異端説というもの

ネット上では、定説理論とは合わないものを「とんでも」「擬似科学」などと称し
て侮蔑の対象みたく攻撃しているサイトが多々あります。
一方では、実に多くの多くのそういう異端説が公開されています。

そのうち、ネット上で定説に反論を唱えているサイトは

 @学者さんの異端説の紹介
 A定説への疑問の表明
 B個人の独自対抗理論提示

に分類できます。

そして、私がこのコーナーでやっているのはあくまでAにすぎません。

「批判だけならだれでもできる」という批判があるようですが、それは全く不
見識で、一方的な上から目線のおかしな主張だと思います。
言論の自由はあるのですからおかしいと思うことをおかしいと書くのは個人
の自由のはずです。素人はだまっとれといいたいのでしょうが、学者は王様
ではありませんからそんな身勝手な主張は許されません。
そして、それで飯を食っている専門家じゃないのですから対抗理論提示など
当然ながら必要性はないわけです。

独自観点からの反相対性理論を本やネットで展開されている日高守さんが
「科学ではなく告発です」とおっしゃっていますが、まさにそれでいいのです。
「告発」されている側はそれに少なくとも他者が納得できる的確な反論をする
かできなきゃ無視していればいいだけでしょう。主張者や同意者は「的確な
反論ができないから無視しているんだな」と思うだけなのですから。
そして同意者が増える理由がそれなのですから、同意者が増えるのが困る
と思うなら罵倒するのではなく、きちんと他者が納得する説明をするのが当
然でベストな対応でしょう。

反対者は理論自体に異を唱えているのですから、いくらその理論で正当
性を説明
しても答えになっていない
無意味・無駄なものですし、いくら実証
証明されている
と主張されてもその証拠と称しているものの中味に疑問
を抱いているのです
からこれまた無意味なのです。
ましてや「多くの専門学者が正しいとしているものだから」などというの
は『水戸黄門の印籠』でもあるまいし、また相手は先生の云う事を疑問な
しに素直に聞く「昔の」小学生じゃあるまいし、「はいそうですか」などと、反
対者が引きさがるはずのないまるっきり無意味な主張です。

要するに投げかけられた疑問に対する答えがなくこういうものばかり出て
きますので、はなから議論にも何にもなっていないわけです。
そして、結局されているただの罵倒は反発を招き御自分の品位を低下さ
せるだけということを理解すべきです。
本当に御自分はちゃんと理解されていて正しいと主張されるのなら反論
も簡単でしょう?ちなみに教科書まる写し知識では反論にはなりません
けどね。そして、直接反論しか意味ありません。

Bはその方の独自対抗理論なので私には正否はわかりません。ただし、
Bの否定=定説理論が正しい証拠にはならないですよとだけ指摘してお
きます。定説に反対するだけではと考えだされた対抗理論ではあります
から。なによりも先に定説への疑問があるわけですから。

今、私が気にしているのは@です。ネットのおかげで知らなかった異端
をいくつも知りました。ただ、学者の中の異端説にも色々と種類が
あり

 a)主流派ではないというだけの異端説(複数の学者が参加)
 b)科学の理論に合わないとして頭からとんでも扱いされてしまっ
   た異端説

に分類されます。

例えば、プラズマ宇宙論はa)です。
私が特に気にしているのはb)です。これらの異端説は「定説派が言うと
ころの『科学を知らない素人』の説」では無論なく、脳内で作り上げたも
のでもなく、御自分で行った実験観測結果から出されたものなのです

それも一回限りではなく自分の目を疑って繰り返しやられた結果ゆえに
御自分の中で言わばパラダイムシフトされたものなのです。
いかに定説理論を覆してしまうような危険な主張であるかを十分御存知
でありながら、科学者としては当然なのですが、実際の観測結果を自ら
否定さることができなかったということです。御自分の立場より科学者良
心に従われたわけです。
科学者の中には自分の目で見ても信じないと
い頑な方もいるそうですけどね。

で、結局は、たいした根拠もなく、単に「定説理論に反している」という
だけの理由
で無視されてしまっています。追放さえされてしまわれた学
者も現に存在するわけです。
まさに科学アカデミズムは口で言うのと実体とは乖離していて、ずっと、
実証観測より理論を大事にしてきたことを示す証拠ですね。
とにかく理論ありきなのです。

そしてその理論で説明できない誰も否定できない現象は新たな仮定を
次々に入れてつじつま合わせをして破たんの先延ばしをするか、それ
もできないものはわからないとして放置されているわけです。
後者はそういう事実自体、絶対下々には公開も説明もしないままです。
私も、ネットで異端説を紹介している方のサイトでやっと目にできただ
けですから。異端説に興味もない人はその事実を知ることもないでしょ
うね。
一般下々に公開されるのは、学者がつじつま合わせができたと信じた
ときだけにその理論とセットでやっと一般公開されるわけです。

以上、ここでb)の異端説とか科学が説明できずに放置されているもの
とかの具体例はそれぞれ別の項の中で触れてきましたのでここでは
省略しますが、どうやら、そうやって歴史の闇に葬り去られようとしたも
ののうちCold fusionだけはやっと日の目が当りそうな気配になってきて
いるようですね。四面楚歌の中で科学者の良心を失わず実験観測結
果を大事にされた方達の苦労の賜物でしょうね。

私は真面目に再現実験検証もやらないで、理論に合わないから間違い
だ、単なる実験ミスだ、錯覚だと否定の大合唱をする、『科学者の真に
あるべき』姿を忘れている学者達及び尻馬に乗ってネットで罵倒してい
る連中には
  恥を知れ!
と言いたいです。

『定説理論』というのはあくまでそれまでの学問知識の上で成立してい
る学者の主観的コンセンサスによるものだけのです。絶対真実・真理
だとする根拠はありません。その時々の学者の共通の思い込みだけ
かもしれないのです。

彼らが『とんでも扱いしているもの』を信じている人達を罵倒します
けど実は五十歩百歩なのにそれに気が付いていないだけなのです。

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