線路好きが高じてきていますA(’15/7)


前の項で触れましたが、今、YouTube映像/google map/google earth/street view/googleをフル活用
して居ながらにしてアメリカ・カルフォルニア州の鉄道調べを楽しんでいます。
調べらば調べるほどに面白さが増してきています。国内のように安易に行けない地でかつ日本とは
相当異なる鉄道事情が私の興味を駆り立てているのですが・・・

恥ずかしながらこれまで私には未知であった市の名前と鉄道事情を知るところとなりました。
San Joseというのは全然知らなかったのですが、大都市なんですねぇ。そして、ここには立派な駅
があることを知りました。前項で触れましたように、ここもSan Franciscoが鉄道のメインルートから
外れているゆえにその代替も兼ねているのではないかと思います。
San Jose(サン・ヨゼ)駅は正式には"San Jose Diridon Station"というそうで、VTAというlight railの
もの(San JOseから南東方向:二両編成?の都市間輸送)の相対式2面2線を除き、長距離列車用
で5面(島式4面、片面1面)、写真を見ると9線かと思ったらWikipedia等には7線とありましたので、
2線は貨物列車用かな?

この5面7線からは、Ros Angeles〜Seattle間のAMTRAK"Coast Starlight"、San Jose〜Sacramento
間のAMTRAK"Capitol Carridor"(googoleによるとこれだけはAMTRAK Californiaには属していな
いとか)、北東のStocktonとの間のACE、そしてSan Franciscoとの間のCaltrain(Limmited/Local)
という4つの二階建て客車列車が出発・到着しているそうです。その映像はYouTubeにありました。

このAMTRACK及びACEの路線はYouTubeの映像やgoogle map/earth/street viewを参照すること
でわかりました。で、実に興味深いんです。というのは、これらは皆、freight train(貨物列車)運行
が主体の大手鉄道会社の線路を借用してpassenger train(旅客列車)を走らせているゆえですが。

遠い日本にいて、私が無料で容易に見られる地図はgoogle map/earthくらいです。で、何度も書い
ていますが、実に沢山の線路が記載されています。ただ、当然ながら、それらの線路のどれが現在
も生きているか、どれが(貨物列車の)主力路線なのか、どれが線路は残っていても最早見捨てられ
た路線なのか、どれがどの鉄道会社の所有線路なのかなどについての詳細情報には不案内なわ
けです。ですから、広域地図を見て、ここにもそこに行く路線があるがなどとあれこれ考えたりしてい
るのです(^^;。
鉄道かどうかは広域ではなく詳細地図を見ないとはっきりしません。で詳細地図だけ見ていると全
体が見えなくなってしまう・・・記憶力がどんどん減退している私にとっては特にそんなジレンマに陥
りかけたりしましたが、やっと、色々なことに気が付いてきました。確かにそこしかないと。

San Jose駅が始発の"Capitol Corridor"、ACE、Caltrain(そしてSeattleに向かう"Coast Starlight"
も)は次のSanta Claraという駅まで同じ路線を走っています(Coast StarlightはSan Joseを出ると
Oakland Jack London Square駅までノンストップでこのSanta Claraには停車しないようですが)。

そして、AMTRACKとACEはこの先で直進方向の線路(Caltrainはそちらにそのまま進みます)と離
れて北側にカーブして北西方向に進みます。
このルート地図は既に前項に分割して示しました。次のもう一つのSanta Clara市内駅のGreat America
Sanclara(近くにサッカー場があるようですね)を過ぎ田舎に入るとやがて、Sanfrancisco Bayの片
隅奥にある(自然の物か人工的なものかは不案内です)水の中の地みたいな所を通るようです。
その湖か海かみたいな所に線路だけが1本地面上で横断しているのがmapに描かれています。
ここの映像を探しましたら外部から撮影したものと乗車での車窓として撮影されたものがありまし
たが少なかったので意外でした。面白そうな所なのにと・・・。

さて、その先を辿って行きますと自然にNewarkという所にあるヤードを通り、その先、こちらの線路
が自然なカーブとなる形でのデルタに到達します。このデルタですが、前にUP#844 West Hritage
tour列車の路線同定していた中で地図上から発見した場所でしたが、そのときはこのようなルート
でSan Joseまで繋がっているとは知りませんでした。あちらが主力みたいだなとは線路数から感じ
てはいましたが。

で、その流れで北上しますと、Fremont駅に到着するわけです。この駅が存在する線路から最適
位置かどうかは私にはわかりませんが、Santa Clara、Fremont駅を通るにはこの路線しかないと
いうことがわかりました。
諸事情を無視して純粋に物理的条件だけ考えるとき、Stocktonまで行くACEはSanta Clara駅を通
る必要がある限り、この路線しかなく、したがってSanta Clara駅、Fremont駅は一括で通ること
になります。しかしながら、Oakland方面に行くAMTRAKの場合、Fremont駅を通らなくていいの
なら物理的にはもう一つ方法が考えられます。それは、Newarkのデルタで直進渡り線で直進して
てしまう方法です。その直進渡り線の先のルートというのはUP#844が逆にこのNewarkまで来た道
なんですね。ですからきちんと今でも貨物列車用として生きていると思われるルートです。
UP#844はここからカーブ渡り線でFremont方面へのルートで北上しています。ここからはACEと同
じルートでStocktonまで回り込んでいるようです。

尚、探しましたらCapitol Corridorでの前方展望映像の一つ(一つしか見つけられませんでした)
にこのNewarkのデルタを通る映像がありました(機関車牽引客車ですがAMTRACKは最後尾の客
車に運転台が付いているcab drive方式のため前方展望が可能のようです)相当速度を落として侵
入しています。Fremont駅到着は西側のホームでした。

と・・・ここまで何かだらだら好き勝手に書いていますね(^^;このルートをmapで確定するのにちょっ
と時間を要したのですが、基本、線路好き・地図好きの私には楽しいひとときでした(^◇^)
で、このFremont駅の先を詳細に見ますと、これまた私には面白いところを発見しました。
diamond crossが二つもある小さなジャンクションがあるんです。

    図1 Fremontにあるdiamond cross伴うジャンクション

ここは近くに適当な撮影のための道がないためか、今のところ外からの写真・映像を見つけられて
いませんが、唯一、AMTRAKに乗ってここをFremont方面に通過する車窓映像がありました。
(→Onboard Amtrak Capitol Corridor approaching Fremont station)
diamond crossを通るときしっかりと音がしていました(笑)。ちなみに図示していませんが、北方に向
かう三つの線路はすぐに一つになります。
このmapには線路a,bというのが描かれています。どこまで通じているのかmapで辿ってみました。
線路aはOakland市東部でAMTRAKが走っている線路から分岐したもので、Almeda Creek渡るま
でBARTの高架下(途中まで北側沿い、途中から南側沿い)地上にあります。そしてHayward市内に
おいてなんとBARTと共にAMTRAK線路を高架で跨ぎ、AMTRAK路線と南北方向が入れ替わっ
ています。ま、street viewを眺める限り、この路線の大半は最早abondonedされてしまっているの
ではないかと推測します。Hayward市内の工場地帯引き込み線を除き、工場引き込み線や側線の
大半が廃線化していて多分にその存在意義が薄れているのではないかと思っています。
google earthでも列車が写っていませんし・・・
次にbですが、これは、San Joseを出た線路がSanta Clara駅に着く前に北方に分岐する線路があ
るのですが、そこに繋がっているようです。これも生きているかどうか不案内ですけどSanta Crala
駅やFremont駅を通らない(それが意味があるかどうかわかりませんが)ならば実情を無視する
なら物理的にはそこからもStocktonに行けるのではないかと思います。

さて前述のCapitol Corridorの車窓映像はそのジャンクションに入る前までのFremont市Niles地方
を東に驀進する車内から北側のものから始まっていますが、ずっと草木の少ない禿山が続いてい
て私にとっては不思議な光景になっています。比較的低い山並みですが。
で、上の地図にも示したAlameda Creek(アラメダ川)がこの山々に作る渓谷があり、Niles Canyon
と称せられているそうで、北に向かいすぐ単線になる図の鉄路はこのNiles Canyonに沿って走って
いるそうです。この山々はCarifornia州を南北に隔てているCoast Ranges山脈の西側の果てでしょ
うか。San Jose/Santa Clara/FremontからはこのNiles Canyonに沿う鉄路を走るACEという列車で
行けるようで、それに乗ってACEの終点のStocktonに直接行くときは必ずここを通ることになりま
す。

google mapでこの鉄路を眺めていましたら、もう一つ、このNiles Canyon沿いの鉄路を発見しまし
た。調べて見ましたら、元々はSouthern Pacific鉄道の路線だったそうで、最早その面での使用
としてはACEが通る路線のみでこちらはabondondされているそうですけど、唯一、Niles Canyon
Railwayという会社がSL観光列車を走らせているそうです。YuTubeにその映像がいくつかありま
した。Niles駅(Niles Canyon Boarding Platform)から渓谷にあるSnoulという地域間のようです。
Niles駅は下図のようにAmtrackの線路近くにあるようです。現在は両者の線路はここでは繋がっ
ていません。

    図2 Niles Canyon RailwayのNiles駅付近地図

映像では古い寄せ集めの客車とフルオープンのトロッコ客車が使用されていました。
どうやらNIles側がSLで登りには反対側先頭にDL(Southern Pacific)がついてpush pull運転を
している映像がありました。
詳細は調べきれていませんが、google earthでこの線路を辿って行くと小さなヤード的な所が
あります。ここまでの運行かまだ先までなのかは私にはわかりません。ずっと先でこの線路と
ACEが走っている線路との間に渡り線があるようですけどね。ちなみにACEが走るメインルート
は途中トンネルで端折ったりしていますけど、こちらの線路は忠実にCanyonを辿っているよう
です。最初はメインルートと谷を挟んだ反対側にありますが、橋で渓谷を渡り、同じ側になりま
す。YouTube映像ではこのSL観光列車には沢山の乗客がいましたから、米国でもSLは人気
の的なんですねぇ。


さて、前述のSan JoseからのACEの終着駅のあるStockton市。映像とgoogle earth/street view
見ていると実に私のような線路好きには興味深い街です。
ここにはAMTRAK"San Joaquin"と前述のACEの2種類の二階建て客車列車が来ています。
で、AMTRAKの駅は二つあります。市内の鉄道のメインルートは下図のようになっています。

     図3 Stockton市内の鉄道

東西方向のBSNFと南北方向のUP(Union Pacific)の路線が十字に交わっています。この交差は
平面交差すなわちdiamond crossを形成しているようです。

     図4 Stockton市内のdiamond crossing

San Joseから来ている二階建て客車列車ACEは南北のUP線でこのdiamond crossを通り、北にある
Stockton駅が終着駅となっています。
一方、AMTRAKの"San Joaquin"はSacramento発のものとOakland Jack London Square発のもの
があり、前者は図3の北の方からUP線で来てStockton駅で停車し、渡り線を渡ってBNSF線に入り、
Bakerfieldまで行っています。後者はEmeryVille、RIchmond、rtinetzを通り、地図のBNSF線で西の
方からやってきてStockton San Joaquin Street駅で停車しそのまま同じBNSF線で西に進み
Bakerfieldまで行っています。そのため駅が二つあるわけです。

Stockton駅は映像を見ていて驚きました。google mapによればここは次の構成になっています。

     図4 Stockton駅

Stockton駅は西側がホームの片面1線駅の形をしています。南の方で線路aは線路bから分岐してい
ます。そして南の方から来ているACEはこの線路aに入り、西側ドアが開いて乗降扱いをしています。
しかし、この線路aはホームの北側に車止めがありますから、南からだけ入れる袋小路になっていま
す。そうなると、Sacramentoから来たAMTRAK "San Joaquin"はどうなるのでしょうか?
映像を見ていて驚きました。この駅舎のそばで停車するんですが、先と客車は南にある踏切まで達し
ていて、ホームがないのにそのまま西側から乗降扱いしていました。
AMTRAKの映像やstreet viewなどを見ていて気が付いたのですが、アメリカの駅のプラットフォーム
は日本とは異なり非常に低いです。要するにここが乗降場所ですよというような市電の乗り場みたい
なものです。で、AMTRAKなどは乗降扉付近だけ低床になっていて中にステップ階段があるんですね。
そういえば欧州でも中国でもロシアでもそうですが大陸の鉄道客車はステップ付が多いですね。
文字通り「乗り込んでいく」形になっていますね。ですから、先の北からやってきたAMTRAKのStockton
駅での乗降は先頭乗降口ではお客は踏切にそのまま降りていました。それ以降は線路aと線路bの間
にあるバラストの上で乗り降りしていたようです。

ちなみにAMTRAKでもACEでもCaltrainでも機関車の機回しというのはなくて、機関車含めて固定編
成であり、cab ride方式により、最後尾客車が先頭になるときはそこに設けられた運転席で運転士が
運転するようですので、昔のSLのように転車台がないときは延々後ろ向き運転などというのはないら
しいです。
尚、UP#844SL イベントツア(West heritage tour)列車はStocktonではACEの停車する線路aに入線し
ている映像がありました。ですから、駅から離れるときはバックで出ていきました(どこまでバック運転
したかは映像がないので不明です)

・・・線路好きの私にとっては実に楽しいです(^◇^)

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