論文捏造

以前、ネットで実験捏造のことを目にしたのですが、たまたま買って来た本を
読んでいたらその物語が出ていました。最初は全く気がつかなかったんですが
読んでいる途中で「おや?」と感じ、読み進むうちに結局その話とわかりまし
た。

がん細胞に関するものだったんですね。世界中から来ているポストドクが先生
の仮説の証明実験を誰も成功させていないときに現われた大学院1年生がわ
ずか一ヶ月で最初の実験に成功し、わずか1年以内に次々に完璧なデータを
提供しつづけた・・・そして同じ大学の別の共同研究者が偶然、実験捏造事実
を発見し、結局追試験の結果、全てが捏造だったことが判明したという事件。

博士号授与審査中での暴露だったようで、本人は行方不明だとか。
件の権威の研究室の先生は自分の仮説をいとも簡単に次々に証明してくれる
ことから必然的に彼を寵愛?したらしい・・・

日本でも考古学で最近その種の捏造事件がありましたね。また、ベル研究所の
若手研究員もこれと同じような「その人だけなぜかうまくいく」という結果的に捏造
と判明した論文を次々に出していたのがばれたとか。

ま、みな「功名心」から出てきたものでしょう。どうやら、学界というところはこう
いうゆがんだ欲望が渦巻いているみたいですね。

ノーベル賞に係わるもろもろの漏れ聞く話を見ると「なんだかなぁ」ですね。
なげかわしいことです。

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