続・相対性理論への疑念(33)(’17/5)
〜G.O.Mueller調査報告紹介再びD〜
(@で示したように、本項は、紹介PDFの95 Years of Criticism of the Special Theory of Relativity
(1908-2003)からの引用です。)
本論ではなく紹介ガイドPDFからの引用でもあり、項目の羅列みたいなもののため、Bでとりあえ
ず終わるつもりでしたが、たまたま、近年よく覗いている海外サイトのGSJ Physics Forumというと
ころについ最近、"Why Facts Don't Change Our Minds"という短いarticleがアップされ、そこで、
New discoveries about the human mind show the limitations of reason
(人間の心に関する新たな発見者が論理の限界を示している)
として引用紹介したもの(省略します)に、
心理学の研究は、そのarticleが[次のように]説明しているように、人々の中にある
確証バイアス(confirmation baios)を示している:
「『確証バイアス』・・・人々が、彼らの信念を支持する情報を採用し、それに反する
情報を拒絶しなければならないと感ずる傾向。確認された誤った考えの多くの形
について、確証バイアスはもっともよく分類されたものの中にある;それは、完全な
教科書的な実験の価値のある課題である」(※1)
(色付は私が勝手にしました)
とコメントがつけられていたのを目にし、「そうなんだよなぁ」と思うとともに、くどい気がして引用しな
かった"Experiments"と題されている紹介ガイドPDFのchapter3からも少し引用しておこうと言う気
になりました。
ここでいう"Experiments"は「物理的実証観測試験」の話ではありません。実に冒頭で述べたこと
に関連したもの、すなわちこのプロジェクトが出したドキュメントの初版がどのように捉えられるか
を確かめたという話です。
章の冒頭で、
ある日、理論物理学が、教育と研究の自由の抑圧と、特殊相対性理論は間違っ
ていてナンセンスであるように理解することから、それを"holy theory(神聖な理
論)だと保持している公共の裏切りが組織化されていることを発見する人は皆、
衝撃を受け、彼らが住んでいる世界について怒るであろう。(※2)
と述べ、続けて、
抑圧と裏切りの事実は疑いのないことであるが、それにもかかわらず彼らは信
じていないように見える。我々自身の経験によれば、人は外部と同じだけ科学
の内部の公共の裏切りの完全で強力な組織化ゆえにマヒしていると感じている。
人はなされうることについての疑問、疑い、論理化、判定のある時間を必要とす
る。だれもが自分の個人的な答えを見つけるべきである。
と書いています。裏塗の直訳でわかりにくくてすいませんm(__)m。原文は
The facts of suppression and betrayal are not to be doubted but
nonetheless they may seem unbelievable. According to our own
experience one feels paralysed because of the perfect and powerful
organization of the betrayal of the public inside the sciences as
well as outside.
です。
もう散々書いてきたように、私の場合は、そもそも「どうして、こんな理論が現代物理学の基本パ
ラダイムになったんだろうか」という初歩的な疑問が湧き、それで、過去ほとんどわざわざ見たり
することはなかった海外サイトを当たって詳細な「歴史」を調べた結果、はっきり言えば、「やっぱ
りそういう話だったのか」と疑問が氷解してしまったのでした。そして、上で書かれている通り、私
もいかに我々一般大衆はこれまで嘘ばっかりで誑かされて来たかについて、その理不尽さに対
し、猛烈な怒りが沸き上がり、それ以来今に至るまでその怒りの心が続いています。
要するに、「特殊相対性理論(STR)」なるものは、
相対性理論学者(relativists)を筆頭とする科学コミュニティが内部においては
反対論(理論に反する実証観測結果報告を含む)の抑圧(suppression)、一般
大衆に対しては、「売らんかな」のメディアと結託して「嘘」をばらまき不都合な
ことは隠匿するという裏切り(betrayal)で延命してきた代物である
ことを知ってしまったのでした。
ま、このG.O.Muellerプロジェクト活動が開始されたのは今世紀初頭であり、その当時、私自身は
全く関心がなかって、還暦直前の2009年1月にたまたまネット上で目にした国内の反対論を読ん
だことから、この理論だけでなく科学全般特に好きな物理学に関して調べ考えるモチベーション
が私の中に起きてきて今に至っていますので当時の世界の情況については不案内でしたけど、
上記に続き、次のように書かれています。([ ]内は私の勝手な補足です)
この知識の状態に到着した大部分の人は孤独であり、かれらが巨大な裏切り
と理解したものに反対する有益な何かをする[できる]位置にいるとは感じてい
ない。ただ彼らのうちの少数の人が直接裏切りの非難を表現するか、比喩的
にHans Christian Andersenの有名なおとぎ話「王様の新しい衣類」[*]を用い
て、本やアーティクルを出版しているだけである。ほんの少しの人だけが、我々
がドキュメント化したように、相対性理論の批判の議論と広報のための集会な
いしは協会を組織化しようと努めて来た。
(注[*])所謂「裸の王様」のこと
私は海外サイトを当たるようになって、欧米では「反相対性理論」の組織的活動がなされている
ことに驚いたのですが、やっぱりそれは欧米でも極めて少数な方々がなされていたということを
知りました。やっぱり、一旦、アカデミア科学の「基本パラダイム」になってしまうとそれに反抗す
るということがいかに困難なことかを改めて感じました。その意味で、近年のブロードバンドの定
着は、バイアスのかからない多くの隠されて来た情報が自由に発信され、我々一般大衆は、そ
れらをいながらにして得られるようになり、よい時代になったと思います(勿論、そういう情報は玉
石混交、当然ながら自己責任での精査が必要ですが)。個人サイトでなくても、例えば私がよく見
ている英語サイトでは「検閲のない」"Genral Science Journal"というところがあり、ここでは、
science paper/essayがアップされていて、更に"GSJ Physics Forum"というのが設けされていま
す。"ANTI-Relativity"のarticleも多くあり、毎日のように複数articleをアップされている方もおら
れます。本・記事などの引用が多くなされていて、大変重宝しています。
さて、詳しいいきさつは書かれてはいませんが、このプロジェクトはドイツ国内で(※1)を強く感じ
ていた人たちが集まってなされたもののようです。恐らく、(※1)を認識されていたものと思われま
すが、このプロジェクト報告を用いて一種の社会的テストを試みたことがこのchapter3で触れられ
ています。その基本的考えとして、要旨的に言い換えますと、どうして、『物理学』に関しては
[疑問も持たず天下り式に教えられていることを]信じることができるのか?という疑問に基づいて
いるとしています。そして、この社会的テストを「思考実験」(Gedanken-Experiment)と称するとし
ています。「思考実験」については、前に続・相対性理論への疑念(6)〜3789件ものCriticism〜
で既に引用しましたが、繰り返しますと、
なぜならば、純粋に思考による実験の奇妙なアイデアは相対性物理学の特徴
であるから。ただ相対性理論学者のみが、思考実験を実験だと信じている。
しかしながら我々が知っているように、思考は思考であり、実験ではなく、所謂
「思考実験」は実際には「実験なしの思考」で、それゆえ、我々には自然につい
ては何もなく、物理学者についての何かを教えているだけである。
という私も完全に賛同している批判をした上で、
我々は代わりに、最初に「事実の思考実験」−社会における批判的思考の影
響、人々の頭の中でのその作用、克服されるべき定型の興味による嫌悪と敵意
−を行っている
そしてそのためとして、
@大衆に対して、相対性理論の長く強い批判が存在していることを証明すること
A大衆に対して、批判は抑圧され、決してオープンに議論されて来なかったこと
を証明すること
B大衆に対して、反対科学者の民主的権利が犯され、批判者は、もし理論の真
の状態が大衆的になるなら特権を失うだろう何人かの主導者の明かな個人的
の趣味理由で中傷され科学論文から除外されたことを証明すること
に努めて来たとあります。
近年のブロードバンドの発達により、よりそれに熟練している若い方達は勿論のこと、我々のよ
うな年齢が高い層でも流されたりせずに自分できちんと考える方達から、一般社会的事項などを
中心に過去のようにメディアに扇動されたりしなくなりつつありますが、「科学」に関しては未だ、
「科学は合理的」という伝説が一般大衆の間にも蔓延していて、特に科学アカデミアに対しては
自分の生活に直結しない限り疑念など持たない−アカデミア科学者信奉が解けていない−気が
しています。ですから、「そんなこと信じられない」という方達も多々おられることと思います。
そして、これらの暴露は、それを綿々となしてきた物理学コミュニティにとっては「不都合」極まる
ものです。特にBはそれを直接的に指摘していますね。匿名にした大きな理由の一つでしょう。
このプロジェクトでは、まず印刷された形での最初の配布であることの優先権と著作権を"the
German Copyright Register for Anonymous Authors (Urheberrolle, Patentamt München)
に預託したそうです。そして、2002年に、CD-ROM化することで、約1400人分の費用削減ができ
たとしています。更に、
無用な試みゆえに、出版と視聴メディアでの宣伝に支払うことをしないことに
決めた。その理由は、何らかの形で出版された相対性理論批判は自動的に
メディアによって、誤ったものとされてしまうからである。
相対性理論批判者は、相対性理論の本やメディアによって、彼らが奇人(crank)、
狂人(crakpot)と称されてきた不平たらたらで非常識な人々と扱われてきている。
と述べています。私が2009年に初めてインターネットで相対性理論について検索したとき、ネット上
に溢れていた、相対性理論批判言説に対する、まさにそのまんまな中傷罵倒攻撃に対して、それ
までほとんど疑念を抱くとかモチベーション自体低かった私をすごく不快な気分にさせたのでした。
私は決して反骨人間ではないのですが、大半が反論以前に「アカデミア定説科学に間違いなどあ
るはずがない」というような「黄門様の印籠をかざす」スタンスと「上から目線」を強く感じてしまうよ
うなものばかりだけで嘲笑・中傷罵倒攻撃がなされていることが目につきました。そして、パソコン
通信を遅れて始め、1990年代にたまたまNiftyのscience forumにあった相対性理論について議論
する部屋というところで目にした極少数の反相対性理論論者に対するSysopが先頭にたっての嘲
笑罵倒攻撃という雰囲気に感じた不快感(そのときはその反対意見に同調したわけではありませ
んでしたが−というよりモチベがなかったためあまり気にしていなかったんですが−)が私の中に
強烈な形でよみがえり、そして反論らしきものを見てもとても私を納得させてくれるようなものは全
然なく、むしろ反対論に論理性を感じ、だからこそ私はそれ以来、たちまち「相対性理論疑念派」
になり、更には英語サイトを当たって真の歴史を目にして驚くべき「負」の事実を知り、もう完全に
"ANTI-Relativity"の一人になりました。恐らく、「魅せられたりしなかった」こともあると思います。
相対性理論にもAlbert Einsteinにも。「科学常識にとらわれない」輩ゆえに、逆にそうだったとも言
えるのですけどね・・・。私は、「科学常識に捉われている人」程、魅せられて信じてしまうのでは
ないかとも思っているんです。
上記に関して、更に続けて、
1972年のHerbert Dingleの本「科学は曲がり角にいる(Science is at cross-road)」
は英国の大衆の心にどれだけ影響を与えたか?なしであった。
とし、
この多くの批判の経験から、一般大衆に直接接するのは不可能であるという結論に
達した
としています。代わりに、一般大衆に影響力を与える陣営にそれを配布してどうなるかを見ることに
したようです。そして、連邦議会[Federal Parliament](Bundestag)の614名のメンバー、三つの新聞
と一つのニュースマガジン(FRANKFURTER ALLGEMEINE ZEITUNG , SPIEGEL , SUEDDEUTSCHE
ZEITUNG , TAGESZEITUNG)の221名のジャーナリストにそのCD-ROMを送付したそうです。
このような試みはドイツでは過去1回だけ、1931年にあったそうです。それは、“100 Autoren gegen
Einstein”(Einsteinに反対する百人)という小冊子とともになされ、編集者は「Einsteiniansのテロ」
に抵抗し、ほとんどはドイツからであるがいくつかは他の国からの約120名の著者の短い記述や抜
粋を集めたと書かれています。この小冊子は1930年の議論の状態の概観を与えていたそうです。
そして、もし、ある相対性理論著者がこの小冊子を反ユダヤだと力説するなら、それは愚かな嘘
と中傷である、なぜならば、その小冊子には優れたユダヤ人編集者と著者が参画しているからで
あると書かれています。戦前、相対性理論学者らはヒトラーとナチの出現を逆手に取って、反相
対性理論者を事実と異なる「反ユダヤ(antisemist)」と中傷して反対論を抑圧した事実があります。
そういう愚かな嘘を未だに信じて言っている愚かなEinsteiniansがいかに多いことか・・・。
まともに説得力のある反論ができないからこそ、こういう科学とは無縁の中傷でごまかそうとして
きたんだろうと思います。そういう、まるで、真の科学とは程遠い、極めて人間的・世俗的な形で
「相対性理論」を"holy theory"扱いするという誤った道を20世紀物理学コミュニティは進んで
しまったゆえに、物理学研究を進める中で「おかしさ」に気づいてしまっている物理学者はジレン
マに陥て、迷走している感がしていて、GSJ Physics Forumの強烈なAnti-Relativity主張の方など
は、"Eintein's Schizophrenic world"だとか、"double think"とけなしています。
このガイダンスPDFのこの章では、この社会実験の結果はこれからのこととして示されていませ
んが、結論として、
プロジェクトは実験は成功するだろうという理由を有しているが、補償はない。
もし失敗したらどうであろうか?我々は答えを持っていないが、幸運にもそれの必要
はない。この短期間でもし我々が仕事を止めないならよいチャンスがあることを見て
いる。誰もチームを知らないのでチームを止めることはできない。
と書いていますが・・・
このガイダンスPDFが書かれた2006年現在、
2004年以来、我々のプロジェクトは、我々の発行物を興味ある人には誰にでも自由に
ダウンロードできるよう提供する三つの物理学反体制派のウエブサイトの支持を見出
した。我々の著作権を確かめつつ、我々は我々の発行物を非営利利用の条件で課金
なしで配布している。
その後、もう11年もたつのに、影響力が見られない気がしており、プロジェクト自体が沈黙して
いるようなのでどうなったのか気になっています。自由にダウンロードできるとありますが、その
ボリュームゆえに二の足を踏んでいます(^^;。
英語力があって、興味がある方は是非みていただきたいなと他人任せの私です(^^;
('17/5)
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