シュミレーションは実証試験とは別物

科学者自身や多くの人々が勘違いしていることの一つに「シュミレーション」が恰も
真実かのような思い込み
があります。

絶対に間違えていけないことは
 シュミレーションは実証試験結果では断じていない!
ということです。

スパコンでやろうが何でやろうが、コンピュータは人間がプログラミングし、入れた計算条件
数値にしたがって、忠実に素早く計算するだけ
の代物なのです。自ら理論を考えて数式を作
り自ら数値を設定して答えをだしてきているわけではないのです。

どんな確立したと考えられている理論からの計算値と実際のデータの間には必ず数値的乖
離が出ます。そこから『合わせこみ』という『作業』がなされます。勿論、データごとに合わせ
こみしてしまったら無意味ですから、近似的な一つの合わせこみ係数を入れるわけです。
そして数少ないデータと傾向が合えば「理論とデータがよく一致している」と断定するわけ
です。

しかしながら、確立しているとして使われている工学系においてもそういうシュミレーションで
は合わないことが実際に起きて来ています。考えもしていなかったことが起きるからです。

『考えもしなかった』ことはコンピュータはやってくれません。コンピュータがやることは全て
人間が考えた理論・前提条件に従うことだけなのです。

では現代物理の世界はどうでしょうか?
教科書にもある定説理論ですけど、私がここで再三主張しているように、基本的には多くの
主流学者の正しいらしいという主観的コンセンサスを得ているだけのもので、真理かどうか
は不明な仮説にすぎないものです。だからこそ、それに与しない方達からの反論や異端説
が出てくるわけです。

ま、それはそれとして、シュミレーションはそういう既成の定説理論を用い、数少ないデータ
と『数値的乖離がなぜ起きているのか』などということはおかまいなく、『数値の合わせこみ』
を行い、そこから定数を『勝手に』決め、それを元にデータのない条件でのシュミレーション
計算を行って『こうなるはずだ』という結論を下して論文として発表しています。時に、その結
果がメディアに紹介されて大騒ぎになることがあります。発表した学者や追従する学者はそ
れを自信たっぷりに『ほんとう』かのように説明します。そして、それが一旦、権威に認めら
れるとすぐさま主流説となり『正しいもの』となるわけです。

しかし、繰り返しですが、それはそもそも、人間がプログラミングし合わせこみを行ったもの
にすぎません。全ての観測・実験結果を元にしているかどうか不明です。
そして、例えばハッブル定数のように次々に数値が変えられてきています。理論をそのまま
にして数値だけ変えて新たな観測結果に合わせようとしてきただけでしょう。そこには
 なぜ数値を変更していいのか?
という基本的な理屈は考慮されていません。とにかく、データに合わせるためだけになされ
た処置であることは間違いのないことでしょう?

でも、理論自体を正しいと考えていて、「近似」の可否などこれっぽっちも考えていないゆえ
に誰もそれをなんとも思っていないのでしょう。

ですから、それをベースにしたシュミレーションを真実だと胸張って自信たっぷりに主張す
るわけですね。答えがすぐに出ない物ほど、その主張が真実と思われてしまう期間が長くな
ります。

ブルーバックスの『超新星1987A』という本の中で私にとっては興味深い記述がありました。
『リアルタイム理論』という揶揄です。この超新星が発見され、すぐに理論物理学者から多く
の論文が出たそうですが、順番に出てくる観測結果が次々にそれらの理論に反するもので
あったそうです。論文を出してもすぐにそれが否定されてしまう観測結果が出て来てしまった
わけですから、当時の論文を出した理論学者達は型なしでしたよね。

私がこのコーナーでしつこく主張しているのはそういうことです。
理論、理屈より先に実証試験・実証観測結果ありきでなければならないということです。
『シュミレーション結果』だけをいかにも真実かのように自信満々に喧伝することの愚かさを
専門家は知るべきだし、一般の人々は信じ込まないで気がつくべきです。

目の前の天気予報でさえ、未だに完全に当りません。地震予知も未だにできません。その
ような程度なのに、どうして『地球温暖化/CO2原因説』が真実だと言いきることができるの
でしょうか?しかし、私が主張している通り、一旦、主流になってしまうとクラメートスキャンダ
ルさえも大した事の無いかのようにされようとしているのです。パラダイムは簡単には変換さ
れないということです。トーマスクーンの説通りなのです。

ネット見ていたら、どこかの温暖化支持学者(主流派)がスパコンシュミレーションでそうなる
のだと自信たっぷりに主張していたと言う話を目にしました。
立派なはずの専門学者ってこんな脳レベルなのかと呆れています。要するに所謂『秀才』ば
かりなのでしょうね。『秀才』は知識は豊富です。しかし、その『知識』が逆に邪魔をしている
ことに決して気が付いていません。

従来の知識からは決して出てこない誰も思いつかないことを思いつくのが所謂『天才』です。
私はパラダイムシフトに係わった人達は天才と考えています。ただし、Einsteinは天才ではあ
りません。皆、大間違いしているだけです。ローカル時間などという概念は既に当時あったの
です。ポアンカレーなどが考えていて発表していたのです。
私が天才だろうと考えているのはMaxwell、プランク、テスラなどです。

話がずれてしまいましたが、いずれにしろ、あらかじめやる人の悪く言えば偏見が入っている
シュミーレーションは実証結果とは完全に別物であり、真実と言う保証などどこにもないもの
です。実証結果が出てこない限り、いくら主流専門家が支持しようが、単なるやった人の仮説
にしかすぎないのです。

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