主要な四角形は以下のように、台形、外心四角形(円内接四角形)、内心四角形(円外接四角形)、
そして双線分錐にあたる図形(斜凧形と呼んではどうかと思ってます)の、4つの要素の組み合わせで表現できます。
他の四角形を用いても同様の表現ができますが、恐らくこれが最も基本的な組み合わせになるのではないかと思ってます。
2016.6.4-2025.5.11
四角形の4bit式分類で挙げた斜凧形ですが、双対図形の考え方により、台形と以下のように結びつきます。
台形、外心四角形、内心四角形に対する4番目の要素は何が妥当か長い間悩んだのですが、
この図形は双角錐の二次元版にあたり(縦の対角線が赤道面にあたります)、かなり基本的な図形と言えるので、
恐らくこれが妥当なのではないかと思います。
この図形は正方形の射影による四角形の分類においても、台形の対として現れます。
2009年以前から4番目の四角形の候補としては考えてはいたのですが、「片方の対角線により面積が二等分される四角形」という認識で捉えていて、
双線分錐にあたることに気付かなかったため、苦しいかなと思ってました。
読み方は「しゃたこがた」では苦しいと思いますが、「凧」は国字らしく音読みは本来無いので、
「しゃたこけい」を崩して「しゃたっけい」、または「巾」の音読みを無理矢理あてて「しゃきんけい」はどうかと思います。
英語は「oblique kite」辺りはどうかと思います。
ただ、球面幾何学上で台形をどう定義するかが問題かもしれません。
また、後に紹介する2つの候補と異なり、3つの辺の長さが決まっても、4つ目の辺の長さは決まりません。
2025.5.6-2025.8.15
四角形の4つの要素として、台形を用いるべきかどうかという問題もありますが、
台形を用いるとしたら、残りの一つはその双対になるはずだとうことで、
台形と斜凧形の双対性に気付く前に考えたものが以下となります。
球面幾何学上で台形をどう定義するかから考え、
2組の対辺を延長した交点の、角の二等分線の交点を双対の中心とする考え方です。
対角線ACの中点をPと置いて、PB=PDとなるような四角形ABCDとなります。
式は、辺abcdがa2+b2=c2+d2という、結構綺麗な形となります。
どちらの角を二等分するかによって以下のようになり、これは内心四角形と傍心四角形の関係と同質であると思います。
2025.5.9
球面幾何学上だと台形にあたるものが上手く見出せないのが引っかかるので、台形の双対の別候補の場合と同じ要領で、
斜凧形の双対の台形以外の候補を考えてみたものが、下図の赤い四角形です。
斜凧形(黒い四角形)の対角線の垂直二等分線の交点を双対の中心としています。
性質としては、ある一組の向かい合う辺の延長線の交点の外角(?)の二等分線が、もう片方の組の延長線の交点を通る、というものがあります。
いまいちパッとしない感ありますが、球面幾何学上だとわりと現れ易く、かつシンプルな形で表現できそうではあります。
2025.5.20-8.15
四角形の4bit式分類における4番目の要素として、
2009年以前から考えていたもう一つの候補がこれです。
始まりは、台形ABCDの角がA+B=C+Dを満たしているので、
これに対して、辺abcdがa+b=c+dを満たす四角形はどうかと考えました。
これは、楕円の2つの焦点と、楕円周上の2点を交互に結ぶ形となります。
そしてこれは、傍心四角形の式に一致することに後々気付きました。
これにより逆に内心四角形も、双曲線を用いて以下のように表現できます。
ただ、台形と図の上で結びつく方法が見出せないのと、
傍心四角形は外心四角形(またはその延長線で表現できる無限遠の辺を持つ四角形)と
双対関係になってると解釈した方が自然そうなので、4つめの要素としては妥当ではないように思います。
式の形の類似性は、角度と長さはかなり異なる概念なので、たまたまなのではないかなと思います。
2025.5.11-2025.8.15
あらゆる凸四角形が正方形の射影によって表現できますが、それに基づくと、
射影の仕方によって四角形を以下のように分類できます。
yz回転 | 光源までのz方向距離 | x方向移動 | xy回転 | ||
---|---|---|---|---|---|
90n° | 任意 | (90n+45)° | |||
無し | ![]() 正方形 | ![]() 正方形 | ![]() 正方形 | ||
任意 | ∞(パース無し) | ![]() 長方形 | ![]() 平行四辺形 | ![]() 菱形 | |
任意 | 無し | ![]() 等脚台形 | ![]() 正方形を正面から射影した四角形 | ![]() 凧形 | |
任意 | ![]() 台形 | ![]() 四角形 | ![]() 斜凧形 |
あらゆる凸四角形は、正方形の射影により表現できますが、
その中でも等脚台形と凧形は、視点と「対角線の交点」を結ぶ線が、
地平線にあたる部分に垂直になる形となっています。
この性質を持つものの例は、等脚台形と凧形の他には以下画像の中の黒い四角形があります(各画像の2つありますが、共に該当します。クリックで大きくなります)。
平行四辺形もこれに該当して来ます。
作図の手順は以下のようになっています。