三周ケ岳(1292m)

         [岐阜県](2008/7/5)


【国土地理院1/25000地図】広野、美濃川上
【参考ガイドブック】名古屋周辺200山
          新・分県登山ガイド「岐阜県の山」


天気予報や諸般の理由で今週は一旦は別の山に決めていたのですが、直前に変
更して三周ガ岳(1292m)に行ってきました。

元々、候補にしていて、いつ行くかだけでしたが、6月が雨などで行けず7月になっ
てしまい、1000mそこそこではこれからますます暑くなり、また秋は紅葉と途中の
叉ガ池
までのハイキング客で混雑すると聞いてましたので、善は急げということで
繰り上げました。

三周ガ岳に行くには岐阜県と福井県の県境にある稜線のすぐ福井県側にある伝説
の夜叉ガ池の東側を通って稜線上を歩きますが途中で県境稜線と別れて岐阜県側
に三周ガ岳は位置します。

もう7月、冬は豪雪地帯ですが、やっぱり暑かったです(^_^;)
そして前日は早めに寝たのですが、寝不足か、休憩の度に居眠りしてしまって・・(^_^;)
地図の上以上に頂上がはるか先に見え、途中で引き返そうかという弱気の虫が出か
けました(^_^;)。暑さはただでさえない体力をどんどん奪うんですねぇ(^_^;)

そのため、すごく下山が遅くなり、かなり下まで来たとき、突然雷がなり、レインウェア
を出す間もないうちに突然の土砂降り。木の下に避難しましたが結局ずぶぬれ。ザッ
クもウエストポーチもでデジカメ、サイフまで濡れてしまいました(:_;)

尚、帰りに湖畔に行こうと思った夜叉ガ池はその気力がなくなり上から見ただけで終わ
りました。ここに来る大半の方達はこの夜叉ガ池が目的なんですのにね(^_^;)

ちなみに稜線出会いまでは岐阜県側と福井県側の2箇所登山口がありますが、岐阜県
側の方が眺めがいいみたいです(福井県側から夜叉ガ池まで来られた方が森の中ばか
りでしたと言っていらっしゃいましたから)。

往路

いつものようにカーナビセットして出かけたんですが、私の思っていたコースと全然違う
思わぬコースが推奨で思わぬ出費になってしまいました(^_^;)。

いつもセットすると最初にコース紹介されるのですが、思い込んでいたため、全然確認を
しなかったため名神高速道路を走っているとき、ここで下りると思っていたICより先の方
まで表示され「え??」。で、まだこのときはじゃぁ次のICから別の道で行くのかなと判断
してましたら表示が変わって更に先のICが出てくるではありませんか・・・。で、ここまで
きてやっとどういうコースで行かせようとしているのかわかりました(^_^;)。

登山口への林道は岐阜県にあり、岐阜市から滋賀県の木之本まで通じている国道303
号線
から入り込みますが、滋賀県との県境に近い所にあるため、滋賀県側から国道303
号に入るルートでした。そのため、岐阜県なのにわざわざ米原JCから北陸自動車道
入り木之本ICで下りました。

カーナビの常で近道を選ぶことが多いですが、最初は狭い道を通り、そして右折して国道
303に。片側一車線の二車線道路で快適だと思ったんですが・・・やはり県境付近の山中
の部分は狭くなり、これが国道かいなと思われる道で、対向車来たらやだなと思われる道
でした。で、なんと一台だけ対向車が現われたんです。幸い、私の方の後ろに広い場所が
ありましたので私がバックする羽目に(^_^;)。

岐阜県側に入ると揖斐川町。ここは平成の大合併でも人口が足りず市には昇格できなかっ
たところです。やがて、夜叉ガ池方面の標識があり、ここを左折。全部がそうなのかわかり
ませんが(多分途中の分岐以降がそう)池ノ又林道です。

狭いとガイドブックにはありましたが、途中までは結構広く、また最後のほうも比較的広い
林道でした。全線舗装道でしたので助かりました。林道の常であなぼこや落石があったりは
しましたけどね。

国土地理院の地形図では途中で左の方に分かれる林道が描かれていますが、こちらは侵入
禁止になっていると事前にネットで目にしていました。道の途中に看板がありそこからこの林
道が狭くなりましたので多分そこが分岐だったと思います(注意して見ませんでしたが(^_^;))。

それにしても結構この林道は長かったです。夜叉ガ池はいわば観光地ですから途中、道の
左側に立派な案内建物がありました。トイレに入ろうとそこの広い駐車場に入りましたらもう
車が1台停まっていました。6時ちょっと前でしたが・・・。

そこからまだ結構終点まで距離がありました。やがて、やっと道の終点の駐車場が見えて
きました。先ほど、私より早く案内建物にいた車がすでに到着していました。私が2台目。
map   付近の道路

駐車場
                  駐車場


2.山歩き

map   登山ルート

登山口は駐車場の左(北西部分)隅。で、なんと下り道からスタートでした。

登山口から下り坂
                  登山口からまずは下り坂

下ったところで支沢を飛び石で渡渉しました。新しい革製登山靴のためなんら不安なし。


最初の支沢
                  小さな支沢を飛び石で渡渉

左から右に曲がりこみ次の沢は木の橋で渡りました。

木の橋
                  次の沢は木の橋で渡る

ここの登山道は池の又谷の左岸(上流から見て左側)を高巻くところにつけられており、
道の東側から沢山の支沢があるため、ガイドブックの通り水には困らない道でした。

しばらくして急登で一汗掻きましたが、すぐに平坦(若干のアップダウンあり)な道になって
これが延々と続きました。尚、もう一箇所木の橋を渡りました。

ちなみに支沢が多いと書きましたが、一箇所、ビニール管が出ていてコップもぶら下げら
れた所謂水場もあり、冷たい水が出ていました。

やがて前方上部に岩場が見え隠れし、そして幽玄の滝に着きました。
幽玄の滝
                  三段に落ちる幽玄の滝

ここで休憩。そして、スパッツを出してゆっくり装着しているときに若い単独女性とその後
に最初に駐車場に来ていた若者の四人パーティ(男性3人、女性一人)が到着(私が先に
出発しました)。それぞれ先に行かれました。
私はというとこのスパッツ装着もあったんですが、ちょっと最初から長休憩しちゃいました(^_^;)

それほど歩かないうちに、右に先ほど見え隠れしたいた夜叉壁すぐの標識が現われました。
実はもう1つの三段の滝である昇竜の滝があるはずなのでこのときは「ん?」と思いました。
で、前方から右手上に夜叉壁が・・・素晴らしい眺めでした(^_^)。尚、昇竜の滝はこの夜叉壁
の上のほうから落ちる高い滝でした。
夜叉壁
                  夜叉壁と昇竜の滝

ここから夜叉壁の上の稜線まで急登で一気の登りです。

岩場の登りで最初は広い岩場でどこからでも登ることができるため、スタンスがよいとこ
ろを選んで慎重に登りました。夜叉ガ池までの観光客のためにロープもありました。

その先にも岩場が続き、短いトラバース部分には鎖が渡してありましたが、不要じゃんと
いう危険の無い場所でした。
岩場
                  草つきの岩場

やっと上に三周ケ岳と三国岳方面の道標が見え、稜線に到着しました。

コースタイムは1:30〜1:35のところでしたが、のんびり休憩しながら登りましたので2時
間以上もかかってしまいました。

この休憩場所の北側下に夜叉が池があるのですが、潅木でここからはちらちらとしか
見えていませんでした。そして、ここから右手に三周ガ岳の道が・・・記事通り見えてい
夜叉壁の頭まではすごい急登になっていました。夜叉壁が見える付近で写真撮影な
どで止まっていた4人パーティが登っていくのが見えました。

稜線上の道標
                  道標がありました
夜叉壁の頭
                  夜叉壁の頭への道

ここですごく長時間のんびりしてしまいました(^_^;)。バナナを食べ、ゼリー飲んで。

福井県側の登山口から夜叉ガ池まで来られたご夫婦がいましたが、この夜叉壁の頭
見て、あれが頂上かなと話されていましたので、あれはまだ夜叉壁の頭で頂上はもっ
と先ですよとつい口を出してしまいました(^_^;)。福井県側からの登山道はずっと森の中
で見晴しらがなかったと奥様がいってらっしゃいました。

やっとその気になり、三周ケ岳に向って出発しました。まずは夜叉壁の頭までの一気の
登りで少し上りましたら左下に夜叉ガ池が見えました。

夜叉ガ池
                  夜叉ガ池

夜叉壁の頭を過ぎ、遠くに三周ケ岳をちらちら見ながらの稜線歩きでしたが、とにかく笹
と潅木の生い茂る稜線上に付けられた登山道。小ピークがいくつもあり、まだあれを登る
のかぁと気力負けしつつそれでも進みました。途中、小さなピーク上に大きな岩があり、
登山道には小さな岩場がありました。
大きな岩
                  途中の大きな岩

この先のピークがコブの頭で、狭いながらもテント一張りはできる広場になっていました。
これ以外のピークは全て笹の中でした。
コブの頭
                  コブの頭頂上(1252m)

ここから東に尾根があり、その先には黒壁山だろうと思われる山が見えていました。
黒壁山
                  黒壁山?

ちなみにこの山には登山道はなく藪愛好家の山だそうです。地図では明確な稜線がありま
すけどね。

さて、ここから見てもまだ三周ケ岳は遠い(^_^;)。ここで引き返そうかという弱気も頭を
もたげてしまいました(^_^;)。

三周ケ岳
                  こぶの頭から見た三周ケ岳(中央一番奥)

さて、ここを過ぎると写真で見ても登山道が見えません。低い潅木の中、また背丈ほどあ
る笹薮漕ぎ(登山道に笹が覆いかぶさっていました)での登り下り。ときどきは明るい場
所に出ましたが、もちろん笹の中の道。東側は笹や木で覆われてはいますが切れ落ちた
道になっていました。

いくつかのピークを越えましたが、幸い、激下りはなく助かりました。

ピークに登りまだ先にピークが見えて何度もがっくりしながら、今度こそと笹藪を分けて登
りましたらやっと頂上に到着しました。

途中、先に登られた方や途中で休憩中に追い越していかれた方と狭い潅木笹薮の道で
出会いましたので、思った通り頂上到着時は私一人だけ(^_^)
結局頂上に1時間以上居座りましたけどその間誰も来ませんでした。

頂上はガイドブックでは360度景観とありましたが、潅木の背が伸びて来ていて邪魔をし
そうはいきませんでした。ガイドブックが古いとこういうこと多々あります。逆の場合もあり
嬉しい誤算というときもありましたけどね。
三周ケ岳頂上
                  三周ケ岳頂上

さて、三周ケ岳頂上の三角点は一等三角点でした。頂上は割りと広めでしたが、前述の
ように独り占めでした(^_^)。ただ、木陰がないため、暑かったです(^_^;)。

今日はさすがに暑くて持参したどんべい食べる気が起きず、コンビニのおにぎりとゆで卵
だけにしました。ま、眠気がとれませんでしたのでコーヒーだけは沸かしましたが・・・
暑くて余ったお湯沸か用の水も飲んでしまいました。やっぱり夏は水が沢山入ります。

座ると上の写真のごとく景色が見えませんが、立てばまだなんとか山々が見えます。
山の同定ができない人ですが、山名が記載された地図(例の電子国土で範囲を広げると
出てくるもの)とコンパスで方向を見て少しは自分なりに想定同定しました。案の定私の
デジカメでは霞んでしか写っていなかったので写真は載せませんが(^_^;)、遠く県境稜線上
の山々(方向からして多分、金草山、冠山、若丸山、能郷白山)が北東に見えました。

岐阜県と福井県の県境には長い稜線上に多くの山々がありますけど、登山道がある山は
ごく一部だけでもちろん稜線上に一般登山道はありません。近くには美濃俣丸という山が
ありますがここにも行けません。美濃俣丸は夜叉ガ池から三周ケ岳への道の途中で分か
れる主稜線上にありますけど、どこが分かれ道か不明でした(道がないので)。興味があっ
てネットサーフィンしましたら本格的藪漕ぎで行かれたグループの記事がありました。
こういう所は残雪がある春にしかいけない場所かもしれません。

ずいぶんのんびりと頂上で過しましたが歩かないと帰れません。仕方が無く店じまいして
下山に取り掛かりました。下山と言っても夜叉ガ池部分までは稜線上ですからアップダウ
ンがあり、何か行きよりアップが多くあれれ、こうもあったかいなと嫌になりました(^_^;)。

午後になりましたし、私が最後かと思っていましたら単独男性が登ってこられました。
そしてコブの頭を下ったところで中年男性の方達にあいました。まだ遠いですかと話かけ
られ、まだこのコブの頭を登ってからずっと先にあること、途中すごい藪漕ぎあること等
説明しました。どうやら下で営林署の方に今からでは遅いと言われた様で・・・。とにか
く行って見ますと先を進まれました。そしてその後に外人夫婦も登って行かれました。

やっとの思いで夜叉が池のところの休憩所に戻りザックを下ろして一休憩。で、またうと
うとと居眠りしてましたら、先ほどのお二人さん下りて来られるではありませんか。
おやおやすごい早いなぁと思っていましたら結局途中で引き返してきたそうです。岐阜県
の方でまだ今年から山登り始めたばかりとのことでした。

ところで私より早くい頂上から下山された方達は恐らく反対側の三国岳に行かれたんじゃ
ないかと思います。休憩場所から反対側の西側にこれまたかなりの急登で登る道があり、
登る人や下りてくる人が見えましたから。
三国岳方面登山道
                  急登の三国岳方面登山道

件のお二人さんは先に下りて行かれ、どうやら途中でやはり引き返したらしい外人夫婦
が到着されたのを潮に重い腰を上げて下山することにしました。

今頃登ってくる人がいましたので驚きましたが夜叉ガ池までは観光地ですからねぇ。

さて、ゆっくりと下山していましたら途中で雷が・・・でその後、あっという間に土砂降り
になり、木の下に避難しましたが、降りがすごくて結局ずぶぬれ状態(^_^;)。やみそうに
ないため、濡れてしまっているのにレインウェア出して着ました。で、ザッカバーはと・・
ありゃりゃ、忘れてきてました(^_^;)。急坂はもう沢状態で泥水が流れて。滑らないように
注意しながら下りましたがなかなか着きません(^_^;)。

やっとのことで車に到着。まだ4台ほど止まっていましたが・・・結局みなさんずぶぬれで
次々に戻ってこられました。狭い車の中でスパッツをとり、登山靴を脱いで履き替え、ベス
トとTシャツを脱いで替えのTシャツに着替えました。

帰りは推奨でなく別ルート選び、国道303号線を反対側の方向に進みました。途中、徳山
ダム脇を通り、徳山ダムの上を走って揖斐川町中心を越え、私の故郷の近所を通り岐阜
市に抜け、名岐バイパスの一宮から名古屋高速に入りそして東名阪に左折して入って帰
ってきました。

結局、家に帰りつくまで一日中眠くて家に帰ってシャワー浴びて夕食食べてすぐに寝てしまい
ました(^_^;)。

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