本高森山(1890m)

    [長野県高森町](2008/6/7)


【国土地理院1/25000地図】安平寺山
【参考ガイドブック】名古屋周辺200山


先週、単独で登りたかった静岡県安倍奥の山で最後に残っていた八紘嶺に登り、又
今年それで丁度10回目と区切りがよかったので今週は山歩きお休みするつもりで
したが、水曜日に土曜日の週間天気予報を見たら、なんと晴時々曇。そして、昨日
見ましたらなんと晴。
行きたいときは雨でお休みにしようと思ったら晴とは・・・むかつきまして(笑)急遽どこ
かに行こうと決めました。でも、どこにしようかが木曜日まで決められずに(^_^;)

で、諸般の理由からこれまで私の中では候補にもなっていなかった本高森山(1890m)
に行ってきました。

本高森山は長野県の伊那地方、高森町にある山で、中央アルプスの奥念丈岳から
派生して伊那地方に下りてくる尾根上の山です。

こう言ってはなんですけど、この山単独では頂上は見晴らしはないですし魅力に乏し
いため、お隣にあるこれより標高の低い吉田山(1450m)には魅力を感じてもこの山
には関心はありませんでした(^_^;)。

ネット記事見ましても、自分以外にほとんど登山者いなかったというものばかりで、実
にこの日も結局、私と下見にいらっしゃったとのことである単独中年男性の二人だけ
でした。

往路

前日早めに布団に入りましたが、早すぎたためか1時間も予定より早く目が覚めてし
まい、寝過ごすのを恐れて起きてしまいました。で、出発自体は予定の時間でしたが
少々寝不足での出発となってしまいました(^_^;)。

途中コンビニで食料仕入れ、カーナビに従い、もうすっかり明るくなってきた未明の
春日井ICから東名高速に入り、すぐに小牧JCから中央道に入りました。

途中、恵那峡SAでトイレ休憩し、恵那山を右に見ながら長い恵那山トンネルを通り
長野県に入りました。

高森町は飯田市の先のため、飯田ICで下りるのかと思いましたらまだ先。飯田IC
の次の松川ICというところで高速をおり、すぐそばで右折し県道15号線へ。
県道15号線はこの当り一車線のところもありました。

map   付近の道路

そして、右手奥にある高森CC方面へ右折。高森CCの先は林道でしょうか、道沿い
にフェンスで囲まれた池が二つあり、後の方の池のそばに駐車スペースがありここ
に駐車しました。

実はやっぱり私らしく、何を思い違いしたかこの先すぐに狭くなる林道まで乗り込ん
でしまいおかしいと途中で気がついてここまで戻りました(^_^;)。

この駐車スペースのことはガイドブックにも記載され、ネット記事で写真も見ていたん
ですけどねぇ(^_^;)。

駐車場
                  駐車スペース

上の写真で車が2台ありますが、私のものと後から登って来られた単独男性の方の
もので前述のように今日はこの山の登山者二人だけだったためこの2台だけでした。

尚、どこからが林道か境はわかりませんでしたが、少なくとも池のそばから先は、小沼
大沢林道
という林道です(下の写真の表示板がありました)。小沼というのは池のこと
でしょうか。大沢は大沢川の意味でしょう。

ここから道が狭くなるので注意書きがされているものと思われます。

林道注意板
                  林道名が・・


2.山歩き

map
             登山ルート(全体)

まずは林道を歩き始めました。林道は緩い登りです。

すぐ水の流れる音がしましたが、これは大沢川ではなく、林道沿い大沢川と反対側
登り時は左側にある細いコンクリート造りの水路の水ですごい勢いで流れていまし
た。
やがて、左手奥に行く道があり、上では木の伐採がされているようで、その搬送路
でしょう。
更に歩くと前方が草が生い茂った廃道になったところに。林道は右手にカーブして
進みました。

そして右手前方に橋が見えて来ました。大沢川にかかる橋です。この橋を渡った途
端、道は荒れたダートになりました。

橋
                  橋を渡ると林道はダートに
大沢川
                  大沢川(橋の上流側)

大沢川はずっと道から離れていて見えず、この橋からも木々が生い茂って下流側は
下のほうにちらちらと見えるだけ。で、上流は上の写真のようにコンクリートで段が付
けられていました。

道は橋を渡った後、東側に戻るように進んでおり、その先で鋭角に西側方向に曲がっ
ていました。そして右手(北側)前方にやっと登山口が見えて来ました。

登山口
                  登山口

ここから登山道に入りました。この本高森山の登山道は危険なところもなく概して歩
き易い道で途中までは所謂ハイキングコースみたいでした。
ただ、登山道であることは途中に休憩するための椅子などが無かったことから気が
つくという感じでした。意外でした。地元の方達のおかげでしょうね(^_^)

登山道
                  登山道

登山道は前述のようによく整備され、しかも迷うところないのに道標も沢山ある上、
1合目〜9合目(頂上が10合目か)を表すラミネートされた表示板も掲げられていまし
た。

歩く途中、ギンリョウソウが群落していました。初めて見ました。

ギンリョウソウ
                  ギンリョウソウでしょう

登山口は暗い杉林でしたが、赤松が現われまた唐松帯もあり、眺めはないものの比
較的明るい道でした。

概して緩い道になったり急登になったりと道状態自体は変化にとんでいました。

途中、ネット記事で見た大きな木がありました。

大きな木
                  大きな木

途中に展望できる場所があるとのことでしたがなかなか着かずまだあるんだろうかと
疑念さえ湧いてきましたが、標高1530mくらいのところでひょっこりその場所に出まし
た。残念ながら腰を下ろせるようなものが何もありませんでしたが、今日初めてザック
を下ろしました。そして、ここまでは風も無く蒸し暑かったこともあって長袖シャツを脱
ぎ、Tシャツ+いつものベスト姿になりました。

ここから、前方に南アルプスの稜線を眺めることができました。今回、唯一楽しみにし
ていた眺めです。残念ながら私の小型のデジカメでは目で見た光景は再現できていま
せんが、一番上には雪をかぶった南アルプスの峰々、手前は前衛の伊那山地の山々、
そして下には伊那谷の街並が見渡せました(^_^)。ここで少しのんびり休みました。

南アルプス
                  南アルプス稜線眺望

あいかわらず山座同定ができない私です(^_^;)が、ネット記事によれば北岳や白根三
山などが見えているようです。

この先、道は尾根の横をトラバースするように付けられていて、左(南)側から尾根に
ついたと思ったら今度は右(北側)側を巻くようについていましたが、展望ポイントか
らそれほど歩かないうちに前方にネットで見かけた道標が見えて来ました。前高森山・
吉田山方面との分岐点です。

分岐
                  吉田山方面との分岐

ここから本高森山方面は北西方向に進路を変えました。ただ、この道、急坂を登り
切ると平坦な道が続き、また急坂を登ると平坦な道がという繰り返しで進んでいて何
度ももうそろそろ頂上かという期待を何度も裏切られました(^_^;)。樹木と平坦な歩き
でその先が見渡せなかったためです。

でも、高度計見るとまだ1700mあたり。一瞬、高度計が狂っているんじゃという疑い
までしてしまいました(^_^;)。そして地形図では伺いしれなかった小さなアップダウン
もありました。

高度計でやっと1800mを過ぎ、やれ嬉やまもなく頂上・・・。実はその前に後からの
単独男性に追いつかれ、抜かされていましたのでもう彼はとっくに頂上到着している
んだろうなぁと思いながら、でも中々足が上がらずゆっくりと気力を奮い立たせて坂
道を登って行きましたら上についにその男性の姿が見えました。頂上です。頑張って
登り、ついに照れくささの中で頂上到着しました(^_^)。

頂上は情報通り周囲は樹木に囲まれており、唯一、わざかな空間から北にある大島山
と雪をかぶった仙崖嶺が見えました。

本高森山頂上
                  本高森山頂上
大島山・仙崖嶺
                  大島山・仙崖嶺

件の男性は来月グループで来る計画があり下見に来られたとの事。で、この後、前
高森山から吉田山往復(車回収のため)するとおっしゃっていて先に戻っていかれま
した。

私はここで食事にしたのですが、虫がうるさく、結局、急いでコンビニおにぎりとこれ
もコンビニで買ったゆで卵をほうばっただけで、いつものお湯沸しもやめてしまいま
した。

さて、これからどうするかです。実は、この先大島山までピストンする希望が私の中
にありましたが、へたれの私は自分の予想より大幅に遅れて頂上到着してしまい
それで悩みました。大島山はまだ遠いです。

でも、まだお昼には時間が相当ある午前中。このまま下山するのもなぁと思い、と
にかく行って見ようと考えました。

道は張り紙があり、地形図には記載はありませんしガイドブックにも載っていない
のですが、地元(?)の念丈倶楽部という団体がボランティアで笹刈をされていて
ちゃんとした登山道になっています。このことはサイトにも記載がありました。

張り紙によりますと、この倶楽部で活躍された上澤という方が昨年病気で亡くなら
れたためこの方の功績をたたえて「上澤新道」と昨年秋に命名した旨が念丈倶楽
部で出されていたものです。

分岐
                  大島山方面口

結構風が強く、また西側の峰が見渡せるがれ場もあって道自体はわくわくする道で
したが、少し行くと急ではないもののかなり大下りになり、その先でまたどんどん急な
登り道になり、それでいて大島山はまだまだはるか先ということから、自分の今日の
体調と足の疲れを考慮して途中で気力が消えてしまい、あきらめてUターンしてしまい
ました(^_^;)。帰ってきてから、今更ながら残念無念という気でいます。
というのはこれから先に中央アルプスが見えるようでしたから。

そのうち再挑戦しようと思っています。最近痛めている右足の踵の痛みさえなければ
この山は実に歩きやすく優しい山の感じでしたし。

下りは今日は何度も靴紐を締めなおしたためか先日の失敗(指先を痛めた)はなく、
どんどん下りました。ただ、今日は歩いていると蒸し暑く(頂上では風があり寒くてウィ
ンドブレーカ羽織ましたが)、水を何度も飲みました。私の場合下りでは珍しいのです
が・・・

今日も幸い熊さんには出くわすこともなく無事、予定より若干の遅れで車に到着。

そうしましたらすぐに件の男性も戻られました。吉田山ピストンされたかと思いましたら
違う道で戻られたようです。で、その道で熊を目撃されたそうです。
今回の山より標高が低い場所でしたので驚きました。

ちなみに前高森山〜吉田山はガイドブックでは笹薮に覆われているとありましたが、
その後刈払いがあったようでなんとか道はあったそうです。今回、前高森山は行く気
が元々なかったのでパスしましたけど、それなら今度吉田山に行くときここまで足を
伸ばしてみようかなと思いました。

体力・気力とも乏しいのにまたも縦走への憧れがここでも出来た私です(^_^;)

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