里山歩き〜海上の森

(2005/10/1)




map_1 愛知県瀬戸市にある「海上(かいしょ)
の森
」。名古屋からも近いまさに里山
です。 愛知県有地であるため、愛知
万博の開催地の候補になったのです
がおおたかの営巣が発見され、自然
保護団体の反対やBIEからの批判
もあって、断念し結局主会場はお隣
愛知郡長久手町の青少年公園に
なったので、里山自然が残りました。
観光地ではありませんが、都会に近
い自然が残る里山として散策には
もってこいの所です。・・・とえらそうに
紹介しましたが実は万博問題で騒動
になるまでその存在を知りませんで
した(^_^;)
9月から里山歩きに熱中してしまって
いる私ですが、万博が終わってそちらの方面が静かになる(規模が大幅に縮小はされま
したが瀬戸市に顔をたてたのか本の片隅の一部だけ開発して万博瀬戸会場になってい
ましたので)のを待ってやっと行ってきました。それにしても若い頃から体力のない私で
すので、疲れました(^_^;)。しばらく里山歩きしなくてもいいくらい歩きましたので(笑)

国道155号線に出て南下、山口町信号を左折し、山口川にかかる屋戸橋を渡ってすぐ
photo_1 左折。山口川沿いの狭い道を走り、右に
カーブしてすぐに道沿いの駐車スペース
が左側にありました。狭いので気にして
いたのですが、この道沿いの駐車スペー
スは私が止めて空きゼロになりました。
ただ、そこから左手に入った所に案内板
ともう少し広い駐車場がありましたが。
この駐車場の心配から朝8:15分頃に家
を出発しました(^_^;)。
駐車場からは歩きです。この先に民家が
あるため車で行けないことはないのです
が、自然保護のため遠慮して欲しいとの
こと。この先の三叉路になっている所
四ツ沢)にも駐車スペースがありましたが、事前調査では数台のみ可能とあり、実際に
は道の傍には2台分しかスペースありませんでした。この四ツ沢から先には「この先駐
車場がありません」という立看板が道沿いにありました。しかしながら入ってくる車があ
りました(-_-;)。ちょっとけしからんなぁと思いました。

四ツ沢から右手の道に入りました。やや登り坂。昨日の送別会の酒が残っていたのか
すぐに息切れ(^_^;)。これで今日は標高327.9mの物見山登山は諦めました(^_^;)
しばらく歩くと、海上の里とネットの案内図などで表記された集落が現れました。
山に囲まれて数軒の家と田んぼがあり、住民の方が農作業をされていました。まさに
里山光景でした(^_^)(私の故郷もある意味まだ里山光景を残していますが、濃尾平野
の一画で広く水田が広がっているためちょっと珍しさという点で劣ります(^_^;))。
Phot_2 Phot_3
        海上の里光景1         海上の里光景2
集落の中央付近で左折。目前に休憩所がありました。その手前には私の大好きなコス
モスがちょっとだけ咲いていました(^_^)。秋だなぁと実感した瞬間でした。
写真のコスモスの向こう側は炭焼き場のようで道沿いに炭が売られていました。
Phot_4 Phot_5
        コスモス         休憩所

photo_6 休憩所は写真のように民家跡を流用した
ようで、表側、裏側が開けっ放しにされて
おり昔私の実家にもあった井戸がありま
した。入り口道沿いに案内板、そして休憩
所奥に便所が設置されていました。
便所の横には奥の山に入らないよう、ま
むしがいます、はちがいますという看板が
ありました。休憩中に興味本位で入山す
る人(特に子供)がいるからでしょうね。
休憩所ですが、灰皿は全く置いてありま
せんでした。実はヘビースモーカの私、
里山歩きでは山火事の元とできる限り、
喫煙を我慢しているんですが、それでも
長時間は苦しいため携帯灰皿を携帯して行きましたので、縁側に座り、携帯灰皿で一
服しました(^_^;)。禁煙という表記がありませんでしたので。尚、便所の前には赤い防火
バケツが2個置いてありましたが水は無しでした。ここの便所は雨水を使っていると書
かれていました。

さて、休憩所を出て道を先に進みました。すぐに森の中に。やがて道は上り坂になり、
またすぐにしんどくなってきました(^_^;)。今日はだらしなかったなぁ(^_^;)
歩いていると脇を車がすり抜けていきました。ナンバー見たらやはり地元民でなく見物
人(-_-;)。けしからんですねぇ・・・
後でと大正池やものみ台への車止めされた道は無視し、先を急ぎました。ますます急
坂で、はぁはぁ息しながらの歩きでした(^_^;)。そして、やっとのことで篠田池方面と記
された表示板(?)が現れほっと一息。あかんですが、携帯灰皿で一服。
いよいよ篠田池への道に入りました。最初は平坦で歩きやすい道でしたが、そのうち
登りになり、最高点から今度は下り坂。下り坂でも歩きにくい部分もあり、特に湿地の
部分があってやばかったです。ま、防水シューズでしたのでその点はよかったんですが。
Phot_7 Phot_8
   篠田池への道〜最初はこんなでしたが         途中こんな湿地が(^_^;)
さて、すぐに着くだろうと思った篠田池ですがなかなか見えてこずあせりました。
そして突然、木々の後ろに池面が見えたときはほっとしました。何とか池のそばに
行く小道を見つけ、池縁にたどりつきました。思わぬたち枯れ木が少しだけ池の中
に発見しそのような記述を事前調査では目にしませんでしたので嬉しい気持ちにな
りました。汗掻き掻き歩いてきた価値がありました(^_^)。
ここは篠田川の堰き止め池で正式には篠田砂防池というようです。
Phot_9 Phot_10
        篠田池         篠田池への方角板
しばらく休んでいましたが、風が涼しく、汗を掻いた顔にここちよく当たりました(^_^)

次は地図にもない細い山道をたどってものみ台を通って元の道に戻ることにしました
が、大変な道でした(^_^;)。そもそも地図にある道は上の写真のようにきちんとした方
向表示がれているんですが、このような地図にない山道へ全く表示なしです。入り口
だけは他に道がなかったし入り口近くだけはちょっと広めだったのでこの道で大丈夫
と自信を持って入り込んだんですが、すぐに狭い小道になり、更に途中で分岐があり
一時困惑してしまいました(^_^;)。で、幸いというか、親切な方がいたのか至る所に
立っている火災注意表示板の裏にマジックで行き先表示が書かれていて助かりまし
た。右手は違うのは予測できたんですが、直進か左手なのかが迷う所でしたから。
下り坂ですから間違えるとまた辛い上りになりますので(^_^;)。で、直進方向は駐車場
方向で目的道は左手方向の細い道(直進より本当にこの道でいいの?と思ってしまう
道でした。熊笹が道にはみ出して生い茂ったりしてましたから。
だんだん道間違えたんじゃないかなぁと心細くなっていたとき、なんとマウンテンバイ
クを引いて歩いてきた男性が前から現れました。こちらが隅に寄ろうとしたら向こう
が自転車を隅にのけてくれました。こういう所では皆よい人なんですね(^_^)。お礼と
挨拶を交わしてすれちがいました。で後で気がついたんですが、マウンテンバイクも
乗り入れ禁止と書かれてたなぁと・・・(^_^;)。ま、とりあえず前から人が来たということ
はこの道で間違いないと意を強くしました。
歩くうちにまた分岐がありました。ここのやばさは直進が前述のように熊笹が生い茂
っていて、道の右手に直角に入るすこしましな道がありまたまた困惑の私でした(^_^;)。
で、とりあえずと熊笹の生い茂る道らしく見えない直進を熊笹掻き分けて入りかけた
んですが、くもの巣が・・・。おや、今の人が来たというのにくもの巣があるのはおかし
い?と独断してしまい、元に戻ってわき道らしい方に入りどんどん下っていきました。
そしたら、そのうち、こちらも道がおかしくなり、それにどんどん変な方向に行ってしま
うのでさすがにやっぱりあちらが正解だったと辛い無駄な上りを行いました。で、もっ
と早く気がつけばよかったんですが、ここにもマジック表記がありました(^_^;)。正規側
にはないので気がつかなかったんですが。
さて、まむしを気にしながら熊笹を掻き分けて進むとまた普通の小道になり、ほっとし
ました。そして、やっと地図に記載された広めの道に入りました。進むうち、左への曲
がり道の前方に何も表示板なく数段の階段が見えてきました。階段を上ったところが
少しだけ空き地になっていました。多分これがものみ台かなとは思ったのですが本音
は「??」状態でした。そこからすぐに複数の声が聞こえてきましたので向こうから散
策の人が来るのかなと思いましたら声は左上の方からのものでした。で、このときは
「ということは左上にものみ台があるのかな?」とまだ先ほどの所がそうであるとは
信じられない状態でしたが、道を更に曲がってもそれらしい入り口は出てきません。
そして、ついに行きに左手に眺めて過ぎた車止め箇所まで来てしまいました。元の行
きに通った道に戻ったわけです。そして左上を見ましたら自然保護に携わっている方
達がいました。先ほどの声は彼らの声だったわけです。

Phot_11 Phot_12
   篠田池からものみ台方面に抜ける山道1    篠田池からものみ台方面に抜ける山道2
Phot_13 Phot_14
   こんな場所も・・・    ものみ台からの唯一写真(^_^;)
しかし、私の手元にあるウォーキングの本にはこの地図に記載の無い細い山道に
触れてあって、「歩きやすい道」と書かれていましたが、正直「うそだ〜」と思いまし
た(^_^;)。山歩き初心者の私だからそういう感想だったのかもしれませんが(^_^;)。

次は瀬戸大正池に行きました。ここは車止め入り口から歩いてほどなく着きました。
これも堰きとめ池(北海上川)であり、正式には海上砂防池というのだそうですが、
上高地の大正池同様、池の中に多数の枯れ立ち木がたっていることからこの名称
で呼ばれているようです。で、今回は水抜きが進んでいて水が少なくちょっと残念で
した。藻を取っているおじいさんがいて撮影していた方の質問につぼ(たにし)がい
たのでと答えていました。この方と少し会話しましたが、犬山の方で40年ほど自然
保護に携わっていたとのことでした。
Phot_15 Phot_16
   大正池でなく海上池の表記         大正池(海上防砂池)
やっと海上の里にある休憩所に戻り、縁側に座って食事をし、しばらくまた案内地図
(ネットで取得した3枚の案内図や地形図)とにらめっこしながら休みました。
その間、家族連れ二組、夫婦2〜3組、若い男性・老人一人が休憩所を訪れました。

さて、まだ昼で時間的にも早かったのと休憩して元気が少し戻って来ましたので、当
初は考えていなかった赤池にも足を伸ばすことにしました。集落の中心の三叉路か
ら駐車場側にほんの少しだけ戻った所左手小屋の向こうに左に入る田んぼ道のよ
うな草の道がありそこに足を踏み入れました。道はすぐにまた海上の里を離れ森の
中へと入っていきました。
で、私達はまた道を間違えてしまいました(^_^;)。この道は地図にある道なんですが
持参した地形図地図は途中までのもので、ネットから取得して持参した案内地図
ではこの道が途中まででそこから直角にまた地図に記載されていない細い山道に
入るようになっていたんですが、この広めの道がどんどん続いていたので道なりに
どんどん行けてしまい、「あれれ?」ともう1つ持参した案内地図見たらこの道は小
道から離れてずっと左手に曲がった方まで続いていることに気がつき、ひっかえし
ました。実は途中で右手に入る道があることを覚えていたからです。で、そこまで戻
りましたら、また防火表示板にマジックで表記が。で、前述の案内地図見たらマジッ
ク表示通り、違う道でした(^_^;)。で、「ありゃりゃ、また先に戻るのかぁ」「しかしそん
な道他にあったっけ?」と半信半疑になりながら注意深く左手を見ながら歩きました
らそれらしい道が。ちょっと気がつかないような道がありました。
で、これだとその道に入りましたが、これまた大変な道でした(^_^;)
まむし注意の標識がそこかしこにあるのに背の高い草などが道にかぶさっている
所も各所にあり、下見ながら急いで進みました(^_^;)。また、吉田川上流の谷川が
道と一緒になってしまっていてどうしてもその湿った土部分に靴が入ってしまう場
所もあり閉口しました。木が置いてあるところもありましたがないところがありまし
たから。
赤池も堰きとめ池でした。第二赤池と共に小さな池でしたが、特にこんな道(地図
上では反対側から赤池までは道が記載されているんですが、赤池付近は狭い小
道になっています)だから訪れる人も少ないだろうと思いました。
Phot_17 Phot_18
   吉田川と道が一緒に    こんな笹竹トンネル?も
Phot_19 Phot_20
        赤池         第二赤池
第二赤池を過ぎ、地図に記載の道をどんどん進むうちについに建物が見えてきました。
森から西側に出てしまったというわけです。見えた建物は万博瀬戸会場裏側でした。
森と万博瀬戸会場の間には少し隙間がありましたから、海上の森はほとんど手つかず
で残されたようでよかったです(^_^)。
駐車場に戻るために森の西側の里の道をどんどん歩いていましたらおもしろいものを
発見しました。写真のようなかかしが数体道沿いに並べてありました。海上の森の外
西側の田んぼ脇では田仕事の休憩か、家族で食事をされていました。
私の田舎でも昔は今と違って全て人力作業だったため、遠い所にある田んぼの稲刈り
などのときは車もなかった時代ですから弁当持参で出かけ田んぼ脇でお昼にしたもの
でしたから懐かしく横目で眺めて通り過ぎました(^_^;)。
思わぬ所に出てしまい、こちらでいいとは思いましたが、念のためまたザックから地図
を出してみたところ、愛知環状鉄道と近いところがあることがわかり目でも確認できま
した。駐車場に戻りましたら、まだ私が止めた道沿いの駐車スペースの車は全部そのま
までした。出会った散策者の数よりずっと駐車している車の数が多かったので、散策で
なく前述のように自然保護のボランティアをされている方か今回登るのを諦めた物見山
登山されたりしている方が多かったのかもしれません。

Phot_21 道で発見したかかしの列
家に戻って車から降りたら足ががくがくでした(^_^;)(^_^;)

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