線路好きが高じてきていますS('17/11)

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今回もずっとやっている「線路が好き」という私の全てネットから得た情報のヨタ話で、アメ
リカの鉄道のいわば「紙上旅行」(というか、google map/google earth/YouTube画像での
机上鉄道旅)です。
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線路好きの私は未だに飽きもせず、google earth/mapでアメリカの線路を眺めています。

前回記事線路好きが高じてきていますRの中でCouncil Bluffs, IAからST. Paul, MNまで
の路線を辿ったついでに、St. Paulとへっつきもっつきで双子都市を形成している西側の
Minneapolis, MNに目が行きました。

[注]IA:IOWA州、MN:MINESOTA州の略称、他に関連する州の略称として、
  WI:WISCONSIN州、IL:ILLINOIS州など(公式的なものです)


St.Paul側にはChicago〜Seattle/Portlandの一番北方の大陸横断AMTRAK"Empire Builder"
の"Union Depot"という名前の駅がありますが、Minneapolis側にはありません。しかし、貨
物列車(freight train)の観点から見ると、ここには実に大きなヤードがあり、AMTRAKが通過
していくメイン路線はBNSFですが、他に、UP及びカナダの鉄道会社のCP(Canadian Pacific)
も来ています。

で、本稿はそこについての話ではなく、You Tubeを眺めていたら"SOO Line Railroad"という
のが出てきて、Wikipediaで調べましたら、ミネソタ州のMinneapolis付近から東西方向の路
線を持つ鉄道会社で、かつてはBNSFの子会社などを吸収したり、"Milwaukee Road"という、
かつてはミネソタ州、ウイスコンシン州などに多くの路線を有し花形特急列車を走らせてい
たこともありながら倒産した鉄道会社路線を買収したりしていたのですけど、現在は、CPの
傘下になっていることがわかりました。会社名が完全に消えたわけではなく、You Tube映像
では機関車にSOOの文字がある貨物列車映像も複数アップされています。

さて、私はそのとき、google mapを眺めていて、当初勘違いをしていました。それは、その路
線はミネソタ州北東部にあるSupeior湖南西岸の街、Duluthに繋がっていると思い違いして
いました。実際には、MinneapolisとDuluth間には直接の鉄路はないことが綿密にmap/earth
を辿ることでわかりましたが・・・

しかしながら、その思い違いで、このDuluthという街の存在を知り、そこからの鉄路を辿る
ことにしました。といいますのは、ここはミネソタ州北東部であり、そこから北部をmapで
眺めるとカナダとの国境になり、更に東部を眺めるとMIlwaukeeがあるウイスコンシン州で
あることがわかったからです。地図が好きなので、こういうことを見るのも私的には楽しい
です。

Duluthから同じSuperior湖西岸沿いに北に辿ると、Two Harborsという街まで鉄路があり、
これは、"North Shor Scinic Railroad"という今では主として観光鉄道であることを知りま
した。You Tubeにはいくつか映像がありますが、SL牽引客車列車(Push & PullでDLとの
組み合わせ)を観光用に走らせています。実に様々な客車を繋げていて、You Tube映像
が楽しめました。Two Harborsまでいかないで途中で引き返しているものが大半でしたが。
Superior湖沿いはこのTwo Harborsまでです。

このDuluthから出ている路線として、西側から北方方面の路線があり、これはカナダ国境
を越えてカナダにまで繋がっています。ついでにカナダと国境を接しているアメリカミネソ
タ州からカナダにまで国境を越えて繋がっている路線も調べてみましたが、本稿のテー
マではないので省略します。

さて、前置きが長くなりましたが、本稿は前述の"Milwaukee Road"に関するものです。
実は、Wikipediaによりますと、前述のように、この"Milwaukee Road"という鉄道会社は倒
産して今はありません。ややこしいのですが、前述のように一旦は"SOO Line Railroad"
という現在はCP傘下の子会社になっている鉄道会社に路線が吸収されたのですが、後年、
"SOO Line Railroad"はウイスコンシン州内のその元・"Milwaukee Road"の路線をWCと
いう鉄道会社に譲渡しました。で、このWCは現在はこれもカナダの鉄道会社であるCN
(Canadian National)の傘下になっています。

で、Wikipediaに1998年の頃のWCの路線図がありました(下記)

 図1 1998年の頃のWC(現CN傘下)の路線図(from Wikipedia in English)

そこで、この路線図見て、Duluth, MNからMilwaulee, WIまでを辿ることにしました。
しかしながら、私は最初の所で思い違いをしてしまいました(^^;
前にも書きましたが、アメリカの鉄道は、確かに日本と同様、単線が行き違いのために信
号所で部分複線化している例も多々ありますけど、部分的に見ると「複線」のように見え
ていても実はそうではない−基本、別々の単線線路がたまたまあるところでは接近して平
行になっているだけとか列車を多数さばくために複数線路化しているという例も多々あり
ます(多くの「渡り線」があり、方向が固定の上下線ではなく、両方が使用されている)−
ので、分岐が多い路線では綿密に線路一本一本当たらないと「あれれ?!」ってこともよ
くあります。実はそういうことを知っていたのに、間違えてしまいました(^^;。危うく間違いの
まま記事をアップしてしまうところでした。



それでは、以下、前述のルートをgoogle map/goole earthで辿ります。

Superior市は、ミネソタ州Duluth市とはSuperior湖南西端から南に流れ出しているセント
ルイス川をはさんだウイスコンシン州最北西部の街です。Duluth中心部から南下している
路線は、途中で西方向への分岐がありますが、南方で東方にカーブし、セントルイス川に
掛かる橋を渡ってこのSuperiorの街に入っています。橋の上だけ単線で、東西両側は2線
の路線になっています。

 図2 Duluth, MN & Superior, WI

google earthを拡大して東に辿りました。そのとき、まずは下図3となっていました。

 図3 Superior内(1)北西部1

図3において、北方からの線路及び線路aは、北部の工場等地帯からの引き込み支線であり、
図のように、西方のDuluthから来ている青色で示した線路は、二つに分岐し、一方は線路a
に合流し、もう一方は南方向にカーブしていきます。後者は、結局は、再び西のミネソタ州に
行ってしまい、当該路線ではありませんので、当該対象は図の青線ということになります。

図3の同じSuperior市内の東の方では、図4のようになっています。

 図4 Superior内(2)北西部2

ややこしいのですが、図4の平行2線の北側の線路は図3のaではなく、新たに北部からの引
き込み支線です。図4の南側の青色で示した線路は既に図3のようにDuluthからの線路が合
流した線路aです。
で、私の思い間違いは、よく見ていたつもりでしたが、うっかりして図4に示した両者の間の
「渡り線」を見逃したことによります。
実はですけど、うっかりしたのにはわけがありまして、図4の右下にある建物、street view
では屋根の上に"SOO Line"の表示看板があったからでした。ということは、確かにまだ、こ
こが"SOO Line Railroad"時代はこれが当時、depot(駅)だったことを示しています。そして、
この図の南北2線は市内東方でやがて離れていくのです。

 図5 Superior内(3)北西部3

ところが、このdepot側の線路、ずっと南部に綿々と辿りましたら、なんと、東西方向の線路
に西方向に合流してしまい、その先は明らかに線路撤去がなされていたんです。
で、私は、もうDuluthからは図1のようにLadysmith方面には繋がっていないと思い違いをし
てしまったというわけです。

 図6 SOO Line depot看板側の線路はここで終わり

結局のところ、図1でSuperiorからLadysmith方面まで繋がっている路線は、図3〜図5で青
色で示した路線だけと判明しました。但し、図6で終わった線の廃線跡は結局この路線付
近にまで繋がっていましたので、憶測ですが、かつてはこの路線がDuluthからのもので
あったのではないか、渡り線をつけて合理化で1本化したのではないかと思われます。
ちなみに間違いに気が付いたのは、You Tubeに数年前のはっきりとDuluth〜Ladysmithと
明記された特別列車の映像があったために、渡り線があるならここしかないと再度見直し
てのことでした。

さて、次はLadysmithから先です。その前に、図1ではLadysmithを通って東西に延びる路
線が描かれていますけど、これは実は図7で示すように東西では繋がっていません。

ここまでの調査で、結局、図1のDuluthからLadysmith方面の路線はなくて、あるのは、図
4、図5の赤線で示したSuperior北部工場地帯から来ている路線1本のみであることが判
明しました。

そこで、この赤線路線を南方向に辿っていました。間違いなく、図1記載のLadysmithそし
てStevens Pointを通りました。
ちなみに図1では、Ladysmithに西から東の路線が描かれているのですが、下図7のよう
に西側からの線路と東側からの線路は直接繋がっていません。
 図7 Ladysmith, WI

図1で、Ladysmith〜Stevens Point間にMinneapolis/St. Paulからの路線が繋がっていま
すが、これは現存しています。Minneapilis, MNではCPの基地からの路線であり、途中、
St. Paulから北上してきた路線と合流しています。
当該路線との合流個所は下図のようです。ここはOwenという街の北部です。

 図8 Minneapolis/St. Paul(ミネソタ州)からの路線と合流

さて、図1では、当該路線はStevens Pointの先の方で、南北の路線と交差してそのまま東
に進み、ミシガン湖畔まで自然に繋がっている形になっています。辿りましたら、この交差
しているところはNeenahという街でした。で、実際には下記のようになっています。

 図9 Neenah, WI北部で南方向と東方向に分岐

多分にメインの路線は南方向のものだと思われます。この図の南側にヤードがあります
し、そこから東方への線路が図のように北方で合流していますから恐らく東方への路線
はここから出ているものと思われます。ちなみに東方への路線はミシガン湖西岸の街で
あるManitowocまで続いています。

当該路線(青線)を更に南に辿りますと、図1のようにFond du Lacという街に着きます。
もう一つのポイントはこの先です。図1では斜め南東にMilwaukeeまでの路線が描かれて
いて、確かにFond du Lacでは下図のような分岐があります。

 図10 Fond du Lac

しかしながら、この緑で描いた路線は途中から先が廃線撤去されtrailに転換されてし
まっていました。ですから、図1のMIlwauleeに繋がる斜めの路線は廃止されたという
ことだろうと思います。

で、Milwaukeeへはというと、図1にはもう一つ、先の方で東方方面に繋がる路線があ
り、こちらは現存していますので、ここもこれだけに1本化したのだろうと思われます。

 図11 Milwaukeeへの路線の分岐

ちなみに、このMilwaukeeへの路線は、Milwaukee市内北部で、AMTRAK"Empire Builder"
の走っているBNSF路線がMilwaukee駅から西北に進み西にカーブする当たりに合流して
います。

 図12 Milwaukee市内1(AMTRAK路線との合流点)

貨物列車の駅みたいなヤードはこの北部の方にあります。図の線はそこからの連絡線
でしょう(鉄道会社がCNとBNSFで異なりますから)。
また、図1ではそれとは別に、Milwaukeeから北方に出ている路線があります。一応、
この路線は前述のNeenah〜Manitowocの路線に西向きに合流して終了で、その先は
廃線撤去されています(昔はGreen Bayまで繋がっていたのだろうと思われます)。
で、この路線は、図12の対象路線に北部のヤードの先の方で合流しています。

 図13 Milwaukee市内2


あと残り、図11の青線をどんどん南に辿りましたら、やがて、Chicago〜Antioch間
のMetra"NCS"(North Central Service)路線に繋がりました。

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(追記)
図1で、LadysmithからカナダのSault Ste Marieへの路線で、途中から南に向かう
路線が三つ描かれていて、そのうち二番目の路線がずっとChicagoまでつながって
いるかのようになっていますが、現在、この路線は北部からGreen Bay市内までで
終わっていて、前述のNeenahで北部から来ている路線は、前述の三つの路線のう
ち、一番東側のGreen Bayまでの路線(Green Bay市内にヤードあり)の南西方向へ
の延長されたものです。Grren Bayからの主要路線(freight train路線)はこの路線
だろうと思われます。Ladysmithから東の路線は、どこまでの範囲かは不明ですが
out of serviceになっているようですから。

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