岩古谷山(799m)U

             [奥三河](2008/4/29)


【国土地理院1/25000地図】田峰、海老
【参考ガイドブック】名古屋周辺の山200
           こんなに楽しい愛知の130山

連休に入りましたので先週土曜日に山歩きしてきたばかりなのにまた山歩きしてきま
した。これで三月に再開して以来、七座目です。

今回行きましたのは県内奥三河・設楽町(しだらちょう)にある岩古谷山です。

実はこの山、一昨年一度登頂している(ここ)んですが、今回は遠い登山口から稜線
の縦走での挑戦です。ガイドブックはこのルートが載っています。

岩古谷山
      和市から見た岩古谷山(逆光になってしまいました(^_^;))

1.登山口までの往路

今日は早朝出発。で、カーナビをセットしましたら、予想に反しなんと2時間半もかかる
到着予想時間。

歩きが遅くかつ小休止多くて大休止は長くとる私ですので、明るいうちに下山するため
には早く登り始める必要があるのでいつも相当早く家を出るか車中前泊なんですが・・

結局、カーナビ予想時間、走るにつれてどんどん早まり、結局50分ほども最初の到着
予想時間より早くついてしまいました(笑)

グリーンロードから国道153号に入り、足助(あすけ)で国道420号へ。

早朝でかつ国道420号は山岳路線のため、ほとんど対向車には出会わず、バイク1台
が私の車を抜いていったくらいでした。実は途中までは片側1車線の道でしたが、
やっぱり途中から狭い1車線だけの道になりましたので対向車が気になっていたんで
す(^_^;)。

尚、この国道420号は途中から国道473号との併合路線となります。

そして国道257号線にぶつかるT字路に着きました。ここで左折し国道 257号線に入っ
て北上。やがて道は設楽町(しだらちょう)の市街地(田口地区)に入り、市街地部分
の北の終わりの方にある大田口信号で右折し国道473号線に入りました。

あれれ?国道473号線って・・・実は国道420号+国道473号が国道257号に突き当たる
地点から大田口信号までの間は国道257号+国道420号+国道473号の3国道の併合
道路となっているんです。ややこしい〜

大田口信号からは一路、和市地区まで。短時間で和市地区に到着したんですが、事
前にネットで目にした「駐車場は傍の川の護岸工事のため使えない」というとおりで
した。それでやむおえず少し先に進みましたら丁度左手に3台くらい置ける草の生え
た空地がありましたのでそこに停めました。

前回はここの登山口から登ったんですが今日はここは下山口。ここから本日の登山
口は遠いのですが、行きであればまだ元気だからとここに駐車しました。

2.山歩き

map
            登山ルート(地図が大きくてすいません)
国道473号を少し戻り、左折して県道433号に入りました。しばらくは下り気味の道
で、中央黄色線の片側1車線道路でした。

途中、地元の男性に会い挨拶、「もう登ってきたの?」と聞かれましたので「いや、
温泉のところから登ります」と答えました。

道は途中で90度左折し南下、荒尾地区に入りました。尚、90度左折したところから
道は白の破線の中央線となりました。

登山靴で舗装道路を歩くのはきついところがありますが、まだ歩き始めでしたし、
のどかな山村風景を楽しみながらのアクセス歩きでした。

やがて、道路左側に川が現われました。地図によれば野々瀬川だと思うのですが、
どこからが野々瀬川なのかよくわかりませんでした(^_^;)。

野々瀬川
               野々瀬川(かな?)

やがて道は1車線の狭い道になり、薄暗い杉林の中に入って行きました。

歩いているうち車が1台反対側から来ました。人間がぎりぎり身体をよけられるくら
いの狭さですから(そこは左側はがけ)、とても車のすれ違いは不可能です。
こんなところに車で来なかって正解だったなと思いました(^_^;)。

やがて集落が見えて来ました。やっと登山口がある塩津温泉です。ひなびた温泉
で旅館は三軒あるそうです。

で、ここでまた注意力散漫・方向音痴の私は道を間違えかけました(^_^;)。
左手にお宮があるところで道が直進方向と右折方向の二つに分かれていました。
右折方向は県道433号の続き、直進方向は町道28号です。で、私は先で更に北に
曲がっているのでおかしいなぁとは思いましたがまだ県道を進むものと勘違いして
少しこの県道の方を少し歩いてしまいました(^_^;)。

でも、少し歩いて「やっぱり方向的におかしいぞ」と思い、分岐まで戻りましたら・・
あほですねぇ。ちゃんと直進方向の橋に東海自然歩道の道標が(↓)。
分岐にある道標
               分岐直進方向にある東海自然歩道の道標

尚、ここまで触れていませんでしたが、今回のルートは東海自然歩道の最大
難所
の1つです。

やがて民家の向こうに休憩所と便所が現われました。東海自然歩道ですのでこう
いう施設が設けられています。もっとも相当古くなっていますが・・・
休憩所とトイレの間には駐車スペースがありました。休憩所とトイレは道と左側
の川との間にあり、道(町道28号)は便所の先で左にカーブし川を渡っています。

実は大を我慢していたので早速この便所を使わせてもらいました(^_^;)。ちなみに
便所は所謂「どぼん便所」です。

尚、車駐車地点出発からここまで約70分もかかってしまいました。朝から長距離の
ウォーキングでした(^_^;)

さて、登山口は・・・。幸いすぐに気がついたためよかったんですが、またしても思
いこみの激しい私、左にカーブする町道を進むものと思い込んでしましました(^_^;)
で、そのカーブするところの右手をふと見ましたら・・・なんとそこが登山口でした。
なぜか登山口は左側にあるものと勝手に思い込んでいましたので驚きました(^_^;)。

map   登山口付近略図

登山口
                   塩津温泉登山口

ここからまずはびわくぼ峠まで登りそしてそこから歩くのは↓の稜線です。

歩く稜線
                   めざすはこの稜線歩き

ガイドブックには緩い勾配というような表記がされていましたが、地形図の等高線
見てそんなはずはないと思っていた通り、著者にとってはそうでないかもしれませ
けど私にとってはやっぱり急登でした(^_^;)。登るにつれて段々と勾配がきつくなっ
てきました。

へたれの私はすぐに息が上がってしまうため、長い急登ではしょっちゅう立ち止ま
ってしまうんですが、今回は「我慢、我慢」と自分に言い聞かせ、歩幅を狭くして
ゆっくり息に合わせて登り続けました。それでも結局、上のほうで一回立ち止まっ
てしまいました(^_^;)。ペースが崩れるのであかんのですが・・・

で、辛いためすっかり忘れていたものがありました。
音がしたので(何の音か不明)ふと見ましたら・・・障子岩のことすっかり忘れて
いました。高くそびえる岩を目にし障子岩があることを思い出しました(^_^;)

障子岩
                   障子岩

ちっとも峠に着かないなぁと九十九折の登り道をゆっくりと我慢しながら登るうち
やっとのことで峠にある便所が上に見えて来ました。
やっとびわくぼ峠到着です。登山口からのコースタイムは1時間とのことですから、
わずかに早く(誤差のうちですが(^_^;))到着しました。

びわくぼ峠
                   びわくぼ峠

いつもそうですが、尾根に取り付くまでの登りは面白みがなくただただ急登我慢
です。今回は登山口からここまで1時間弱の登りでしたのと東海自然歩道のあり
がたさでベンチがありましたのでザックおろしての小休止をしました。

ここから右側は鞍掛山方面、私はここで左折です。峠ですから当然なんですが、
両方とも急な登りになっていました。

説明版がありましたのでこの峠の説明かと思いましたら障子岩の説明でした。

障子岩説明板
                   びわくぼ峠にあった障子岩説明板

注意力散漫のためかびわくぼ峠と明記されたものを見つけられませんでした(^_^;)

ここでは丁度10分の休憩でいよいよ岩古谷山に向っての稜線歩きスタートです。

今回の一番の目的であるコース最高点(822mで岩古谷山より高い)にある御殿
岩まで小ピーク2個のアップダウンかと思いましたら3個ありました。2個は地形図から
と麓から見上げた稜線からわかったんですが・・・。

途中、しっかりした丸太造りの短い階段が現われ、また両側に危険防止の鎖が張られた
岩場のやせ尾根が早くも出現しました(全然無問題な場所でしたけどね)。

丸太階段
                   岩のそばにはしっかりした造りの丸太階段が
岩尾根
                   岩尾根には両側に柵が

アップダウンの多い稜線はなんと片道21個もあった天空遊歩道で経験済みですから
辛い割りに嫌いではないんですが、実は今回、最初から右足踵の痛みがあったため
調子が出ず、御殿岩までのコースタイム40分を10分程度上回ってしまいました(^_^;)

この間、音がしたので振り返りましたら単独男性が追いついてきましたので先に行って
もらいました(この男性とは彼の帰る途中でまた出会いました(^_^;))。

やっと4回目の登りで御殿岩到着。
道の左側にベンチが置かれそこから上に少し急坂を上がったところが御殿岩でした。
件の男性は休憩無しで通り過ぎて行きました(後で理由判明)。

御殿岩
                   御殿岩はピーク上
御殿岩
                   御殿岩です

危険、登るな(消えかけていましたが多分そうでしょう)とありましたけど、岩まで
の短い垂直に近い登りには踏み跡がありましたのでザックを置いておいて登っ
てみました。先は切れ落ちており、怖かったのでぎりぎりまでは行けませんでし
たが(こけて落ちそうな気がしましたので(^_^;))眺めは抜群でした。

小腹が空きましたのでここでバナナを食べました。ここでは12分の休憩でした。

ここから最低コルまで140m以上の長い大下りです。右手にまず急降下。
下りは体力的には問題はないですが今度は足の問題になります。また急坂は
私の場合、少し恐怖心が伴います(^_^;)。慎重に歩くところを選びながらゆっくり
と進みました。ですから時間も早かったしもうコースタイムなど頭にありませんで
したけど、びわくぼ峠には岩古谷山まで3時間とありました。ガイドブックの1つの
方のコースタイムはどう考えてもおかしい数字になっていましたけどね(ずっと距
離が短いびわくぼ峠〜御殿岩が40分なのに長い御殿岩〜ミヨジ峠が30分と記載
され逆方向でも40分とされていましたが、逆方向コースを紹介していたもう1つの
ガイドブックでは倍強の85分と記載されていましたから)。

御殿岩を過ぎてから二つくらいの見上げる小ピークは登らず道は右側を巻いて
いましたので助かりました。

途中、上に枯れ木の一部が残る岩のピークがありました。

岩の上の枯れ木
                   岩のピークに枯れ木が

この全体としての下り(アップダウンはありましたが)の途中、ベンチ・テーブルの
ある休憩ポイントがあり、時間も11時になってしまいましたので御殿岩から30分
強しかたっていませんでしたけど、おなかもすいてましたのでここで昼食大休止
することにしました。

汗こそ掻きましたけど、今日も暑くなく涼しいくらいで、結局長袖で通しました。

ですから、カップヌードルも食後のコーヒーもおいしかったです。コンビニで買って
持参した二個入りおにぎりは後のことも考えて1個だけ食べました(結局残り分は
食べずじまいでした(^_^;))。

頂上でない途中で食事をしたのは山歩き始めてから初めてのことです。結局一人
だけで誰も現われず占有できました(^_^)。

ただ、地形図の上ではここの場所特定できていません(^_^;)。30分以上はいたと
思いますが、まだまだ先は長〜い・・・

この先にも両側ロープ柵で危険防止が施された急坂の岩尾根がありました。

岩の急坂
                   岩の急坂を下る

地形図では標高650mくらいの最低コル部を過ぎ、登り基調になってやがて高圧
線鉄塔の場所に出ました。ミヨジ峠ももうすぐです。鉄塔先の岩に鎖がたらされ
ていたので「おわ、鎖場か?」と思いましたら違っていて道は右側を巻いて登る
ようになっていました。細い鎖で岩の上の標識にかけてありました。

この巻き道、岩の上で左側に進むちょっとの間が草で道がみにくくなっていまし
てあせりました(^_^;)。

高圧線鉄塔
                   高圧線鉄塔と先の岩

尚、ここまでの間に荒尾への分岐標識ありましたが、ちょっと位置が特定できて
いません。少なくとも地形図に道の記載がないところです。

ミヨジ峠は何も標識がなかったんですが、ネットで写真見ていたのでわかりまし
た(ネット記事でも表示ないがここだろうという推測でしたけど)。

ミヨジ峠
                   ミヨジ峠でしょう

ところで上の写真も前の方の写真でも木の階段はしっかりしている物が写っていま
すますけど、鉄塔場所まで登る途中に、「よしてくれよ〜」と言いたくなる途中が壊れ
た木の梯子があり、整備のばらつきを感じました。

壊れた梯子
                   朽ちて壊れかけの木の梯子

やがてやっと三等三角点がある707.4mのピークに到着しました。ネット記事でここ
明地山と記載していたのを目にしましたがそれらしい標識は見当たりませんでし
た。

707.4mピーク
                   707.4mピーク頂上と三角点(右下)

ここを過ぎ、後は岩古谷山への登りです。思い違いをしていて高度計でまだ730mくらい
だから地形図の771m地点なかなか来ないなぁと思いながら登っていましたら突然目の
前に長い鉄製の階段が出現しました。

鉄製の長い階段
                   鉄製の長い階段は疲れた足には辛かった(^_^;)

やっと登りきると両側に道が・・・で左を見ましたらなんと岩古谷山頂上でした(^_^)

岩古谷山頂上
                   岩古谷山頂上

それにしても途中で大休止し、またゆっくり歩きだったためコースタイムを大幅に
オーバーしての到着でした(^_^;)。

実は途中で件の追い抜いて行かれ、戻られる途中にまた会って少しお話した件の
単独男性から上は沢山人がいたよと聞いていたんですが、もう誰もいませんでし
た。まだ昼ちょっと過ぎだったんですけどね(^_^;)。

尚、この男性はよく今回私がここまで歩いたコースを歩いているそうです。いつ
も塩津温泉登山口からのピストンだそうですが・・・。そしてこのコースは人が
ほとんどいないそうです。もっとも今日は途中で二人組の男性に出会いましたけ
どね。

既にここは一度訪れているため、ちょっとの写真撮影休憩だけにしましたが、声
がしましたので、それを潮に下山することにしました。で、声は手ぶら空身の若
い男女の三人組でした。

尚、頂上ちょっと先のロープで危険防止されたところからの眺めは抜群で、先般
登りました三つ瀬明神、鞍掛山、一昨年登りました平山明神などが見えました。

三つ瀬明神山
                   頂上から見た一際そびえる三つ瀬明神山
平山明神山
                   平山明神山(手前は矢筈山だそうです)

下山は前回の登りのコース。岩場のトラバース丸木階段、梯子、岩場の下りが
ありスリル満点でした。

そしてやっと堤石峠到着。ここで小休止しました。単独男性が登って来られました。
目の前にそびえる尾根は矢筈山の登りで平山明神山、大鈴山へのバリエーション
ルートになっています。聞くところによりますと踏み跡薄く、また怖いナイフリッジが
あるとか。でも、最近は歩く方が結構いるそうでネット記事を見かけます。
件の男性は一度行ったけど、ルートファインティングが必要でまたナイフリッジが怖
かったので二度と行きたくないとおっしゃっていました。

ここからはしばらく十三曲がりという九十九折れの坂道。途中で小さな男の子の兄
弟が登ってくるのに出会いました。元気よく向こうから「こんにちわ」。そして続いて
母親とザック担いだ父親が挨拶しながら登ってきました。

痛い足を慰めながらどんどん下山、やっと下に道が見え、和市登山口に到着。駐車
場所まで行きましたら私の駐車していたスペースには他に2台。そして少し先の路肩
に数台まだ駐車されていました。会った人数からするとちょっと車の数多い・・・。大
鈴山とか例のバリエーションルートに行かれた方達かもしれません。

帰りはカーナビ使わないで257号線を稲武経由で走りましたが、足助の所で大渋滞。
帰宅に時間がかかってしまいました(^_^;)

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