New Inquisition(新しい異端審問)(2)
〜一Electrical Engineerの物理界への猛批判〜
いつも眺めているGSJ Physics forumというところにまた、興味深い引用記事がありました。そ
のforumの記事は"a big bottleneck has appeared in the path of progress of science."というも
ので、引用元はReal Science、冒頭でpersonal web of Professor Omar A.H. Shabsigh, Ph.Dと
書かれています。Biographyとして写真、経歴も明記されています。
で、"professor"と書いていますけど、
"I am an electrical engineer by profession."
(職業柄は電気技師である)
とも書いていますので、タイトルには"Electrical Engeneer"と書きました。「情報通信」分野で博
士号を所得している方の様です。
これを引用紹介されているRogerという方のarticle名称"a big bottleneck has appeared in
the path of progress of science."は前書き記事にある
"Irrespective of the extremely quick advance in science and technology,
a big bottleneck has appeared in the path of progress of science."
(科学技術における急激な進歩にも係らず、大きなボトルネックが科学の進歩の
過程に現れて来た。)
からの抜粋です。
この方によれば、専門分野できちんと仕事をこなしてきて、最近10年間、科学の他の分野特に
物理学に興味が湧いて、特に5年間、「相対性理論」に関して徹底的に探究し、全ての文献を
読んだ中で多くの"loophole"(抜け穴)を発見し、それを埋め発展させるべく努めたそうですが、
彼が持ち込んだ論文は悉く出版拒否にあったそうです。要するにここにも「物理界」による
"New Inqusition(新しい異端審問)"の「被害」を受けた方がおられるというわけです。
そして、自ら顔写真と経歴を晒されたうえでの強烈批判をされています。異分野ゆえにそれま
で未経験だったと思われるそういう世界の存在に対する驚きと怒りが文章によく現れています。
で、彼は、
"I was refused publication anywhere with no reasons given. It came out
that the referees for the articles were all advocates of Einstein theory.
They were teaching it their extension to it and they could not afford to
destroy their livelihood by saying they were wrong."
(私はどこでも理由なしで出版を拒絶された。それは記事に対する査読者が皆、
Einstein理論の支持者だったことから来た。彼らはそれをそれに対する彼らの
拡張を教えており、彼らが間違っているということで彼らの生活を破壊すること
ができなかった。)
と述べ、
"So here science stopped being science but became a means to get
scientific academic and research positions and to make a livelihood."
(そう、ここで科学は科学であることをやめ、科学的アカデミック研究地位を得て
生活を作ることを意味するようになった。)
と強烈な批判をされています。そして、
"I call any restriction by any institution on scientific development
whatsoever: THE INQUISITION. Today’s censorship is much worse
than what happened in the 15th to 17th centuries by the Inquisition
of the Catholic Church and could have much more serious consequences
on science now because of today’s larger scope of censorship."
(私はなんであれ科学的発展に関する全ての機関による全ての制限を「異端
審問」と呼ぶ。今日の検閲は15世紀から17世紀にカトリック教会の異端審問
により起きたことよりずっと悪く、今日のより大きな検閲範囲ゆえに今や科学
に関してはずっと深刻な結果を有している。)
そして直接被害にあったことに関して、
"I shall give all restrictions on open research in relativity the
following name: THE INQUISITION OF RELATIVITY or shall I
call it: Scientific DECTATORSHIP?"
(ここでの我々のケースにおいて、私は相対性理論でのオープンな研究
に関するの全ての制限を次の名前で呼ぶつもりである:相対性理論の
異端審問と。または、それを科学的独裁と呼ぼうか?)
と猛批判されています。そして最後に、
"All theories especially in physics cannot be facts unless verified
experimentally or empirically. No scientific text can be sacrosanct.
All theories should be susceptible to criticism."
(特に、物理学における全ての理論は、もし実験的または経験的に検証され
ないのなら事実であることはできない。どんな教科書も神聖で犯すことがで
きないものはない。全ての理論は批判に対して多感であるべきである)
とまさに我が意を得たりのことが書かれています。
"electrical engeneer"は"physicist"ではありませんが、"electric"の世界は全て「物理学」と結
びついています。決定的な違いは、"electrical engeneer"は100%"real world"の仕事をしてい
ることです。実験的または経験的に検証されていないものは誰一人受け入れませんし、当然な
がら実用化もできません!要するに「脳内妄想」「観念的世界」とは無縁です。ですから、「矛盾」
「詭弁」は受け入れられない世界です。
この記事を引用したarticleをアップされたRoger氏は、けちつけた人に対し、「私は電気技師で
ある。私の知っている多くの人々は電気技師であり、我々は皆、相対性理論は"BS"(イギリス
のスラグ/"Bullshit"[たわごと、嘘]の頭文字をとったもの)だと思っている。教育と仕事の後、
我々は何がBSかを知っている。それはEinsteinの相対性理論だ!」と反論されています。
私も工学部で電気工学を学び、一般会社で設計エンジニアとして働いた一人です。会社時代に
私的に話し合う機会があった、大学の助手から途中入社されていた電子電気系の工学博士の
方がいましたが、その方にこの理論についてどう思うか尋ねたことがありました。で、彼は、
「本を沢山読んだがあれは間違っている」とおっしゃていました。これを読んでそのことを思い出
したのでした。ネットで書かなくても、わざわざ言わなくても、「おかしい」と思っておられる「声な
き声」はあるんです。
しかし声を上げた科学者は皆抑圧ないしは無視され、中には"unpeson"扱いされてしまった方
もおられるようです。特に20世紀は綿々とそういうのが続いて来たことが被害を受けた方によ
り本・ネットなどで暴露され、更にそれがネットで拡散されてきています。
生涯、相対性理論反対の声を上げ続けられた「原子時計の発明者」(それで博士号取得、二つ
の賞を受賞されている)で元イギリス物理学研究所員だったLouis Essenと言う方は反論の代
りに科学者生命を脅かすようなsuppressionを受けたそうです。ま、彼は生涯、筋を曲げず1980
年代にも「relativityはJokeか?」というような本まで出されていたそうです。
私は本コーナーでたびたび"Holy Theory"と書いてきましたが、欧米では間違いなくそういう扱
いになっていることは多くのサイトで批判的にそう書かれていることからも明らかです。
「神聖にして犯すべからず」("sacrosanct")扱いなんです。「不磨の大典」を否定している方が国
内サイトにおられましたけど、世界を知らない「井の中の蛙」、そして"beleiver"の虚言でしかあ
りません。
('17/7)
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