なぜこんな大地震の予知ができなかったのか?(2)

前項で、ある元地震学者の名誉教授が自著の本で「地震予知研究には予算がおりない」と書いて
いるといくつかのサイトで紹介がされていたことを述べました。

で、実は「地震予知連」というのがあるくらいで、地震予知が可能になるようにしてもらいたいという
期待があってこそ多額の予算がついてきたはずなのに、「おかしいなぁ、じゃぁ、地震学者は何を
やっているのか?『やるやる詐欺』じゃねぇか?地震予知の研究と称して過去データばかりいじく
りまわして自分の好奇心を満足しているだけなのか」」という感じを持ち、それで思わず怒り心頭
になって速攻で殴り書きしてアップしてしまったわけです。

でも、それなら「地震予知研究には予算がおりない」なんていうのは変だなと感じ始めました。
そして、その方が現在、肩入れされているそうでることからやっと理解できたと言う訳です。

日本における「地震予知連」というのは所謂地震学者が主体なんですね。要するに、地震予知と
いうのは地震学のみが解明で来るはずの唯一の正統科学であると言う訳です。そして、そこで
はまだデータが少なく(30年もの間やってきたというような話も目にしているのですが)、理論確立
ができないので短期予知などというのはできないという認識なんですね。

しかし、件の名誉教授の方は、地震学ではなく別のアプローチの研究に肩入れされているんです
ね。そしてそれは所謂地震学に基づいた地震学者が完全に無視しているものなのです。
それは今回の地震後に予知というので検索していて知ったのですが、「地震電磁気学」というもの
です。ギリシャでは一定の評価を得ているそうで、地震予知に利用できるのではというわけで地質
学者ではない別の物理学者の方が研究されているそうです。

・・・私が最近とみに不信感を抱いているアカデミズムの壁が「地震予知研究には予算がおりない」
ということの意味だったわけです。しかし、それでいいのでしょうか?
本当にプレート理論が絶対真理であるなどという証拠はなく、単に多くの地震学者が正しいらしいと
思っているだけに過ぎないものしょう。それ一本でやってきて、未だに「データが足りない」からだ
なんて言い訳でどんどん先延ばししてきて、そのたびに多くの国民の期待を裏切り、多くの犠牲者を
生みだしてきたことに本当に「申し訳ない」という追い詰められたやるせないような感情を持たれて
いるのか実に疑わしい気がしてなりません。

地震は宇宙論とか素粒子論の世界ではないのです。人間の生死、文明社会の崩壊という直接人間
自体に大きく影響するものです。ですから、毎年莫大な予算をもらっているのに何も予知してこない
で、常に言い訳ばかりで逃げて来た地震学者への批判が大きいのです。もういつまでもわからない
ではすまないのです。いつまでたってもわからないなら、それまでのアプローチ自体がどこかおかし
いところがあるのではないかと考えることが科学を発展させる元のはずです。いつまでも、メンツか
らだろうと思いますが、他からのアプローチを無視排斥して私に言わせれば100年たっても、
「データが・・・」と言い訳し続けて何も生み出さずにいると思われる今の御自分達だけの近視眼的
研究だけを後生大事にするようなスタンスは本当に何度も予知すらできずいることは、そのために
逃げ遅れて亡くなられた多くの方達に対する冒涜ではないでしょうか?

資源がないちっぽけな島なのに、世界に御してこられたのは『技術立国」に尽きるわけですから、
科学技術予算を削るなどと言うのは日本の現実を知らない愚の骨頂行為ですけど、こういうような
ことばかりやっているからそういう発想が出て来てしまい引いては日本国民を不幸のどん底に落ち
いらせることになろうとしていることの責任を感じて欲しいものです。
科学予算と云うのは必要で真に役に立つところに多く投入してもらいたいものです。
他のアプローチを排斥し続けて自分達だけで予算を囲い込み、そして国民の期待を裏切り続けて
いる現状について反省し極めて深刻になってもらいたいです。もう、お弟子さんたち以外、あなた
たちを擁護するようなお人よしはいなくなりましたよ。ネットでぼろくそにけなされている現実を直視
してもらいたいです(-_-メ)

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