線路好きが高じてきています(24)('18/2)

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今回もずっとやっている「線路が好き」という私の全てネットから得た情報のヨタ話で、アメリカの鉄道のいわば「紙上旅行」
(というか、google map/google earth/YouTube画像での机上鉄道旅)です。
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線路好きの私は未だに飽きもせず、google earth/mapでアメリカの線路を眺めています。

線路好きが高じてきています(21)線路好きが高じてきています(23)で、Colordo州のDenverから南への路線について、
google earth/YouTube/google検索などで調べて記事にしました。その際、少ししか記事にしなかったというより詳細に
まで当たらないで誤解していたことがありました。それは、まだ線路は残されていますけど、既に"out of service"となっ
ていたこともありました。本稿は、その路線に関するものです。

旧D&RGWはDenverからColorado州南部と西部にあるUtah州に路線を有している一級鉄道会社でした。今は当時の親
会社が買収したSouthern Pacificの名前になってその名は消え、更にこのSouthern PacificはUP(Union Pacific)に吸収
されて今はその路線はUPになっています。

で、WikipediaにD&RGWの時代、客車列車を走らせていた時の路線図がありました。Colorodo州部分を切り取って示し
ますと下図です。

 図1 旧D&RGWの客車列車運行地図の一部(Wikipedia記事より)

この客車列車地図はまだ、Colorado州のFraser〜Tolland間の有名なMoffatトンネルができてDenver〜Salt Lake City, UTの
短絡路(現在、AMTRAK "California Zephyr"が走っています)ができる前のものです。

     図2 Moffat Tunnel(Wikipedia記事より)

このMoffat Tunnelができる以前、(当時はアメリカでも旅客列車全盛時代でしたが)列車でDenverからUtah州Solt Lake Cityに
行こうとしたら、北のWyomming州Cheyenneまで行って、そこから西行の"Overland Route"線に乗り換えてUtah州Ogdenまで
行って南のSalt lake City方面行に乗り換える方法か、もう一つは、南のPueblo, COまで行って、そこからGlenwood Springs
経由で行くしか方策はありませんでした。

本記事は、図1にある、そのPuebloからGenwood Springsまでの路線に関するものです。この路線は、かってはD&RGWの路
線で、現在はUPの所有線路です。旅客列車が廃れ、前述のMoffat Tunnel経由短絡線ができている今、この路線の存在理
由は薄れ、既にUPは"out of service"としているようですが、線路はまだ残されていて、完全廃線(abondoned)扱いにはされ
てはいないようです(信号とかの保全はされていないそうですが)。

ちなみに、Glenwood Springsの東部、Dotsero, COという街で、前述のAMTRAKが走っているMoffat tunnelを通る短絡路と合
流し、そこから西は、現在のルートと同じです。

     図3 Dotseroでの合流

既に、線路好きが高じてきています(22)で述べましたが、この路線の建設はいわつくきの箇所があります。
その辺は前回記事とはダブリますが、路線のことも含めてもう少し詳しく述べておきたいと思います(記事は検索したものと、
google earthを詳しく眺めてのものです)。まず、関連する街の位置関係を示しておきます。

     図4 記事関連の街の位置関係(Colorado州)

Puebloまで路線を有していて覇権を争っていたD&DGWとSanta Fe railwayは、Colorado州西部の鉱山地帯に目をつけました。
掘り出した鉱石の運搬と、人の移動手段でした。しかしながら、Puebloから路線を引くとなるとArkansas Riverの谷を通る
のが唯一のルートでした。しかしながら、ここには、Royal Gorgeというネックになる谷幅の極めて狭い箇所があります。
ここは、図4のCanon CityとSalidaの間にあります。そこには二つの会社の線路を敷くことは不可能であり、それゆえ、両者の
間で銃撃戦まで起きたのでした(あの昔の西部劇TV映画のヒーロー主人公であるバットマスターソンが実在した人物で保安
官なのにこの両者の戦争でSanta Fe側の依頼で人材集めに加担していた驚くべき事実も知りました。私のような60代の輩で、
小学生時代TVっ子だった人ならバットマスターソンの名前は記憶があると思います)。所轄官庁のミスが招いた紛争でした
が。結局、先に路線取得をしたD&RGWが既に途中まで鉄道建設をしていたSanta Feにそれまでの建設費にボーナスを上乗
せして支払い、Santa Feも使用できることを条件にこのRoyal Gorge地帯も含めてPUebloからの路線はD&RGWの所有となり、
更に延伸したのが今回の記事相当路線でした。

     図5 Royal Gorge付近のArkansas River沿いの街と概略路線

前述で、現在、この路線を所有するUPは"out of service"としていると書きましたが、Canon CityとRoyal Goregeの先まで
Royal Gorge Railwayという会社が路線を借りて観光列車を走らせていて、YouTubeには前方展望映像までありました。一
番狭い所では、橋を作ってそこを走らせていますが、この橋が特殊で、橋げたの片方が北側の岸壁に固定されています。こ
の橋げたは二個あります。

Salidaから北上してLeadvilleの西の郊外を通って最後はGlanwood Springsまで続いているのですが、G&GDWに関する英語
版WikipediaのDenver and Rio Grande Western Railroad の"Royal Gorge Route"の記事には戸惑わされてしまいました(^^;。
それは、

  The line through the Royal Gorge reached Salida on May 20, 1880 and was pushed to Leadville
  later that same year. From Salida, the D&RG pushed west over the Continental Divide at the
  10,845 feet (3,306 m) Marshall Pass and reached Gunnison on August 6, 1881.


という記事でした。この記事があったため当初誤解していてGlenwood Springsより西のGrand Junctionから南に出ている路線
がこの路線だと勘違いしてしまったのでした。google earthで見ると、Sadalia〜Gunnison間には線路はありません。
よくよく図1を見たら、Gunnison・Montrose方面の黒色の路線図はSalidaには繋がっていませんでした。この図のこの付近の
黒色の路線はgoogle earthで見る限り、最早、線路が撤去されていて存在していません。

さて、Wikipedia記事にもう一つ過去あった鉄道会社・路線名がありました。それは、Colorado Midland Railwayという鉄道会社
路線でColorado Springs〜Leadville間で運行していたようです。今はもう存在していませんが、D&RGWがPuebloから渓谷沿い
に山中に路線を建設する以前に、Leadvilleまでの路線があったことに驚きました。Leadvilleには険しい山中を通らないと行けな
いみたいだからです。道路図を見てもかなりな大回りになっています。でも確かに図1には他社線として描かれていますね。
1920年代に既に廃線撤去されたようです。尚、Leadvilleというのはゴールドラッシュ時に鉱山の街として作られたようで、標高
約3000mのロッキー山脈の中にあるArkansas Riverの水源近傍の街で、2010年時は約2000人の人口(一時は15000人もいた
そうです)だったとWikipediaに書かれています。今はout of serviceになっている本記事対象路線は、Leadville市街ではなく、
はずれた西の方を通っています。どうやらこのあたりからGlenwood SpringsあたりまでをTennessee Psassと称しているようで
す。Tennessee pass標識付近まではTennessee Riverという川の谷沿いを通っているのでこの名前がついてるみたいです。ロッ
キー山脈内にはこのような名前がついたルートがいくつもあるようです
。google earthで"Tennessee pass"と道路に記載のある
付近は、この鉄道はトンネルを通るようです。これより先はEagle RiverそしてColorado River沿いを通っています。
〇〇passというのは「〇〇峠」という意味のようです。

     図5 Leadville付近

     図6 Tennessee passのトンネル

     図7 Tennessee pass

D&DGW時代の1990年代のTennessee越えの貨物列車の映像がYouTubeにありました。この先にあるMinturnの小ヤードから
出発しているsouthboundのものらしいです(南の方のRed Cliffなどの地名が書かれていました)。Moffat tunnel routeができた後
もまだ、D&RGWはこのルートの貨物輸送をしていたそうです。黒い色のディーゼル機関車だったみたいです。

     図8 D&DGWのDLの表示

Coloradoシリーズの最後になって、図1の黒線の意味に気が付きました。これはD&RGWが好んで選択した「狭軌」路線の
ようです。赤線は「標準軌」です。したがって、当時はロッキー山脈の中を縦横無尽に走っていたこれらの狭軌路線は今は
ばっさり消滅してしまっています。最早、消え失せてしまった駅のあった街も多いようです。こういう山岳地帯の路線−主に
鉱山列車として設けられたものと思われますが−はかつて日本でも木曽川上流に沢山あった森林鉄道みたく線路好きな
私には面白い存在です。それも当時は旅客列車が走っていたんですから余計そういう感じがします。

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