聖根のアジト:図形等:球面幾何学上の星型

球面幾何学上の星型


紋章などでお馴染みの五芒星や六芒星などは「星型多角形」と呼ばれています。
五芒星は「正5/2角形」、六芒星は「正6/2角形」に相当しています。
七角形に対して七芒星も存在しますが、七芒星は2種類存在しています。
それをまとめると以下のようになります。
通常の星型多角形

星型多角形の種類はこのように、角の数が2つ増える毎に1つ増えたり、
3角形以上でなければ通常の多角形も構成できなかったりといった、
少々複雑な様相となっています。

一方、球面幾何学上で星型多角形を考えると、以下のような、
1対1の綺麗な表となります。
球面幾何学上における星型多角形

ここで、右上の図が実際に球面上に配した図、後がそれを平面に押し伸ばした表現となっています。
こういう見方は、通常の平面での星型化を考える上でも、役に立つのではないかと思います。

三次元空間上の多面体に対しても「星型多面体」を考える事ができます。
代表的なものとして、以下の星型八面体と星型正多面体シリーズがあります。
星型八面体
(正八面体の唯一の星型)
小星型十二面体
(正十二面体の最初の星型)
大星型十二面体
(正十二面体の最後の星型)
大十二面体
(正十二面体の2番目の星型)
大二十面体
(正二十面体の星型の一種)


正四面体や立方体に対しては星型を作る事はできませんが、
こちらも球面幾何学上(三次元の場合ならば四次元超球面上で考える)においては、
シンプルな形で星型を見出す事ができます。

以下は立方体における例です。
何番目の星型か 形状の概略説明 全体像 一つの面のみを取り出したもの Stellation diagram(星型化線図?)
0 立方体
1 4つの二角形で構成された四面体3つの複合
2 一角形で構成された二面体3つの複合
3 6つの球面幾何学的な4/3角形で構成された、球面幾何学的な星型正多面体
4 6つの正方形を交差させて構成された球面幾何学的な星型正多面体、あるいは、一角形で構成された二面体12個の複合
5 立方体、あるいは一面体6つの複合

ここで、星型化線図も球面上に描いた方が正確となり、それが次の図となります。
球面幾何学上における立方体の星型化線図

2017.6.4-2021.3.5


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