憧れ(^_^;)の『釣部渓三郎』(’13/9)
(その他もろもろに置いていた項「羨ましい小説の主人公」に加筆訂正して
ここに移し替えました)
太田濫三という推理小説家がいらっしゃってその中に主人公が釣部渓三郎
のシリーズがあります。
レジャーライタという設定で最近は推理小説も書いているという設定。
ちなみにその作品名は著者の太田濫三さんのものずばりですが(笑)。
登山、川釣り、渓流釣りが趣味でそれを活字にして生計を立てているという
40代後半の奥様をがんでなくされて今は独り者の主人公。
釣り友達で警察のかにさんという係長とうまさんという綽名の部下の刑事と
仲良しでまた20歳以上も年下のガールフレンドがいるという・・・
著者自身がそっくりな方だそうですけど、実に彼とその友達の刑事が酒に
強く、なんでもござれで飲む場面がいっぱい出てくるんですね。
酒に弱いのに飲むという行為が好きな私にはその強さが羨ましいです(^_^;)
なぜかすごくこの主人公には憧れます(^_^;)。山歩きするようになってから
知った推理小説ですけどね。
著者の太田濫三さんは最近お亡くなりなられてしまって残念なんですが、
ご本人自体がずっとアウトドア派(登山、釣りなど)で、その経験が小説の
題材に生かされていますね。この方のこの釣部渓三郎シリーズを読み漁る
ようになったのは、最初に読んだ『餓鬼岳の殺意』に出てきた登山場面に
興味が湧いたからで、その分、この作品が一番私には印象深かったです。
そもそも題名の『餓鬼岳』が実在の北アルプスの山とはその頃はまだ知り
ませんで、小説の中の山かと思いました(^_^;)。冬の北アルプスに恋人の
アキ(釣部を「パパ」と呼ぶ若い女子体育大学助手)と登り、吹雪で1週間
もテントで沈殿した挙句、餓鬼岳小屋で殺人事件に出合うというものです。
尚、お亡くなりになった後も、新規出版された文庫本があって本屋で見付け
速攻で購入し読みました。「遭難渓流」という作品ですが、岩手県の渓流が
出てきてこれまた興味深かったです。のんべぇなので車を持たなかったはず
の釣部渓三郎がこの作品では車を購入してはるばる岩手県の宮古まで長
距離ドライブしています。あとがき見ましたら著者自身は終生、運転はやら
ずに終わったようですが・・・
登山推理小説作家としては、他に梓林太郎さんがいらっしゃいます。
こちらはでんさんという名物刑事シリーズとか、山岳救助隊員・紫門一鬼の
シリーズとかがあり結構テレビドラマ化されています。どれも興味深くて、大
抵は読み漁りました。
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