古い地図帳には・・・
自分の本棚に買った事も忘れていた古い地図帳を発見しました。
『最新詳細地図』(日本書院)というもので、なんと発行は昭和47年3月20日
ですから、私が23歳のときです。勿論、中学や高校で使った副読本でなく、
社会人になってから本屋で見付けて購入したことを思い出しました。
で、当然ながら、関心は『鉄道』。JRはまだ国鉄時代です。
で、実に多くの既に廃線化された鉄道が載っています。そして、この時代、新
幹線はまだ『東海道新幹線』のみ。『山陽新幹線』さえ破線表示の「計画線」
です。また、当然ですが、青函トンネルも破線表示の「計画線」です。
しかし、新幹線で言えば、上越新幹線・長野新幹線・秋田新幹線・山形新幹線
九州新幹線どころか東北新幹線さえ計画路線の波線も記載されていないのに、
ローカル在来線の計画路線の破線が記載されています。そして、その多くが、
勿論計画通り開通しているのもありますけど、結局は計画だけで終わっている
のが多いのに改めて驚きました。
これは、計画を知らなかったという意味でなく、その計画が破線で市販地図帳
にまできちんと反映されていたのに、未開通で終わったと言う驚きです。
ただの計画だけでなく、一部工事がなされたのかもしれません。所謂「未成線」
だったのかも。
近傍だけでも、接続されないまま、JR以後も残った『越美北線』とJR発足時に
第三セクターの『長良川鉄道』となってしまった旧・越美南線の間の計画破線が
描かれています。第三セクター後に開通したものもあります。「愛知環状鉄道」
は、結局は中央西線の高蔵寺駅(春日井市)に接続されましたが、この地図帳
には瀬戸市から最初の計画通りの国鉄・岡多線のままの多治見への計画路線
と今の路線の二つが破線で描かれています。
お隣近畿地方では、JR湖西線の他、現在は北タンゴ鉄道・宮福線となっている
福知山〜宮津間の他、開通しなかった日吉〜小浜間の破線が記載されていま
す。
結局は開通しなかったこういう計画線(未成線?)というのは、今の時代から見
ると「なぜそんな路線?」というようなものが多い感がするのですが、超赤字で
結局分割民営化されてしまった旧・国鉄の計画が杜撰だったのか、公営ゆえに
政治家の圧力に押し流されてしまったのか、それとも、当時は本当に必要であ
ったが工事開始が遅れているうちに時代の変遷で必要性が薄れてしまったのか
いずれなんでしょうかねぇ・・・
いずれにしろ、途中まで工事がなされたのなら、本当に「ムダな投資」をしたもの
ですよね。
名古屋市内でも、本当に勿体ない未成線の南方貨物線というのがあります。
かなり壊されたようですが・・・
ところで、前述のように廃線化されてしまった実に多くの鉄路が記載されているん
ですけど、一番目につくのはなんと言っても「北海道」ですよね。
現在の鉄道地図とのあまりの相違に改めて愕然とします。実に多くの路線がばっ
さりと消滅してしまいましたから。暇のあった学生時代に行っておけばよかった
なぁ(:_;)。ま、当時は遠いため金なくて諦めてしまいましたが。
でも、Youtubeで廃止前の前方展望映像など見ていると、民家など全然ない原野
ばかり流れますから、道路が整備されてきた現在では鉄道好きとしては辛いです
けどやむおえなかったのかも。国鉄時代、本線だった名寄本線が本線で唯一廃
さ止れたり、唯一?、第三セクターで残った旧・池北線も結局、廃線になってしま
いましたし・・・。それでも、本州の東日本・東海・西日本と異なり未だに税金で補
填されているようですし、電化路線自体、札幌近辺だけですからねぇ。
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