rio Grande Railway)という鉄道会社の路線となっています。そして、西側においては、
South Forkまでが管轄範囲となっていて、その先は、廃線化されています。google earth/street viewを丹念に調べましたら線
路は撤去されずに放置で残されているようです。また、Alamasaから南のAntonitoまでもこの鉄道会社の路線になっています。

                   図2 SLRGの路線(Colorado州)

"Rio Grande"と言う名は、図に示す"Rio Grande National Forest"から、そして"San Luis"というのは、この国立森林公園の北
にあるピーク名からのもののようです。

Walsenburgでは線路好きが高じてきています(22)で触れたように、UPの路線と接続されています。WalasenburgにはBNSFの
路線もPuebloから来ていますが、こちらは接続されておらず、New Mexico州を通り、Texas州のAmarilloまで行っています。
勿論、貨物列車の接続です。

                   図3 WalsenburgでのUPとの接続

機関車に描かれたロゴは、昔のD&RGWと同様の下記のようです。

   図4 機関車のロゴ

これも繰り返しになりましが、このSLRG路線のうち、Monte Vista〜Alamasa〜La Veta間はRio Grande Scenic Railroad
という会社が線路を借用してDL牽引の観光客車列車を走らせています。山岳地帯を通っていますから観光になるよう
ですね。YouTubeには形も色も異なる三種類のDL映像がありました。下図のようなロゴが描かれた立派な客車も所有し
ているようです。

   図4 客車のロゴ

YouTubeにいくつか映像があった圧巻は下記のところです。Firという野外音楽ステージとキャンプ場のあるところの西
側のところです。このヘアピンカーブ、西からの線路が東側では左下に見える映像がありました。

   図5 Rio Grande Scenic Railroadの圧巻(Fir付近)

YouTubeには線路好きな私にとっては楽しい、La Veta駅でのデルタ(Wye)による機関車の方向変換の映像がありました。
線路図は下記のようになっています。
   図6 La Veta駅のWye付近


ところで、もう一つ、Colorado州南部には観光用路線があります。図1でAntonito, COから黒線の路線が二つ描かれてい
ますが、そのうち、西側へ向かう線のMew Mexico州のChamaというところまでの狭軌路線がそれです。それ以外は狭軌の
路線は全部廃線撤去となっています。Colorado州とNew Mexico州所有の保存鉄道でC&TS(Cumbres & Toltec Scenic
Railroad)
というものです。Antonito, COとChama, NMの位置関係は下図のようになっています。


   図7 AntonitoとChama位置関係


ロッキー山脈に繋がる南部、Coloroado州からNew Mexico州に渡るSan Juan山脈を走る路線であり、アメリカ旅客鉄道では
最高標高地点を通っているようです。CumbresというのはCumbres峠(標高3053m)を通るところからの名前です。Coloradoと
New Mexicoの州境を走っていて、いくつか山中に途中駅があり、Wikipediaによると下記となっています。

   図8 C&TSの駅

しかし、Google earthで線路を辿っていて、よくもこんなところに鉄道を建設したものだと驚きました。旅客列車はSL牽
引であり、アメリカ一番人気のSL保存鉄道だそうです。TouTUbe映像見てましたら1時間半くらいの長丁場でした。
Antonito駅配線は次図です(by google earth)。

   図9 Antonito

Chamaは一部だけ示します。北側にある給水タンクは映画インディージョーンズでも使われたものだそうです。Wikipediaに
は写真がありました。YouTube映像では、列車はこの西側すぐを通っています。

   図10 Chama(写真はWikipediaCumbres and Toltec Scenic Railroadより)

ま、両端の駅とも訪れるには車で行く以外方法はないようですね。

最高点Cumbres pass付近の地図をつけるのを失念していました。下記です。

 図11 Cumbres Pass

このルートの映像はYouTubeにいくつもありますが、私的な勝手なお勧めはCumbres and Toltec Scenic Railroad - Chama to Antonito
です。どうも列車に乗りながらドローンも使っている感がします。また、所々で自動車で追いかけてハイライト箇所の撮影も随所に
挿入されています。圧巻の一つは、図11で、Cumbres峠の手前、茶色で示したところは岩峰ですが、灰色で示した一般道から緑
矢印方向に撮影した映像がありました。一番上をSLが巻いて走り、その下の国道17を車が巻いて走っていました。
もう一つは、Tanglehoot curve、西側を南方向に行く列車から(ドローン撮影?)東側の北上する線路がすぐそばに見えています。
楽しい映像でした。

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見落としていました。もう一つ、旧D&RGWが運行していた狭軌鉄道で保存鉄道化で残っている路線があることを知りました。
それは、図1で西の方にある支線、のDurango〜Silverton間で、現在、Durango and Silverton Narrow Guage railroadと言
う名前のもので、SLによる観光列車が走っているようです。YouTube映像を見て、この路線が観光路線として残されている
理由がわかりました。やはり凄い所を通っている鉄道です。険しい山の岩壁にある曲がりくねった鉄路を走っています。
San Juan山脈の真っただ中。これらの街は鉱山のために作られた街だそうで、特に、Silvertonなどから見るこの山々は、アメリ
カのスイスと呼称されているそうです。下記のYouTube映像を見ると、まるでヨ−ロッパアルプスのマッターホルンのよう
な銀峰が映っていました。(⇒Durango & Silverton Narrow Gauge Railroad June 2017,PART2)
この2017年の映像では、SLは3機あるようです(481,482,486)。尚、鉄路はAnimas River沿いに形成されています。
ちなみに、上記YouTube映像のアップ主さんは鉄道ファンらしく、Durango & Silverton Narrow Gauge Railroad June 2017,PART1
の方では、延々とDurangoのヤードにおける機関車のスイッチング映像があります。google earthから観察したこのヤード・駅部
分は下記のようになっているようです。
   図12 Durango yardの概略線路   図13 位置

また、終点のSilvertonは下記のようになっています。Wyeで方向転換してバックで最終停車位置まで行くようです。

       図14 Silverton

尚、この鉄道は若干貨物も扱っているようで、google earth/mapによればいくつもの客扱いしていないdepot(駅)があります。
そこには側線があります。上記YouTube映像にはこのうち、Hermosa depot(ここでDLによる貨物車のswitching映像あり)と、
Rockwood depotの映像がありました。線路好きな私にとって楽しい映像でした。

これも面白いのですが、図1でSilvertonからEurikaなどへの他社線が描かれていますが、これはSilverton North railroadと
いうかつてあった会社の路線だったようです。Eurikaは今はゴーストタウンでかつては銀鉱山用として作られた街だったよう
です。Silvertonもかつては鉱山の街だったようですが今は観光立地の500人くらいの小さな街だそうです。ま、かつては鉱山
があったことから、こんなところに鉄道を建設したみたいですね。

(更に追記[3/1]夜)
D&RGW narrow guageでググってましたら、RILROAD GLORY DAYSというサイトの記事に1965年のD&RGWの路線図があり、
図1で一周するように描かれている黒線の狭軌鉄路の大半が廃線化し、残っていたのは、Durango〜AlamasaとDurango〜
Silvertonの支線くらいでした。尚、Alamasa〜Antonitoはdual guage(標準軌と狭軌を3本のレールで運用)だったことも書かれ
ていて知りました。で、現在はこれまで示してきたように、Alamasa〜Antonito間は、SLRGの標準軌路線、Antonito〜Chama
はC&TSの保存鉄道、Durango〜SilvertonはDurango & Silverton Narrow Guage railroadの保存鉄道となっていて、Durango
〜Chama間は最後に廃線撤去となっていて最早存在していないようです。
この区間は、図1の昔のD&RGW路線図で見ると、Oxford,Tiffany,Allison,Arboles,Dulce,Amargo,Willow Creakという現在の
google earthにその地名のある街の駅が示されています。
図15 最後に廃線撤去になったD&RGW狭軌路線駅位置関係(google map記載地名)
検索が不十分なのか、図1で1965年には既に廃止されていたMontorse〜Durango区間、Montroseから東方に延びるブラックキャ
ニオン方向の路線、そして、Animosaから帰途に延びている路線については、残念ながら映像とか写真が見つけられませんでし
た。Durango〜chama間だけは写真とか途中映像がありました。勿論、SL時代のものです。あと、ブラックキャニオン方向では
GunnisonにおけるSL映像がありました。

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