乗り鉄記録(三岐鉄道三岐線)(’13/5)


前から一度乗りたいとは思っていたのですが快晴が続いていますのでその間
にと朝になってその気になりまた、乗り鉄してきました。三岐鉄道三岐線です。

三岐鉄道三岐線は三岐鉄道と称しながら実際は三重県内だけの路線であり
下図のように富田駅~西藤原駅間の路線です。で、始発駅の富田駅は近鉄
富田駅
に併設されています。
それで、久々に近鉄名古屋線に乗りました。

乗車ルート
             乗車ルート

時間などは全然調べず来た電車に乗ろうということで、家を9:30過ぎに出て、
瀬戸線で大曽根まで行き、JR中央本線で名古屋駅まで。千種駅で座れました。
名古屋駅で降りて案内に従い、近鉄名古屋駅へ。めったにこの駅には来ないの
でいつも何かよその街の駅のような新鮮な感じを抱きます。櫛形の終着駅だか
らかもしれません。

駅に行ったら直近で10:41発の急行松坂行きがありましたのでそれに乗ること
にし、3番ホームに行きました。近鉄富田は急行停車駅であることは調べてお
いたんです。そういえば、近鉄に乗ったのは大半は特急でしたので急行という
のは初体験であることに気が付きました。ホームの先まで歩いて先頭車に乗り
こみました(6両?)。名鉄とは異なりちゃんとトイレ付きなんですねぇ。
2600系です。クロスシート車でした。

近鉄急行電車
             乗った近鉄2600系急行

名古屋市内の6つの駅は停まらず、近鉄富田駅までの停車駅は近鉄蟹江駅、近
鉄弥富駅、近鉄桑名駅の3駅だけで、先頭車で見てましたらすごいスピードで走っ
ていました。急行は運賃だけで乗れるので助かります(^◇^)。30分弱で
近鉄富田駅に11:10に到着しました。

近鉄富田駅、三岐鉄道の駅舎が見たかったのと、一服したかったのでわざわざ
東側の近鉄富田駅から外に出て、踏切を渡って西側にある三岐鉄道の駅に行き
ました。

近鉄富田駅
             近鉄富田駅
近鉄&三岐鉄道富田駅
             西側の近鉄&三岐鉄道富田駅

この西側は近鉄の自動改札2連と三岐鉄道の駅員改札1連が並んでいました。
三岐鉄道の切符は硬券なんですね。自動改札を通らないようにと駅員さんに注意
されました。西藤原までの運賃は¥500です。

三岐鉄道のホームは近鉄と共用になっていて島式1面の西側1線が三岐鉄道用で
す。11:21発の電車はすでに停まっていました。3ドアロングシート3両編成です。

三岐鉄道
             三岐鉄道の電車(富田駅にて)

先頭車に乗り込みとりあえず最前部運転士の後ろに座りました(反対側にはもう
乗客が座っていましたので)。この箱の乗客は始発ではわずか5人でした。

運転士がまだいないなと思っていたら息せききって走って来て乗り込みました。
マイクで放送されましたのでワンマンカーですが、料金箱も料金表示板もついて
いませんでした。

さて、いよいよ出発です。見たいところが色々あってわくわくしてきました。
JR関西本線(この付近は複線)を跨ぎ、右後ろからJR富田駅からの貨物線路
が交わるとかなりの間直線区間でした。意外にこの線、島式1面2線という駅が
多い(というか1面1線駅が少ない)ので驚きました。

駅名の読み方が普通の読み方と違う駅もいくつかありました。平津(へいつ)、
山城(やまじょう)、伊勢治田(いせはつた)などです。

さて、この線、沢山の側線がある駅が三つもあることをあらかじめ調べておきま
したので、そういうのが好きな(線路が好きですから)私はわくわくしながら駅に
つくのを待ちました。他にも注目していた駅があります。
最初は保々(ほぼ)駅です。ここは下り方向左側に電車基地があります。電気
機関車も留置されていました。残念ながら他もそうですが窓を通してオートでの
撮影ですのでみっともない写真ばかりですが(^_^;)。
尚、ここで運転士が交代しました。

保々駅
             保々駅留置の電車群

次は側線駅ではないのですが、注目していた駅は丹生川(にゅうかわ)駅
ネットでここには『貨物鉄道博物館』があるとの情報を目にしていました。駅の右
手先線路沿いにそれはありました。この博物館は特定の日だけ公開されるようで、
シャッターが下りていましたが、横の線路側には昔の小さなSLや貨車が保存され
ていました。

貨物鉄道博物館
             丹生川駅そばの貨物鉄道博物館

紹介が遅れましたが、この三岐鉄道三岐線は私鉄ながら貨物輸送がされている
のです。それが経営の柱になっているようですね。ただ、太平洋セメントからのセ
メント列車は廃止になったようですし、
四日市の臨港線に入っていた通称『黒ホキ』
と称せられているセメント用骨材貨物は近年廃止されたそうで、通称『白ホキ』
往復がメインのようです。
これは別項で既に述べたように衣浦臨海鉄道経由で中部電力知多火力に炭酸
カルシウムを運び、帰りにセメント材料になるフライアッシュを運んでくるための専
用貨車です。

これは終点の二つ前の東藤原駅から電気機関車でJR富田駅まで三岐鉄道三岐
線で運ばれ、JR富田駅からJR関西本線⇒JR東海道線経由で稲沢駅(JR貨物
愛知機関区までDD51牽引で運ばれ(関西本線は電化されているのにELではな
くDLなのです)、稲沢駅からJR東海道線で大府駅までEL(主にEF64)で運ばれ、
大府駅からJR武豊線に入り、衣浦臨海鉄道のDLで東浦駅先から出ている衣浦
臨海鉄道で碧南貨物駅まで運ばれています。恐らく、これが今や、この三岐鉄道
と衣浦臨海鉄道の命綱ではないかと思うのですが・・・

その東藤原駅の一つ手前の伊勢治田駅にも下り方向右手側に沢山の側線があり
ました。ただ、線路間には背の高い草も生えていましたし、何もここには留置され
てはいませんでした。もっと貨物輸送が多かったときに使用されていたのでしょうか?
ネットで見付けたブログにちょっとこの駅が触れられていたのでグーグル地図を見て
存在を知ったんですが・・・

伊勢治田駅の線路群
             伊勢治田駅の線路群

伊勢治田駅の次が本命の東藤原駅
ここはこの三岐鉄道三岐線の貨物ターミナルです。電気機関車や多くの黒色の
タキが留置されていました。残念ながらこのときは運転されおらず、白ホキも見受
けられませんでした。

東藤原駅
             東藤原駅に留置されていたELとタキ

12:06頃終点の西藤原駅到着。実はこの駅は以前、車で訪れています。この駅
が鈴鹿山脈の人気の山の一つ、藤原岳の登山口の最寄りの駅なのでまずは様
子見に訪れたと言う訳です(膝を痛めてしまって初心者のままで山歩き中断して
ますのでまだ登っていませんが。膝さえためなければとうに登っていたはず?)。
ここまで触れませんでしたが、ずっと最初の方から車窓にこの藤原岳が見え隠れ
していました。


藤原岳
             車窓からの藤原岳

ちなみにこの終点まで乗ってきたのは私一人だけ(^_^;)。気が付けば車内は
がら~ん。

がら~ん
             誰もいない車内

この西藤原駅も楽しい駅です。駅舎がユニークで汽車の形をしています。そして
駅には昔の小さなSL、作業用?小型ディーゼル機関車、電気機関車が縦列で
留置されていました。また、駅の横の広場には小さな線路が引かれていて毎週
日曜日10:00~15:00の間運転される『ウイステリア鉄道』という説明がなされて
いました。

西藤原駅
             西藤原駅舎
西藤原駅
西藤原駅
      西藤原駅で保存されている昔の小型SL、作業用?小型DL、EL
西藤原駅
              ウイステリア鉄道
西藤原駅
              駅の線路の終端

さて、帰りです。発車時刻は12:32。乗ってきた電車です。駅員さん一人の駅なの
で切符買うのがちょっと照れ臭かったです(下りる時に手渡しましたから)(^_^;)

最後尾に駅の待合室におられた老人一人が乗りこまれていました。私は帰りも先
頭車。ただし、今度は一番後ろに座りました。結局、西藤原駅で乗車したのは私を
含めて三人だけ。3両それぞれ一人という按配でした。ま、それでも走るうちに順
に乗客は少しずつは増えましたけどね。

富田駅に戻り、今度は計画していた通り、JR関西本線で名古屋に帰ることにしま
した。近鉄&三岐鉄道富田駅とJR富田駅は少しはずれていますのでグーグル地
図から詳細地図をプリントアウトして持参してきました。ところが方向音痴の私、道
を間違えていまい、かなり歩いてから「おかしいぞ」と気が付いて地図を出してよく
見たらやっぱり最初から間違えていました(^_^;)。最初に戻ってやり直し・・・しかし
またも途中で間違えて(^_^;)。また最初に戻って慎重に歩きやっとたどり着くことが
できました。ナサケナイ(^_^;)(^_^;)

ところでこのJR富田駅。Wikipediaに一日の乗降客数が500人強というさんさんた
る実情が書かれていましたように、そこそこ乗降客がいて有人駅で急行も停まる
近鉄の富田駅と違い、周囲は何もなしで寂しい場末の無人駅。ここには三岐鉄
道の本社がありかつてはこちらが三岐鉄道の富田駅だったそうですが、近鉄富
田駅の方に繋いでしまってから今の状況になったそうです。今は貨物だけこちら
に来ているわけ。で、三岐鉄道の貨物駅となっています。黒いタキが留置されて
いましたが、この時はここでも運転業務はされていませんでした。

JR富田駅
JR富田駅
JR富田駅
               JR富田駅

そのJR関西本線も普通電車のみが停車。1時間2本。幸い、14:19というのがあ
り待つことにしました。ま、そういう駅なら乗客も私だけかなと思ったら若い女性
が三人もホームで待っていましたので驚きました。

2両のワンマンカー。車両は最新の313系電車でした。がらがらで勿論先頭車で
窓際に席をとることができました。結局、最後の方、名古屋市内の駅で隣に座ら
れただけでした。ちなみにJRのワンマンカーに無人駅から乗ったのは初めてで
す。

今回の日帰り「乗り鉄の旅」、目的の三岐鉄道は車窓も楽しめて満足しましたが
久しぶりに近鉄電車に乗って、こういっちゃなんですけど、何か近鉄はシティー
的で我が名鉄はどこかいなかくさい感がしてしまいました。
また、やはり三重県は近鉄の牙城、JRは東海道本線では名鉄の牙城を崩しまし
たが、こちらではやはり単線のJRは大きく水をあけられているなぁと強く感じまし
た。富田駅近傍は複線でしたが、桑名駅直前から単線でした。

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