全然決着などしていない<STAP事件の闇(2)


さて、この事件、私は、一言でいえば、

 小保方さんが日本のシニア科学者の野望に翻弄され犠牲になった
 事件である(※1)


と考えています。

小保方さんは早大の応用化学出身ですが、希望して大学院は「再生医療」関係に進まれました。
勿論、その関連で思いがけずハーバード大学(バカンティ研)への留学が叶い、そして、一つの学
会からは攻撃を受けて馬鹿にされていたideaを持つバカンティ教授との出会い、バカンティ教授
から与えられた課題を追及する中で、実験的に「スフィア細胞」(すなわち「STAP現象」)を
発見したのです。すなわち、これまでの常識を覆す簡単に言えば、「細胞にあるストレスを加
えるとき、細胞は死滅せず、新たな性質を有するものに変化する場合がある
」という
極めて新規の重要な発見をしたのです。バカンティ教授は彼の考えていた「幹細胞」と結び付け
て大いに喜び、バカンティ研挙げて追試に取り組み、論文提出となったのでしたが、彼女が生成
した「スフィア細胞」は「弱い細胞」であり、「幹細胞化」の証明ができなかったゆえに、そういう趣
旨での論文として結局却下の憂き目にあいました。最先端の研究分野である再生医療分野の
基本目標が万能細胞となる「強い」幹細胞の発見であったことから、本質的には他の分野への
展開に繋がるこの新発見だけではその分野の論文としてはその新規性にも係らず認知されず
という状況だったわけです。「役に立つのかどうか」という視点だったのでしょう。
それでも、確かに小保方さんは日本人研究者でしたが、

 ・この発見には、日本科学コミュニティも理研も全く関与していなかった
  こと
(※2)
 ・(前述のように)小保方さんがバカンティ教授から与えられた課題に取り
  組む中で、バカンティ研にて実験的に見出したものであること、そし
  て、それをバカンティ研は認知したということ
(※3)

を強調しておきたいのです。客観的に見れば、小保方さんの発見した「スフィア細胞」は「あり」で
すし、この論文は小保方さんが積極的に書いてバカンティ教授に提出したのではなく、彼女の発
見を評価したバカンティ教授から論文誌に投稿するための論文作成の指示を受けたという事か
らも、彼女には捏造しなければならないような動機も理由もないのは明白です。
そして、この時の論文が最終的に却下になった理由は、

 決して「スフィア細胞が常識に反するものであったから」ではなく、
 「強い『幹細胞』ではなかったこと、そしてそれに転換できる証明が
 できなかった」からである


ことを強調しておきたいのです。そして、こんな話は我々下々は全く知る由もありませんでした。

いずれにしろ、小保方さんがスフィア細胞を発見したのはバカンティ研でのことであり、当然その
ときの実験ノートはバカンティ研の所有物であることは当然のことです(研究費はバカンティ研か
らのもの)。そして、競争が激しく、かつ、産業スパイには厳しい米国ですから、日本人科学者の
考えているような甘い世界ではないことは明らかでしょう。事件が起きて、理研調査委員会とか
早大からの提示要求を拒否したというのはそういう風土から当然だと思うのです。日本的感覚で
どうのこうのと言ってもどうしようもないことです。
ま、小保方さんにとっては、自分の無実の証明をしてもらえなかったという辛さがあったことは間
違いないでしょう。事情を知っていたゆえでしょうが。それでも、「あの日」の前書きで感謝してい
る方達の中にバカンティ教授の名前はありませんでしたよね。

結局のところ、小保方さんの悲劇の発端は、「再生医療分野」の研究論文としては、強い「幹細
胞」化が証明できなかったためにセカンドの論文誌でも認めてもらえなかったことにあり、その
技術が、組織工学が中心のバカンティ研にはなく、また、「あの日」によれば、設備的にも研究
を進めるにはバカンティ研は劣っていた(と彼女が感じた)ことだったと思います。

マスターだった彼女は、留学元の研究設備の整っている研究環境がよい東京女子医大に戻り、
スフィア研究を追求し、多くの実験によりスフィア細胞作製のレシピを得、博士課程に進み、
終了時に早大から博士号を取得しました(再生医療部門は医学と工学が関与しているところか
ら早大と東京女子医大が組んで東京女子医大に設立されていた研究所に小保方さんはいた
わけで、小保方さんは早大工学部応用化学科出身です。ただ、この時の早大の博士号授与
体制には博士号はく奪後、批判を浴びていますけどね。明白に小保方さんはその犠牲になり
ましたね。)

ま、順調だった小保方さんの研究者人生に黒い影が差してきたのは、ポスドクとして、当時理研
にいて、幹細胞/キメラマウス作成の第一人者とされていたW氏の元に入ったことだったのは明
白ですね。言うならば、このとき、W氏にとって小保方さんは「ねぎをしょってきてくれた鴨」だっ
たわけです。「あの日」第五章「思いとかけ離れていく研究」に次のような記載があります。
小保方さんは、

 「ストレス処理後の体細胞のOct4陽性細胞への変化過程のメカニズム
 に迫ることは、私にとって一番の興味対象となった」


と述べていますが、若山氏は小保方氏の研究方針とは全く異なっていて、

 「Oct4陽性細胞という多能性を示す細胞が採取できるならば、キメラマ
 ウス作製こそが最重要なデータであり、iPS細胞のような(無限に増殖
 できる)幹細胞ができるかもしれない可能性を追うことを目的とすべき
 だ」


と小保方さんに話したと記されています。まさに、ここで(※1)が起きているのです。
そして、このように言いながら、W氏は小保方さんにはその技術を伝授するのを拒否したと「あ
の日」には書かれています。明らかに、バカンティ研所属の客員研究員であり博士なり立ての弱
い立場の小保方さんを指導者の立場で利用しようとしたことは明らかですね。特許に関して51%
分を要求したとも「あの日」の中で暴露されています。
ryobu-0123ブログというところでは、

 それは最早、小保方氏への助言というより、また研究協力者の立場を
 越えて、W氏自身の研究テーマ設定にしてしまった感がある。
 事実、小保方氏には胚操作技術など全く教えなかった点は注目のポ
 イントである

 (実際の文ではWのところは名前が入っています)

という指摘がなされていました。全く同感です。

彼女はこのW研時代、W氏の強い指示で、論文作成をさせられましたが、投稿した三ッつの論
文誌からは全部リジェクトされてしまいました。
いずれにしろ、小保方さんが一人で研究し、自ら論文を自発的に作成したのではないという事
実は隠されてきましたね。「STAP幹細胞」ができたと言ったのはW氏であり、そこには小保方
さんは全く関与していなかったのが事実(fact)です。小保方さんはひたすら、いわば「スフィア細
胞」造りをさせられただけでしたから。

やがて、W氏はY大学教授として赴任することになり、彼女に「助教」の地位を約束して誘いを掛
けましたが、不信感を抱いていた小保方さんは、相談者の意見も入れてその誘いに乗らず、米
国に戻る決心をしていました(バカンティ研の所属のままでしたから)。
ところが、ここに、やはり、小保方さんの研究に目をつけたシニア研究者と組織があったというこ
とです。それが理研でした。理研は国の特別研究機関指定を目指していましたから目玉研究の
一つとしようという狙いがあったものと思われます。ですから、どう考えても姑息なことをしたので
はないかと思うのですが、PIを募集⇒W研が属していたCBDのセンター長等が彼女に応募を薦
め応募に応じた小保方さんは、反小保方派が英語面接が省略されたなどと陰口を叩いているの
ですが、速攻採用されたようです。
虚構の報道がなされて一般下々は騙されたのですが、Natureに掲載され、理研が大々的に発表
した論文は、その研究は小保方さんがPIとして正式に理研所属になってからのものではなく、
論文が却下されていたW研時代のものであったのです。驚いたことに、理研の調査員会も、聴聞
で小保方さんが話すまでそれを知らなかったそうです。これだけでも私は理研と言う組織が如何
に杜撰な組織かという疑念を感じました。一般会社ではありえないような話です。
私が長く勤めていた(64才でリタイアしましたが)会社など、個人の入社以来の経歴がしっかりと
リスト保存されていて、関係者は閲覧できるようになっていました。

しかるに、なぜ同じ研究結果なのに、W研時代は悉くリジェクトされたのに対して、故・笹井副セ
ンター長が修正指導したら、今度はトップのNatureに採用になったのかです。笹井さんが会見で
述べられていたのに無視されたようですけど、笹井さんはこの研究自体には全く関与されておら
ず、論文修正指導もアドバイザーを命じられてその役についた笹井さんが、センター長命令でし
たということでした。ですから、当初論文にご自分の名前を出すことも難色を示されていたそう
です。いかに報道が捻じ曲げられていたか如実に示してたことですし、笹井さんの人柄が忍ば
れ、だからこそ、自殺にまで追いやられたのだろうと確信しています。私が冒頭で(※1)と書いた
のは、ですから笹井さんを差してはいません。もっと上層部のシニア科学者です。

この件に関して興味深い言説を目にしました。
兵庫県立大学の理学部准教授の下條竜男さんと言う方の「物理学者が解き明かす重大事
件の真相
」と言う本の中でSTAP事件についても触れられていて、そこで、

 「標準的な30歳の研究者がまともな英語論文を自力で書くのは無理
 だ。私も30歳ではまともな英語の文章は書けなかった。研究者なら、
 若くても書けると思うのは幻想だ」
 「世界的に有名な『ネイチャー』誌は、内容だけではなく、高い英語
 文章能力(ロジックやストーリー性)が強く要求される。私の友人の
 フランス人研究者は、『英語がネイティブな研究者でないとネイチャー
 掲載はなかなかむずかしい」とはっきり言っていた」


と書かれているそうです(孫引きですm(__)m)。
要するに、指導者のW氏の英語文章力が笹井さんより大幅に劣っていたゆえに、同じ研究内容
なのに、W研時代の論文は却下され、世界的に有名で優れた科学者であった笹井さんが修正
指導した方は通ったという事でしょう。
矜持・自負をお持ちのはずの「大学教授」ともあろう方が、自分が参画した研究に関して笹井さ
んが修正指導した論文がわからなかったなどと言うのは恥を自らさらけだしているのであり国立
大学のセンター長としてはどうなんでしょうか?この人は、一人逃げるために、こうやって自ら、
そして国立大学の教授の威厳を引き下げるような発言したのです。私には理解不能です。


さて、前述で、Natureに投稿され収録された論文は、W研時代に終了していた研究(W研時代に
は投稿論文が三論文誌からリジェクトされてしまったもの)であると述べましたが、その研究は
小保方パート」と「Wパート」からなるものであることが明白化しました(けしからんことにあの
狂騒曲時代には曖昧に隠されてきて、全てが小保方さんの手になるかのように事実を歪めた報
道がなされてきましたが)。articleは主として「小保方パート」に関するものであり、letterが「W氏
パート」に関するものだったという事です。

私が上記で述べてきたものは、「小保方パート」に関する物であり、研究の新規性はまさにこの
「小保方パート」に関するものであることは間違いありません。
しかしながら、W氏は、それを自分の所有する技術でiPS細胞に相当する万能細胞化を図り、そ
れが思いついた特殊な手法でできたとして、小保方さんに論文を書かせたのでした。
そして、理研は、このWパートがあったゆえにこれに色気を出したのは間違いないでしょう。
恐らく、Wパートが無かったら触手を伸ばさなかったものと思われます。W研では論文が通らず
小保方さんがW氏についてY大学に行かなかったために、こりゃ幸いとばかり、小保方さんを取
り込んで理研のものにしようとしたことは明白ですね。

しかし、論文の瑕疵が指摘され、証拠もないのに、たちまちのうちに「研究捏造」だという勝手な
決めつけがネット界(多くは科学コミュニティ住人でしょう)をたちまちのうちに席巻し、研究自体
理研が華々しく発表した注目研究だったゆえにマス'ゴ'ミ・メディアの餌食になり、、小保方さんに
去られ、自分の手から離れて理研に取り上げられてしまった形になったためか、W氏は共著者
に断りなく勝手に論文を取り下げようとしたり、売らんかなのマス'ゴ'ミ・メディアに対して積極的
に「小保方さんが捏造した」かのようにとられる言動を繰り返し、ちゃっかり自分だけ逃げだしまし
た。一方、そこから理研の迷走が始まりました。そもそも、理研内で発案したものではなく、前述
のように色気を出して取り込もうとしたものだったわけですから、小保方さんを除き、組織として
の思い入れは少なかったと思うのです。ですから、組織防衛のために、小保方さん一人に罪を
かぶせて逃げたのです。

しかしながら、そもそも小保方パートとWパートからなる研究であり、客観的に考えて小保方さん
には捏造しなければならないような動機も理由もないわけで、結局、「小保方さんが捏造した」と
いう証拠は出てきませんでした。だからこそ、あんな調査報告書になっているのですが、ES細胞
混入捏造説は科学以前に論理的に考えて突っ込みどころ満載であることを指摘されています。
彼らが調査した細胞は一体全体何か?ということですね。
「再現実験」と称してなされたものは、不成功に終わりましたが、その理由はW氏が参加を拒否
したためであることが判明しています。幹細胞とキメラマウス製作技術の第一人者が気が付いた
という特殊な手法で製作したと言っていたのですから、そのノウハウを公開しないまま、参加を拒
否したということは、最初から失敗することは明白だったことは明らかですね。

あるところで引用されていたのですが、今年の4月3日付けのCell Weeklyというところに、海外の
学者の見た中立的(好意的?)な意見が出ていたようです。"STAP HOPE PAGE"を読んでの印
象記事のようでしたが。(アンダーラインは私が勝手につけました。また、一部独断で名前を頭文
字に替えています)
筆者は、

 I’m not sure what is the difference between her newly posted
 online protocol and previously published STAP protocols, but
 I’d be curious to learn about results of this project.

 (彼女の新しく提示されたオンラインプロトコルと以前発行されたSTAP
 プロトコルの間の相違が何であるかはよくわからないが、このプロジェクト
 について学ぶことは好奇心をそそります)

と述べ、更に、

 One interesting note from the web-site about reproducibility
 attempt at RIKEN:

 (理研での再現実験に関するweb siteからの一つの興味深い記録について)

として、"STAP HOPE PAGE"の一部を引用しています。

 Notwithstanding, my part of STAP study, and STAP phenomenon,
 was surely confirmed in the verification experiment.
 Indeed, Dr. Niwa’s STAP verification group also independently
 succeeded in re-creating STAP cells which expressed pluripotent
 stem cell markers such as Oct4. However, because Dr. Wakayama
 refused to join the verification experiment of STAP in RIKEN,
 his part of STAP study, the limits of STAP cell’s power, became
 unclear. In those chimeric mouse generation experiments,
 he employed a specialized technique whereby he cut STAP cell
 clusters into small pieces by using a micro-knife.

 (それにも拘らず、STAP研究の私のパートとSTAP現象は、検証実験において
 確証された。実際、丹羽博士のSTAP検証グループもまた、独自にOct4の
 ような多能性幹細胞マーカーに反応を示すSTAP細胞の再現に成功している。
 しかしながら、若山博士が理研におけるSTAP検証実験への参加を拒否さ
 れたので、彼の研究パートであるSTAP細胞の力の限界は明らかにならな
 かった。キメラマウス作成実験において、彼はSTAP細胞をミクロサイズ
 のメスで切り刻むという特殊な方法を取っていた)

上記は、小保方さんは、自分の担当したパート及びSTAP現象は、検証実験(注:再現実験のこ
と)で間違いなく検証されていて、別に行われた丹羽博士の検証でも確認されているが、W氏パー
ト部分である「STAP細胞の力の限界」はW氏が検証実験に参加を拒否したため不明のままで
あること、キメラマウス作成実験において、W氏はSTAP細胞をミクロサイズのメスで切り刻む
という特殊な方法ととっているという事実の主張の部分であり、筆者は、

 It seem like contradicts results of official RIKEN reproducibility
 efforts, reported by Niwa as failed.

 (失敗したという丹羽氏により報告された理研の公式検証実験結果とは
  矛盾するように見える)

と述べ、もう一つJapan Timesに掲載された記事を紹介しています。

 Obokata, who was slapped with a disciplinary discharge by Riken
 in February last year, broke her silence in January with the
 publication of a memoir in Japanese. In the book titled “Ano Hi”
 (“That Day”), Obokata, who says she has been suffering from
 clinical depression, attacks the accusations against her,
 claiming she was “framed” as the individual who mixed in ES cells.
 She directs suspicions at her estranged boss and mentor, Teruhiko
 Wakayama, who now works at Yamanashi University.

 (昨年2月に理研により懲戒解雇相当との処分を受けた小保方さんは、
 1月に沈黙を破り日本語で手記を発表した。「あの日」というタイトル
 の本の中で、小保方さんは、うつ病を患っていたと述べ、彼女に対する
 告発に反撃し、ES細胞を混入犯として「仕立てられた」と主張してい
 る。彼女は、現在Y大学で働いている彼女の絶縁したボスで指導者の
 T.W.氏に疑いを向けている)

「あの日」は日本語の本ですが、こうやってJapan Timesというところで、その一部が英語で引用
紹介して海外に発信されていたんですねぇ。だからこそ、"STAP HOPE PAGE"に海外からのア
クセスが沢山あったのかもしれませんね。そして、こういう記事が発信されていたのです。
ま、元になる「スフィア細胞」は米国ハーバード大学のバカンティ研時代に発見したものであり、
米国では口伝えもあったと思いますけどね。そもそも日本国内で完結の研究ではなかったわけ
で、だからこそ、前述で私は(※2)を強調したのです。

STAPに言及したドイツのバンデンブルグ大学の論文とかつい最近の参考文献にあの論文を
上げているワシントン大学の論文はがん細胞に関するものであり、明らかに、小保方パートに
対する言及であることは間違いありません。シニア科学者の野望のSTAP幹細胞など無視され
ているのは間違いないでしょう。海外の興味を引いているのは小保方パートなのです。

あんな杜撰な形の「ES細胞混入」結論で、それを確たる証拠もないまま小保方さんの犯行と決
めつけ、(※2)の「STAP現象」まで一挙に葬り去ろうとした日本科学コミュニティは将来、間違い
なく笑いものになるでしょうね。そして、それに係る画期的研究は皆海外でなされるものと思いま
すね。日本科学コミュニティ員は意地でもやらないでしょうし、「日本科学むら」の特異性から少な
くともアカデミアではやりたくてもできないでしょう。先見の明のある私企業ではわかりませんが。

ところで、以上の中に、「突っ込みどころ満載」と書きましたが、teabreaktさんと言う方が、ずっと
この事件について理研STAP細胞論文調査委員会報告、改革委提言等への根本的疑問という
ブログで批判的に書いてこられ、今回、それをまとめてパワーポイント資料とした[PPT資料]
STAP細胞問題を巡る諸論点について
というのを上奏されました。
文系だとおっしゃっていますが、なかなかどうしてよく調べ検討されていると感心している所で、
詳細が不案内だった私にとってはより多くの"事実(fact)"を知る手掛かりになりました。
よくまとめられた見事な資料だと思いました。ある意味、文系の方ゆえ、理系的思い込みが無い
分、ここまでやれているのではないかと思いますけどね。
是非、「科学的決着が着いている」と嘯いている日本科学コミュニティの方々、理研に論理的・合
理的反論をお願いしたいものです。コメント欄見てもまともな反論はされていないようです(あら
しがあったらしいですが−冷静な対応をされているブログ主さんさえも怒らせるようなものがあっ
たようで削除されたらしく、コメント欄にその旨がアップされていました。)

この「資料」に従えば、理研報告では全然科学的決着など実際にはついていないということは明
白です。出されていた推測は4種類(理研の「ES細胞混入説」、遠藤氏「ES細胞すり替え説」他)
あって、皆、「研究捏造=STAP細胞なるものは存在しない」を前提条件にしていますがそのどれ
もが完全な妥当性を有していないという主張です。

(続く)
                            ('16/8)

(3)に続く
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