続・相対性理論への疑念(36)(’18/2)
〜裸の王様症候群(Emperor's-New-Clothes Syndrome)〜
なぜ今頃記事にしたのか不明ですけど、先月(2018/2)のCISION PRWebという海外サイトにAn Electrical Engineer Explores
the Hoax of Einstein's Theories of Relativityという記事があり、2007年出版のelectrical engineer Robert L. Hendersonと言
う方の本−"Einstein and the Emperor's-New-Clothes Syndrome(アインシュタインと裸の王様症候群)"−が紹介されていた
のですが、その記事での引用紹介に、
Most people do not understand Einstein's theories of relativity,(..). Henderson suggests that
the reason for this is because the theories simply are not true.
(大部分の人々はアインシュタインの相対性理論を理解していない(中略)Hendersonは、この理由は、理論が
単純に正しくないからであることを示唆した))
とありました。恐らく、「相対性理論は正しく、そして自分はそれを十分理解できている」と主張される方々は、こんなことを言
われると怒りをあらわされると思います。
しかしながら、Einsteinの1905年のオリジナル論文やその後のmanuscript、発言等を読み、多くのEinsteiniansの解説・主張
を目にした内外の多くのANTI-RELATIVITY派の方々は、皆同様に、"Most people do not understand Einstein's
theories of relativity"というような主張をされています。私の場合、再三主張してきたように、「Einsteinainsによる相対性
理論の説明が金太郎飴になっていない」そして「自分の解釈だけが正しい」というような感がする・それを明白に主張してい
る態度及び近年暴露されてきているところの次々に変遷していた("Change in mind"批判もあり)Einstein語録等からこういう
意見に賛同しています。したがって、大変失礼ながら、「相対性理論は正しく、そして自分はそれを十分理解できている」と
主張される方々は「そう信じ込んでいるだけ」と思っています。大変失礼なことを云うなら、"Relision of Einstein's Relativity"
のbelieversであり、それゆえ、「人によって説明が金太郎飴になっていない。時に、人により相反する説明がなされ、互いに
『自分だけが正しく、相手の解釈は間違っている』といういわば『宗教における分派闘争』がなされているわけです。ネット上
において、いかにもそれが真理であるかのように(私から見れば失礼ながら「えらそうに」)宗教と科学の違いについて宣って
おられる方々がおられますけど、『言っていること』と『やっていること』はまるで違い、彼らがけちをつけている宗教信者の方
と何ら差がない言動をされていることに気が付いておられないだけにすぎません。
だからこそ、『現実世界』と結びついた『直接的実証証拠』もないものを疑念も持たず「それでいいのだ」と主張したり、意図
的か気が付いていないのか不明ですけど、つっこみどころ満載のおかしなロジックの説明で「事足れり」と済ませているの
ではないかと思います。私がそうですが、ANTI-RELATIVITYの方々の多くは、そういうEinsteiniansの方々の言動に不信感
を抱き、ANTI-RELATIVITYになられたことがその主張に明白に見えているのです。Einsteiniansは、ANTI-RELATIVITYを
「物理学を知らない」「馬鹿」「低能」「変人・奇人」「困ったちゃん」"fool","cranke","cranks"などと中傷罵倒する前に、そうい
うANTI-RELATIVITY主張が増えてきているのは、全て「あなた方のなせる業」であることに是非気が付いていただきたいと
強く主張しておきます。そして、1920年以来、特に、『特殊相対性理論』(以後、"SRT"と略します)は現代物理学の基本パラ
ダイムになり、かつ、綿々と世界中の物理学界で"Holy Theory"扱いされてきていますけど、全ての物理学理論は『仮説』
でしかない−前に、物理学の空間・時間は"conventions"で論じたように、現実世界と物理学世界は同じではないので−
ゆえ、そういう究極的には「仮説」でしかない全ての理論は議論されて当然であり、SRTも例外ではない・不磨の大典では
ない!と強く主張しておきます。批判に対して「理解した」と思っておられる方たちの反論が批判者を納得させられるもので
はない−肝心な点は十分な説明もなしで「それでいいのだ」で終わってしまっている(要するに「理解できなくてもそうなんだ
からつべこべ言わずにただ信じていればいい」と云っているだけに過ぎない)−のに、「批判者を『愚か者』扱いして批判をさ
せない・「愚か者」扱いされるのを恐れて口を噤んでいる」・・・こんな状況はまさに、冒頭で紹介した方の本の題名であると
ころの「裸の王様症候群(Emperor's-New-Clothes Syndrome)」ではないでしょうか?
前述でも述べましたけど、私は物理学の空間・時間は"conventions"で引用したPoincaréの言を見て以来、「『物理学世界』
と『現実世界』は異なる」こと、そして、複数の欧米の有識者の指摘である「『物理学世界』は『慣習(convention)』の上に構築
されたものであること」ということに気がついたゆえに、一旦、基本パラダイム化してしまったものは、一種の『慣習』となり、
容易には崩壊しないことも悟っています。まさにThomas Kuhnが言った通りであり、「反する実験結果が出てきても容易には
崩壊しない」のです。しかしながら、海外サイトを眺めていますと、「声を上げらる」−「裸の王様」のお話で、大人は口を噤ん
でいたけれども、正直で純粋な子供が「王様は裸である」と言ったように−方たちも増えてきていますが、「声なき声」も増え
ているとを示しているような引用もあります。一旦、基本パラダイム化されてしまうと、研究体系自体がThomas Kuhnの指摘
通りの形になり、元の"Hard Core"部分は言わば"Holy Theory(神聖な理論)"扱いされてしまう=「物理常識」扱いされてしま
うわけですが、Popperの科学哲学に批判的だったPopperの不肖の弟子のLakatosの言う"ad-hoc"な"Protection Belt"で一
生懸命綻びの接ぎあてをして、"Hard Core"部分のの崩壊の防衛をしているだけであることが次第に見透かされてきている
のです。冒頭で紹介した本の著者の言「大部分の人々はアインシュタインの相対性理論を理解していない」というのは、ま
さに、「真相」をついていると思っています。
そもそも、本コーナーで散々指摘してきましたが、Einsteinの「相対性理論」は、決して「真摯な科学論議」の中で「基本パラ
ダイム」化されたものでもなく、生き残ってきたものでもないということをしっかり認識しておいていただきたく存じます。
そして、理論生誕以来、今に至るまで一世紀以上綿々と、アカデミア科学界(物理学界さえ)にさえ反対論があり、無視され
たりうやむやにされてきただけで反する観測結果が出されてきたことも認識していただきたく存じます。決して、我々「素人」
だけが疑念を表明してきたわけではないことを!!また、近年、本やウェブで声を上げている方たちに、多くの実践的な
"Engineer"(工学者含む)の方たちが含まれていることにも留意していただきたい。
物理学が得意な方が皆、物理学に進んで物理学者になっているわけではありません。権威の声は天の声などではありま
せん。「科学の真実」は多数決で決まるものではないことは歴史が証明しています。「常識」と「真実」はイコールではありま
せん。反対者はそういうことを全て知っていて反対しているわけですから、しつこく繰り返えしているように「黄門様の印籠」
を掲げるのは、愚の骨頂であり、「反論できないから『権威』を持ち出してきているだけだ」ととうに見透かされていることを
認識すべきです。この場合、「黄門様の印籠」を掲げるのはナンセンスそのものなのです。反対論者を黙らせる唯一の方法
は、説得力のある誠意ある反論を出すことです。しかるに、冒頭の本の著者の指摘通りで、" the theories simply are not true"
ゆえにそれは実際には無理なのです。それゆえに、科学界内部にあっては「抑圧」、外部に足しては「隠匿」で無理矢理
に延命を図ってきただけなのです。そしてそういう卑劣なやり方が、次第に暴露され、我々一般下々もモチベさえあれば、容
易に知ることができる時代になんてきているのです。
('18/3)
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