「みんなが言うから・・・」という馬鹿馬鹿しい言説
STAP細胞問題が発生して以来、一貫して「小保方嬢叩き」の「風」に抗す
る発言をされてきた中部大学の武田教授(STAP問題に対する先生の御
主張は、一貫して「つまらないことで、パイオニア的研究とその発見者を潰
すな」というスタンスでおられるので、これについては全面的に賛同してい
ます)の発言の音声がYouTubeなどに沢山ありますが、その中に、
『みんなの正義』というのがありました。教授が名古屋のあるテレビ
局に出演したとき、同席?した評論家か何かが「STAP論文などないに決
まっている」と主張したらしく、「そう言い切る証拠をお持ちか?」というよう
な質問をされたそうです。で、それに対する件の評論家?の答・・・
みんながそう言っているから・・・
私はもう失笑するしかありませんでした(怒)。
これが、日本人特有の「みんなの正義」ってやつなんですね。悲しいやら
馬鹿馬鹿しいやら、そういうことを平気で宣って恥じるところを知らない方
が「言論」を飯の種にしている「評論家」なんですね(怒)。
実は、これって、文系だとか理系だとかは関係ないのです。
CO2温暖化説に反対する科学者の方が講演したとき、発言を求めた若手
科学者が、講演者を批判して「CO2温暖化説は正しいのだ」と主張したそ
うです。それで、その講演者の方は、その根拠は何かと聞いたそうです。
で、その答えは・・・
世界中の多くの科学者が正しいと
言っているから
だったそうです。明らかに同じ構図なんですね。
日本人って、自分の頭できちんと考えることが不得意なのでしょうか?
私はSTAP細胞問題が発生したとき、ネットに溢れ出して来た「STAP細胞
捏造説」には全く同意できませんでした。というのは、全く証拠も示さす、
当事者・関係者でもないのに、どうして「研究捏造」だと決めつけられるの
かという思いがあったからです。何一つ、「研究捏造」だと決めつけられる
ような「具体的証拠」など全く示されていなかったのでした。
勿論、私の中では既に、「科学社会では『パイオノア』的発見はともすると
無視ないし攻撃されてきたことが多い」という歴史的な状況に気が付いて
いたこともありましたし。
しかし、そんな状況なのに、騒動のつむじ風がマスコミ・メディアまで巻き
込み暴風雨にまで成長したのでした。恐らく、件の「みんながそう言うから」
と平気で宣った評論家とやらは、何もきちんと考察もせず、そういう「風」に
ただ乗っていただけだろうと思うのです。
芸能人などどうでもいいのです。「評論家」という名前で飯食っている人が
これですむのでしょうか?あまりにも無責任ですよね?そんなもの、匿名
の一般下々の無責任な言説(そういう私もそうですが(^^;)と何も違うところ
がありませんよね?しかし、「評論家」という名前でメディアで発言すると
いうことは、一定の影響力があるのです。私らのように、自分自身でそれが
正しいのかどうか調べて考えようというスタンスを持っている人から見ます
と、それだけでその評論家への評価はものすごく低下しますけど、流され
てしまう人が、特に日本人の場合は多いのです。
こういう、大変失礼ながら「無脳」なあんぽんたんが歪められた「風」に乗っ
て一緒に叩きまくる・・・なんとかならないのでしょうか?
('16/5)
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