路面電車(’11/12)


自分の本棚漁っていましたら、以前購入した「名古屋の市電と街並み」(トンボブックス)
が出てきました。

私が名古屋に初めてやってきた頃、そして就職してそのまま名古屋に住んでしばらくの
間はまだ市電が走っていました。この本で見たら1974年に全線が廃止されたとのことで
したから、就職して3年間はまだ健在だったというわけです。
会社のそばにも当時電停があり、物好きな私は用事もないのにわざわざかなり遠い所ま
で乗って行った覚えがあります。

その頃はまだ名古屋の地下鉄が確か東山線だけか名城線が市役所前までしかない時代
であったと記憶していますが、この本を見て、「しまった、まだ色々とあったのに乗ってお
けばよかった」と今更ながら悔んでいます。
なんと言っても異色の「下之一色線」は私が学生時代の最初の頃にはまだ健在(1969年
頃まで存続していたようですから)だったようです。意外に路面電車って子供の頃からなぜ
か好きだったりしたんですが、その頃は今のようなネットもなく情報がなかったので・・・。
将来、路面電車は廃止されるなどということを考えたことすらありませんでしたから(^_^;)。

今更ながらネットで「下之一色線」というのがあったことを知り、跡地を歩こうとトライしたの
ですが、沿線がすっかり昔と変わってしまったようでよくわからないところも結構ありました
(このときの記録は他のコーナーここここにあります)。

そして、前の方の項で書きましたが、岐阜市の路面電車(こちらは市電ではなく名鉄経営の
市内路線でしたが)も順次廃止され、ついには最後まで残った忠節線が廃止されて無くなっ
てしまいました。もうこの付近では豊橋市に残るくらいのようです。

豊橋市の市電は以前、飯田線沿線の地に住んでいましたので豊橋に出かける時に時々利
用しました。路面電車ののんびり感は私は好きですね。

昔、岐阜でよく利用した頃は、今よりずっと物価の安い頃でなんと運賃は15円でした。古き
よき時代だったのかも。今じゃ、こちら名古屋の市バスは¥200ですし、地下鉄の初乗り料金
も¥200です。10倍強ですよね。

ところで以前現役時代にはよく広島市に出張したんですが、広島は地形上の問題かなにか
で地下鉄が作れないらしく、路面電車が健在ですね。二両連結の大形車両もあります。一度、
この大型車に乗ったことがありました。
冒頭の本見ましたら、名古屋も二両編成の市電があったようですが、広島のものはずっと
長い車両ですね。宮島行きというのも出ていますので一度乗ってみたかったんですが・・

岐阜市の路面電車にも『美濃町線』という岐阜市と美濃市を結ぶ郊外線があり、こちらは
郊外では道路横に線路がありました。途中の郊外ですけどそこも岐阜市内の芥見という所
に親と一緒に何回か行ったことがありましたので記憶があります。
前述の「下之一色線」というのは当時は市内でありながら完全に郊外電車の趣で田んぼの
中を走っていたとのことで冒頭の本に写真も出ています。しかし、名前は下之一色線です
が本来の名古屋市下之一色町は庄内川を越えた西側がメインの地ですからなぜこの名がつ
いたのかなぁとちょっと不思議な気がしています。もっともその昔はこの線の沿線であった
多加良町と言う所に海沿いでなく庄内川沿いなのに「海水浴場」があってそこへの乗客輸送
や漁師町だった下之一色町の魚の行商などの利用をあてこんで私鉄として発足した線だった
そうですけどね。ちなみに多加良町の海水浴場は伊勢湾台風以降閉鎖になったそうです。
これ私の小学校5年生のときでしたから相当昔の話ですね。

ま、モータリゼーションが進んで路面電車は邪魔者扱いされて日本では少なくなっていますけ
ど、諸外国では健在ですし、名古屋でもどこかで復活するといいのですが・・・
でも、「鶏が先か卵が先か」ではありませんが、名古屋は「鉄道」という公共交通機関の発達
が遅れてしまった分、モータリゼーションが進み過ぎて、公共交通が苦戦してる地ですから
無理かもねぇ。

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