New Inquisition(新しい異端審問)
前の方のarticle(⇒ここ )で、
Science Mysteries/WORLD-MYSTERES.com
というサイトにある"The Suppression of Inconvenient Facts in Physics"とい
う記事をちょこっと紹介しました。この記事は2003年にUPされたものですの
でもう10年以上前のものですが・・・。
実は、前は具体的な話でその頃、気になっていたことに見るため、きちんと
全文を読んでいたわけでは無く、そのまま引用も冒頭の前書きのようなお品
がきのような標題の説明分だけでした。
しかしながら、最近アップしたarticleのうち、ここ で触れた私は気になってい
る話題(日本ではそこで紹介した2001年の古いサイト記事しか見つかりませ
んでしたけど、海外ではVenus Earth-based Raderで少しだけヒットしました)
でちょろっと触れたそういうEarth-based Rader技術についてNASAでは既に、
1960年代から開発が進められたということから、冒頭のarticleの中で触れた
話題を思い出し、まだ残っている上記サイトを久々に覗いてみました。
前には紹介しませんでしたけど、本記事のメインテーマはこのarticleのタイ
トルにしたもので、この記事のintroductionにあります(以下、後ろの( )内
は私の下手な意訳みたいな直訳みたいなものです。参考まで)
introductionに
This 'new inquisition', as it has been called by Robert Anton Wilson*
consists not of cardinals and popes, but of the editors and reviewers
of scientific journals, of leading authorities and self-appointed "skeptics",
and last but not least of corporations and governments that have a
vested interest in keeping the status quo, and it is just as effective
in suppressing unorthodox ideas as the original.
(この、Robert Anton Wilsonに「新しい異端審問」と称せられたものは、
枢密卿や教王ではなく、科学ジャーナルの編集長や査読者、権威や
自称懐疑主義者、最終的には、少なからずの、現状を維持する既得
権益を有する企業や政府からなる。そして、それは、オリジナルなも
のと同様、異端のideaを抑制するのに有効になっている。)
とあります。もうこれだけで本記事の主張のテーマはわかると思いますが、
もう少し、このintroductionのところどころを引用しておきます。まず、
Research that indicates that an accepted theory is incomplete,
severely flawed, or completely mistaken, will be rejected
on the grounds that it "contradicts the laws of nature",
and therefore has to be the result of sloppiness or fraud.
(定説が不完全であるとか欠点があるとか間違っていることを示した
研究は「自然法則に反しており」それゆえ、雑で捏造な結果である
という理由で拒否(reject)される)
と述べています。そして、本来は、
In true science, theory always surrenders to the primacy
of evidence
(真の科学においては、理論は証拠の優位性の前に降伏する)
はずであるが、
But in current mainstream science, the opposite occurs with
disturbing regularity. Anomalous evidence is first ignored,
then ridiculed, and if that fails, its author attacked.
(現在のmain stream科学においては、不穏な規則性で逆のことが起
きている。特異な証拠はまず無視され、次に嘲笑され、それが誤っ
ていようものなら著者は攻撃される。)
と続き、
All too often, scientific truth is determined by the authority of
experts and textbooks, not by logic and reason
(ほとんどの場合、科学の真実は論理と理由でなく、専門家と
教科書の権威で決められる)
と結んでいます。
再三引用している「背信の科学者たち」の指摘も合わせ、この地球の「科学
界」というのは決して「綺麗事」の世界でないということです。
前述の、
In true science, theory always surrenders to the primacy
of evidence
などという「真の科学界」などとは程遠い世界なのです。
ネットで反対論者や異端をとんでもとか擬似科学とか決めつけて罵倒攻撃
し、御自分達は素晴らしい合理的な世界にいるかのように嘯かれておられ
る方々に是非、反論でも何でもしてもらいたいものです。
私が本コーナーで再三批判して来ているのはなぜかですが、この通りなら
(近年の日本でのmain streamに対する反論論文が色々といいがかりをつ
けられてリジェクトされてしまった学者さんが起こした裁判沙汰見れば、
これは間違いなくその通りでしょう)、
本当は科学の発展に寄与したはずの「重要観測結果」の多く
が闇に葬りさられ、「本当は真実ではない」理論が、綿々と延
命され、科学の真の発展を遅らせ、更にはむだな費用が使わ
れてきているのではないか
という恐れを強く感じているゆえなのです。
日本語サイトには、こういう暗然たる「科学界」全体に渡っての実情をきちん
と示されたサイトが私にはまだ見付けられていません。個別理論に関しては、
反対論の個人サイトで触れらているくらいです。
ここ で指摘しましたように、特に日本では「科学情報」というのは日本科学
アカデミズム権威の完全支配下にあり、一般下々の国民はこういう真実に
は全くのところ、「つんぼ桟敷」に置かれていて気がついていないのではな
いかと思ってしまっています。せいぜい出てくるのは、政治問題化したもの
程度(東日本大震災時の東電原発事故関連での原子力安全委員会学者批
判等)や「論文捏造問題」くらいしかなく、ですから、main streamとそれの専
門家の先生への疑念など感じてもいない方が大部分の気がしています。
実に「怖い」ことです。
インターネットでググっても、ここで引用しているmain stream批判サイトや所
謂「とんでも本」でしか出て来ない科学情報がいっぱいあることを改めて知り
ました。恐らく、main streamに不都合なものは、つい最近あった超光速ニュー
トリノみたいにその筋から徹底的にけちをつけられ、挙句の果てにはうやむ
や状態にされ、科学の歴史から抹殺されてしまっているのが真相だと強く思
います。
一方で、日本で報道される科学情報(新聞・雑誌・メディア・啓蒙書)を見てい
れば明らかのように、実に「ご都合主義のダブルスタンダード」体質で、main
streamに都合のよいものは追試検証などほとんどないまま、「万歳、やったぁ」
状態で公認されて報道されているのです。そして、多くの市井の一般下々は
特に興味も無いのでそういう暗然たる状況に思いも寄せていないでしょうね。
だからこそ、実情を知ってか知らずかわかりませんが、疑問を抱き、我慢で
きずに反対論を本に出したりネットで公開している方々に対してmain stream
派は「平気で」嘲笑罵倒攻撃されているものと思います(もし、実情を知りな
がらやっているなら極めて陰湿で「卑怯」な行為ですし、知らずにやっている
なら、それは実に情けない「科学者信奉」者でしょうね)。
ところで、冒頭のarticleでもいくつか具体例を紹介しましたが、もう少し、紹
介しておきたいと思います。
対象項目は以下の通りです。
@The Cold Fusion Scandal
AReasons to doubt the validity of Relativity Theory
BA suppression story concerning a flaw in quantum theory
CThe Big Bang Scandal
DAnti-Gravity
EThe Second Law of Thermodynamics
以下、今関心度の深い@ACについて簡単に触れておきます。
The Cold Fusion Scandal
これは、1989年に、 Stanley Pons と Martin Fleischmanが発表した驚くべき
論文
Electrochemically induced nuclear fusion of deuterium,
Journal of Electroanalytical Chemistry 261,2A, p. 301-308
(April 10, 1989)
がmain streamのhot fusion派を刺激し、追試の結果、再現しない間違い論
文だと結論つけて葬り去った事件で、別項(⇒ここ )で示したように、細々と
研究されてきた方達がおられ、次第に認め始められているようですけど、未
だに日本では「とんでも」扱いになっています。
しかし、この記事には、当時、MIT NEWSのチーフ科学ライタで、現在では、
main streamから無視されている可能性のある新エネルギー源をカバーして
いるInfinite Energyの発行者であるEugene F. Mallove(この、MIT NEWSが
[MITが行ったその追試に関しての]間違った詐欺的役割を果たしたとして
1991年に抗議の辞任をしている)の言がまずあります。
抜粋しますと、
"Each of the widely cited 1989 'null' experiments has been
found to be deeply flawed in experimental protocols, data
evaluation, and presentation. Each, in fact, contained some
evidence of excess heat as claimed by Fleischmann and Pons.
There is evidence that the MIT data was deliberately altered
to erase an indication of excess heat."
(1989年の広く引用された'null'実験は実験プロトコル、データ評価
プレゼンに深い欠陥があることが発見された[注:MITの発表]。
実際には各々はFleischmann and Ponsによって主張された余剰熱
が含まれていた。MITのデータは意図的に余剰熱の表記を削除す
るよう変更された証拠がある)
と述べ、
"It is ironic that each of these negative results were
themselves the product of the kind of low quality work of
which Fleischmann and Pons were accused. "
と皮肉り、更に、
"The difference was that the reports said what the hot fusion
community wanted to hear."
とこき下ろしています。
どうですか?日本にこんな「真に科学界の事件」で抗議辞任などされる科学
ジャーナリストっていますでしょうか?あっても、大変失礼ながら、せいぜい
月光仮面然としてなされるような「政治がらみ」くらいじゃないでしょうか?
この後、記事では、
Most people, including physicists continue to be unaware
that low-energy nuclear reactions (LENR) are real, and
have been verified in hundreds of experiments throughout
the 1990s.
(物理学者を含む多くの人々が、低温核反応(LENR)は真実であり、
1990年代を通して百の実験で検証されてきたことを知らない)
と述べています。そして、
In February 2002, the Space and Naval Warfare Systems Center
of the United State Navy in San Diego released a 310 page
report titled Thermal and Nuclear Aspects of the Pd/D2O
System [13] that discusses the overwhelming experimental
evidence that the cold fusion effect indeed exists.
(2002年2月にthe Space and Naval Warfare Systems Center
of the United State Navy in San Diegoはcold fusionは確かに
存在している圧倒的な実験証拠を論じている310ページの、
Thermal and Nuclear Aspects of the Pd/D2O System
と名付けられたレポートをリリースしました)
と述べています。
長年その研究に従事してきたmain streamの"the hot fusion community"
が意図的に自分達に都合のよい発表をして抹殺しようとしても、私が思うに
Cold fusionは『化学』のフィールドでもあったゆえに、『物理学』の範疇の
"the hot fusion community"の思惑通りにならなかったということではないで
しょうか?危うく、「真実」が葬りされれるところでしたね。
でも、main streamオンリーの日本では未だに(この記事は2003年のもので
もう10年以上もたっていますが)、
Most people,continue to be unaware
で、main stream派の「Cold fusionなんて既に否定されている擬似科学だ」
という攻撃が有効なままであって本当に嘆かわしいです。
こんなところに、所謂「世界の常識、日本の非常識」がもろに現れています。
Reasons to doubt the validity of Relativity Theory
ネットでも一番の話題です。
記事では、まずは
Despite the consensus of a majority of physicists that
special relativity is proven beyond a shadow of a doubt,
there is a well-reasoned experimental and theoretical case
against its validity. But relativity dissidents are routinely
censored from presenting their ideas at conferences or
having them published in the scientific literature.
(大部分の物理学者の相対性理論は疑う点がなく証明されている
というコンセンサスにも係わらず、その妥当性に抗する合理的な
実験と理論的ケースがある。しかし、相対性理論反対者は日常的
に会議でその考えを表明することや科学文献で公表することを検
閲されている。)
と批判しています。また、Natural Philosophy Alliance(相対性理論批判組
織)の後期デレクターのJohn E. Chappell, Jr.の言を引用し、
Such reactions are not uncommon. To even begin to criticize
Einsteins's theory of special relativity has become a
scientific heresy of the highest order.
The prevailing attitude of the physical establishment
is that anyone who doubts the validity of this
"bedrock of modern physics" is insane, and that trying
to refute it is a symptom of "psychosis".
(このようなリアクション[注:John E. Chappell, Jr.が受けた攻撃]
は珍しいことではない。Einsteinの特殊相対性理論批判を開始
することさえ最上級の科学異端になっているのです。
物理界の支配的姿勢はこの「近代物理学の岩盤」の妥当性を
疑うようなやつは非常識であり、「精神病」の症状に異議を
唱えようとするやつであるというものです)
と書かれています。驚きましたが、日本では反相対性理論を唱えているの
は個人ですけど、海外ではそういう団体があるんですねぇ。
いずれにしろ、別項で指摘しましたように、科学界では相対性理論は「神聖
にして犯すべからず」の「最高位」の教典にまでなってしまっています
が、きちんと考えれば、元々、矛盾しているpostulateを入れて、私に言わせ
てもらえば都合よく「でっち上げた」(勿論、Einstein自身は気がついてもい
なかった−意図的にやったわけではない−と思いますが)代物ですし、簡
単にローレンツ変換など直接実証できないゆえに(また、それが幸いして)
「正しい」と信じてきた他の学者達は一生懸命「情況証拠」探しをしてきたわ
けです。そういうものゆえ、「合う情況証拠」ばかり探して、それで理論をよ
り万全のものにしようとするだけで、最早、世界が、これを所謂『不磨の大
典』扱いしていることもあって、不都合な観測結果は、異常者の所作とばか
り、悉く無視して葬り去って来たようですなぁ。
中には自分の恩師を裏切るやつまでいたようで・・・(-_-メ)
そういう葬り去られたものとして、下記が詳しく述べられています。
・Hatch(a former president of the Institute of Navigation and current
Director of Navigation Systems Engineering of NavCom
Technologies):GPSの不一致の指摘
・Dayton C. Miller: Michelson-Morley実験結論への反論
・Bryan G. Wallace:(物理学者)earth based raderによる金星探査観測での
光速測定結果(1961年)
・Silvertooth:1986年のSilvertooth実験
・W. A. Rodrigues, Jr.ら、Von Flandern :超光速通信の可能性
The Big Bang Scandal
じゃじゃ〜ん。噂のビッグバン宇宙論です。
もうはなから、「ぼろくそ」にこきおろしています。「普通のしがらみのない人」
なら、中身など見なくてもそう思う代物ですからねぇ(笑)。おっと失礼m(__)m
初めに、
Big Bang Cosmology, which is built on general relativity theory,
is forced to use a number of adjustable parameters and ad-hoc
assumptions to agree with observation, such as inflation, the
assumption that most of the mass of the universe must consist
of 'dark matter', a kind of matter that cannot be detected,
but nevertheless must exist, for the sole reason that big bang
theory requires it, and now the latest fad, "dark energy".
(訳省略)
まさにその通りですなぁ。ad-hoc assumptionとはけだし名言。
この理論の証拠だと嘯いているものにも、
Two of the three vaunted "predictions" of big bang theory -
the light element abundances and the temperature of the
microwave background are actually retrodictions meaning
that big bang theory failed to predict them quantitatively
correctly and was then adjusted after the data came in to
fit the observational evidence
とけなしています。そして、冒頭に示したarticleで触れたArpの件が詳細に
述べられており、ビッグバン宇宙論者たちの数々の「見苦しい」振る舞いに
ついて言及しています。あほらしいくらいなのでこれ以上の引用は省略しま
す。 (’14/3)
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