三ノ峰(2128m)
(〜鳩ケ湯新道〜、別山諦め)

   [福井県〜石川県・岐阜県](2007/7/22・23)


【参考ガイドブック】YAMAPシリーズ「白山・御嶽山・比良」(山と渓谷社)
【国土地理院1/25000地図】白山、願教寺山

三ノ峰
         三ノ峰と打波の頭(下山中に見えました)

私の体力では日帰りは無理と考えて山中泊をすることにした目的の山はガスのため
今回はあきらめました。折角一日スライドさせたんですが・・・
で、今回は三ノ峰(2128m)だけになってしまいました(:_;)

ちなみに目的の山は別山(2400m)という白山地区の南端の山だったんですが・・・

結果的に風雨とガスの中の初テント泊でした。三ノ峰のすぐ南、打波の頭(2095m)
との間のコルに三ノ峰避難小屋があるので、そこに泊るはずでした。しかし、定員
20名強の小屋に着いたら高校生の団体が大半を占拠してましたので、すぐに諦め
(まだ空いてはいたのですが、そんな所に一人はた違いの親父が泊れませんよね。
彼らも他の人が来るなんて思いもしなかっただろうと思います。)初テントを張りまし
た。2000m以上の山の上での泊りでした(^_^)

満員だと嫌だからと私のいつものコースタイム大幅上回るペースを考え、わざわざ
前夜、車中泊して朝登り始めましたが、すぐに「こりゃ、本当に登れるかいな?」って
・・・初物ずくしの私。やはり、65Lザックの16kg越えの重さは思った以上に元々ない
私の体力をどんどん奪いました(^_^;)。

これまでならザック担いだままの小休止ができたんですが、16kg以上もあると、それ
はとても無理・・・。で、一旦下ろすと担ぎ上げるのに一苦労。そのため、ずるずると
30分以上も座り込んで(要するにへたりこんで)しまうので、めちゃ避難小屋まで登
るのに時間がかかってしまいました(^_^;)。そりゃ、途中にある休憩箇所5箇所全部で
こんな休憩とっていては当たり前ですよね(^_^;)。

そもそも出足から失敗。折角冷やしておいた1.5L水筒は家に忘れてきてしまうし、
買っておいた行動食も忘れてしまいました(^_^;)。

しかし、暑い夏に山歩きすると本当に水は貴重です。でも、重いんですよね。
この1.5L水筒忘れたので(1L水筒は入れてましたが)後々後悔する羽目に・・

水入れないとぺちゃんこになって容積的に助かる同じ水筒は上の水場の水(もう腐っ
ている残雪の雪解け水)を入れて重宝しましたが下山途中で落としてしまいました(:_;)

結局、今回は日帰りの山に車中とテント泊の2泊もして、歩荷の練習してきただけで
かつ足元が泥まるけになってしまった山歩きになってしまいました(^_^;)(^_^;)

で、調べましたらとりあえず今回頂上を踏んだ三ノ峰は2000m峰の南西限の山だそう
で、植生の宝庫とありました。やはり私の見たのはハイ松に間違いなかったようで、
そういう山に登ったんだと今更ながら嬉しくなりました(^_^)

そうとわかれば、別山は別にしてこの三ノ峰だけでもまた今度、次は軽い荷物での
日帰りリベンジをお天気のよい日を狙ってやろうかなと思い始めています。

それにしても意外なほど人気の山ということが登って初めてわかりました。平日でも
沢山の方達が登ってこられましたから。

三ノ峰は微妙な位置にあり、今回歩いた「鳩ケ湯新道」の登山口は福井県にあり、三
ノ峰避難小屋も福井県にあるのに、ここからわずか水平距離で300m、10分の所に
ある三ノ峰は石川県と岐阜県の県境になってしまいます。
元々、「鳩ケ湯新道」は白山への道で、三ノ峰も別山もその途中の山という位置づけ
のため、なかなかガイドブックがなく、ようやく上記参考ガイドブックで、白山から
の下りで紹介されていたくらいですので、もっぱらネット情報が私の最大の情報源で
した。

1.登山口までの往路(7/21)

map_1   アクセス地図

梅雨前線が日本海を南下していて当初避難小屋まで登る予定の7/21(土)が一番最悪
の天気予報でしたので一日後ろにスライドし、7/21車中前泊のために家を2時半頃に
出発しました。
3時間半くらいのカーナビ予想時間でしたが、明るいうちに駐車場に到着できました。

名神高速一宮PAのサンクスで色々と買い物をし、東海北陸自動車道を一路、白鳥IC
まで。白鳥ICから無料になった中部自動車縦貫道を西に走り、次の終点の白鳥西IC
下り国道158号線(美濃街道)に入りました。

この中部自動車縦貫道の白鳥IC〜白鳥西IC間は私のカーナビは¥350とか告げます
から最近無料になったみたいです(^_^)

国道158号線は九頭竜(くずりゅう)川沿いを走っていて、しばらくは九頭竜ダムの堰き
止め湖である九頭竜湖の北岸を通っています。

豪雪地帯なのかスノーシェードが所々にあり、ライトは自動に設定して走りました。
一種のトンネルですから暗いですので。

もうここは福井県大野市です。コンビニが全然なく、やっと道の右側(北側)に道の駅
九頭竜があり、トイレ休憩しました。ここでやっと携帯が通じました。この先、帰りに又
ここに寄るまで家との連絡が不通になってしまいました(^_^;)

やがて、カーナビが戻るような鋭角で曲がる道を指示。県道173号線です。
この道の終点が今夜の車中泊する登山起点の上小池駐車場です。この道、一応は県
道ですが入り口付近の集落と途中に鳩ケ湯という一軒屋の温泉がある以外、打波川沿
いの山の中の道で、狭いところもあり林道に毛が生えた程度の道です。この道もスノー
シェードがありました。

やがて、キャンプ場がある下小池駐車場が右手に見え、更に上に進みましたら行き止ま
りになった上小池駐車場が現われました。40台可能と本にありましたが、私が見た所
せいぜい30台くらいの意外に狭い感じの駐車場でした。

駐車場には立派な水洗便所がありました。ここは水不足になるとときどき使用禁止にな
るとかで心配でしたが大丈夫でした(^_^)。大の「雉うち」なんて私にはできませんので
ねぇ(^_^;)

上で泊られているのか車が2台駐車されていました。トイレに行き、車のシートを倒し
コンビニで買った弁当とワンカップ酒、お茶で夕食。酒はなかなか眠られないための対
策でした(^_^;)

7時過ぎまで明るかったため、持参した文庫本を横になって読み、暗くなりはじめてか
ら早々と眠りにつきました。ま、お酒のおかげで何回も目は覚めましたがそこそこ眠る
ことができましたので前回のような寝不足登山ということはありませんでした(^_^)

駐車場
                上小池駐車場とトイレ


2.山歩き(7/22分)

map_2    登山道


案内板
                案内板(六本の木は六本桧)


朝5時過ぎに目が覚めましたら1台車が来ていて、三人の男性がそばでお湯を沸かし
て朝食をされ、登山準備をされていました。そしてまた車がつき男女の方が準備をさ
れている間にその三人の方は出発されていきました。本日トップでの出発でした。

その後、くだんの男女は上下レインウェアに身を包んで出発されて行きました。

私といえば、その間、トイレに行き、そしていなり寿司とお茶で朝食としてました。
食べたのが6時前であり、私が一番口のまずい時間帯・・・好きないなり寿司もうまく
ありませんでした。シャリバテ防止対策の食事です(^_^;)

そして6時過ぎになって私もいよいよ出発。16kg越えの65Lザックを担ぎましたが、
やはりずしりと重く、ウエストベルトをよりしっかりと締めました。肩がすぐ痛くなるの
を防ぐためですが、それでも肩にずしりと来ました。

いよいよ登山届け用の電話ボックスの傍から出発です。ここに水のホースがありまし
たけど、生水は飲まないでくださいという表示がありました。また、ここも熊出没注意
の看板がありました。

実は折角登山届け作って来たのですが、ザックの重さとお天気が気になり、心の余
裕がなかったようで下山途中まですっかり忘れてました。前夜、ちゃんとここだよなと
出す所確かめておいたのにね(^_^;)

出発口
                    ここから出発です

上小池Pは標高930m、ここから少し下ります。途中、水場がありました。
暗い森の中を下るうちにやがて作業道が見えてきました。ここから作業道に左折で入り
二箇所で打波川を渡り先に進みました。

やがて、登山道の標識が・・・で、私ここで勘違いをしてしまい作業道を先に進むうち、
後ろの方から女性の「どこまで行かれるんですか?」という呼びかける声が。
先ほどの道標のところが登山口でした(^_^;)(^_^;)。私ってこういうところ駄目ですね。

よくお礼を言い、「お先にどうぞ」とこの女性を含む男性一人女性二人の三人組の方か
ら道を譲られましたが、16kg担いでもうふうふう言っている私には登山口からいきなり
の急坂を早く登る自信は無論なく、先に行っていただきました。

作業道
                    作業道
登山口
                    登山口

ここからまずは稜線上の出合いの六本桧まで登りました。
しかしこの道、途中の山腰屋敷跡付近を除き、等高線通りほとんどが急登で、荷が重
いだけもうここですっかりへばりました(^_^;)。

途中の山越屋敷跡は草が生い茂り、2個ほど木のベンチがありましたのでもうここで、
一回目のザック下ろしての休憩。私にしてはこんなに早くザック下ろす休憩は過去には
初めてでした(^_^;)。で、下ろすと担ぐのに一苦労するのが重い大型ザックです。
なんとか担いで再び登りだしたのですが、もう「どうせ今日は上で泊るのだからあせらず
に行こう」なんて弱音が出てきてしまいました。

山越屋敷跡
                    山腰屋敷跡

ぐちゃぐちゃの道で今回は前の反省にたって最初からショートスパッツを初めてつけたん
ですが早くも土でべたべた・・・ズボンのところまで汚れてしまいました(^_^;)
セミロングスパッツ必要だとつくずく悟りましたが、あれ、大げさな気がして・・・

この登りはきつかったです。そしてやっと六本桧に到着。大きな桧の根本に巻かれた綱
にザックを下ろしてへたり込んでしまいました(^_^;)。結局30分くらいもここで休憩してし
まいました。単独でこんなにへたりこんでの休憩も初めてでした。一期一会で会った同
じ単独登山者と話し込んで15分以上も居座ったことはありましたが・・・

ここは標高が約1430mですから、ここまで約500mの登りでした。まだまだ先は長いです。

六本桧
                    六本桧

休んでいる間に休まずそのまま登っていかれたグループに追い越されました。個人サイ
ト記事ではどなたも必ず急登の後ということで休憩されている場所ですから驚きました。

さて、お天気がよければここは素晴らしい眺めだそうですが、あいにくガスで周囲は真っ
白。最初からあきらめてましたけど、やはりちょっと悔しかったです。

ここからは、西は赤兎山、杉峠を経てこの六本桧を通り、南北の主稜線上にある打波の
という山まで連なる稜線です。地形図を見ていつも私が憧れる稜線上の登山道。
お天気がよければ最高だったんですが、あいにくガスで何も見えず、おまけに朝でかける
時、一瞬日が差してきたのに、途中で雨さえ降り出してしまう最悪のお天気で残念でした。

しばらく歩きますとブナの木がありました。ブナの木って人気があるようですね。
わざわざブナの林を見るために山登る方々が沢山いらっしゃるようです。

この付近はまだそれほどの登りでなく小さなアップダウンがありました。ところどころでさ
すが稜線上って感じの開けたところ、道のわきが切れ落ちたところなどがありました。
1480mのピークを越え、1520mくらいの所にベンチがあり、またもや私はここでへたり込
み休憩(^_^;)。三度目のザック下ろしての休憩ですがここでも30分くらいもへたり込んで
しまいました。これではいつ到着するやら・・・。まだまだこの先、長い急登が三箇所もあ
るのに本当に登れるんかいなとちと心配になりました(^_^;)。あまりにも背中のザックが
重く、ともするとバランスを崩しかけてましたので。それで余計慎重に歩きましたが。

尚、途中で雨が降り出し、まだ着たくなかったレインウェアを初めて着用しました。
さすがゴアテックス。全然蒸れなくて助かりました(^_^)。

明るい稜線上
            明るい稜線上の道もガスで(:_;)
細い道
                    切れ落ちたところの狭い道

やがて剣ケ岩への急な登りが始まりました。これ以後、どこも見上げるくらいの急な登り
が大半でした。

剣ケ岩
                    剣ケ岩

ここでは説明板がベンチになっていました。で、またもや私はここで長い休憩。もう今日
4度目の休憩です(^_^;)。ここは標高1671m。まだ400m強の登りが待ってます。

剣ケ岩案内板
                剣ケ岩案内板はベンチです

ここから先、本当に笹の中に次々に見上げるような先が見え、気力がなえかけてしまい
ました。それでも、まずはあそこまで登ろうと上を見て登ると余計気がそがれるので下を
向いて足元を確かめながらゆっくりと登りました。でも、心肺力に劣る私はすぐに息が上
がってしまい「ハーハーゼーゼー」状態(^_^;)。何度も深呼吸してしっかり吐くのに努めた
のですが苦しかったです。

少し平らなところにまたベンチがあり、ここでもまたザック下ろして座り込みです(^_^;)
標準コースタイム4時間10分なのに、朝早く出発したのにもう午後を回っていました。

その前に「1時頃お昼を食べられるかしら?」と言ってらっしゃって、私のザック重さを
聞いて驚かれていた先生と呼ばれていた短パンでザックの中にはビール3本との話の外
人さん一人を含む女性一人、男性三人の今日最後の日帰りグループに抜かれました(^_^;)。

その前にはレインウェアに身を包んで早く出発された男女二人組の方がもう下山してこら
れましたが、どうやら別山行くつもりがガスっていて諦めて三ノ峰から戻って来られたよう
でした。

それから時間的にもそうですが、順番に私を追い越された方達が下山し始めてきました。
いつもは照れくさいですけど、今回は重すぎるザック担いでいたのと今日は下山しなくても
いいんだという気持ちからそれほど気になりませんでした。

前方に三角形をした打波の頭がやっと見えてきていましたがまだまだ遠いです。

打波の頭
                三角形の打波の頭

道はジグザグに付けられていましたが、それでも急登。一歩一歩が辛かったです。
振り返りますとかなり下のほうに歩いてきた道が見えました。かなり登ったようです。

下に見える尾根
          あんなところを歩いてきたと驚きました

やがて上方にやっと打波の頭の頭を巻くように付けられた道への道標が見えてきました。
やれ嬉や。あとちょっとです(^_^)。
道標
          打波の頭を北側で巻く道への道標

しかしこの巻き道。非常に歩きにくい道でした。ここからは笹の中の道かと勝手に想定し
てましたので「あらら・・・」って感じでしたのと結構距離ありました。

そして、やっと、本当にやっとのことで上の草原に写真で見ていた三ノ峰避難小屋が姿を
あらわし、心の中で「万歳」を叫びました(^_^;)。

三ノ峰避難小屋
    三ノ峰避難小屋が見えて来ました(あくる日の撮影)

ついに16kg以上の初体験の重さのザック担いで1000m以上時間は大幅にかかりました
がなんとか登りきりました(^_^)。もう今日は歩かなくてもいいんです(^_^)

で、小屋の中に入ると・・・最後の日帰りグループの女性が言ってましたが、高校生団体
がほとんどを占拠(-_-;)。挨拶だけしてレインウェアやスパッツを外し、もう「テント張るしか
ないな」と二人分くらいは隅にあきはありましたけど、決めました。あんな団体の中で一人
だけ寝られません(^_^;)。

さて、どこに張ろうかと迷いました。避難小屋そばの空地は草むらと木の低いとびとびの
ベンチがあるだけ・・・ここでテント張ったという個人サイト記事は目にしてたんですが一番
よい場所は通り道で邪魔になってしまうと、前述の木のベンチ脇で少し段がついた花畑
になっているような場所の下の道沿いの草むらが場所的に寸法よかったのでそこに決め
ました。こういうのは本当は経験者に教えていただくのがいいんでしょうが、そういう方が
周囲におらずかつ登りが遅いへたれ者の私ゆえ、やめたほうがよいと言われている単独
登山ばかりでしたから、仕方がありません。テントの張り方だけは店で教えてもらい自分
でも事前に練習していたのでよかったんですが、練習しておらずぶっつけ本番のペグ固定
は手間取りました(^_^;)。で、結局一個草むらに隠れてしまって探せませんでした(^_^;)
店員さんからやらなくてもいいと言われた張り綱用のペグがまだありますのですぐには問
題ではないんですけどね(^_^;)。

テント
          初めて設営した我テントです

設営後、狭い前室に靴を置き、中でザックの中味を全部取り出しました。そして、まずは
高かった軽い個人マットを奥に引き、それとつなげられるピローを取り付けました。
そしてシュラフをその上に置きました。

すぐに蝿が入ってきたので殺して棄てました(^_^;)。

その後しばらくぼんやりしてましたが、やっと飯を作る気になり、ストーブをセットしてお湯
を沸かすことにしました。で、どじな私、何をぼけていたのか水量はかるために器に水を
入れたのですがそのままガスストーブ(コンロ)の上に置いてしまい、はずみで貴重な水
をあけてしまいました(:_;)。計算して1.75Lお湯沸かしように大小二つの水ボトルで家から
運んできたんですが・・・。

仕方がなくコーヒー一杯分をあきらめることにして気を取り直してお湯を沸かしました。
で、アルファ米に注ぎ、まずはご飯を作りました。できたご飯をアルミ器に入れ、そこに
チラシ寿司の元を入れ、更には金鵄卵をふりかえてこねました。

しかしながら、これ私の口にあわず(二人分でしたのでからかった(^_^;))、臭いまで鼻に
つき半分ごみ袋に棄ててしまいました(^_^;)。
お昼もすろくに食べていなかった(10時過ぎに少し腹がすいたのでおにぎり一個食べた
のですが、疲れて喉が絶えず渇いていた私には好きなものだったのにうまくなく無理やり
口に押し込んだんですよ)のに疲労のためかおなかがあまり空いていませんでしたので。

食事の後はまだ6時前で明るいのになにもすることがありません(^_^;)
で、早々とシュラフにもぐりこみ、持参した文庫本の続きを読んだりしました。折角持参
したラジオの存在は雨蓋内に入れていたためすっかり忘れてしまっていました。やはり、
本格的にばててしまっていたんでしょうね(^_^;)

私のシュラフは低山ならオールシーズン用で使用限界温度-10℃、0℃以上なら厚着す
ることなく快適に眠られるとメーカカタログで記載されたダウンのやつですので夏は暑い
かなと思っていましたら、さすがに悪天候の2000m強の山の上。Tシャツでは少し寒いく
らいでもぐりこむはめとなりました(^_^;)。

本にも飽き、早々とまだ明るいうちに眠ることにしました。しかし、夜に何度も目が覚め、
そのうち風雨が強くなってしまってはためくフライの音でまさかテント飛ばされたりしない
かと心配になってしまいました。やはり張り綱もすべきだったかと・・・

何度もヘッデンとLEDランプつけたりして時計を見たり水を飲んだりしました。

3.山歩き(7/23分)

午前0:00を過ぎ、少し風雨も収まりテント内も水浸しになるようなこともなく無事だったの
でほっとしてまた眠りました。

そして、3時過ぎ、声がして目が覚めました。外で懐中電灯のあかりがテントそばを通り
過ぎたんです。どうやら、小屋の高校生が起きてきたようです。うつらうつらしてましたら
、4時過ぎになりがやがやし始めました。で、もう私は寝てられません(^_^;)。
前だけ少し空けて(フライの前室のところのジッパーはそのまま)煙草を一服。

朝方また雨がテントを打つ5時前、二班に分けて高校生は三ノ峰、別山、白山方面に出
発して行きました。途端に静かに(^_^)

私も置きだして、がら〜んとして誰もいない小屋に行き、便所に入りました。紙は持参の
どぼん便所。二つある一方は男性小水用兼務便器でした。で、穴が深〜い・・・下のほう
で音がしました(笑)。

改めて避難小屋の中を眺めてみましたが、独特の臭いがするんです。便所も臭いし・・・
やっぱり避難小屋だなぁと改めて認識しました(^_^;)。部屋のガラス戸は一部割れていて
ガラス破片が土間に転がっていました。

小屋の南西に避雷針がついた設備があったんですが何だったんだろう・・・調べたらどう
やら太陽光発電装置でハイテク便所のためとか・・・えっ?あのどぼん便所が??

小屋の中   避難小屋の中の配置

テントの北側にはニッコウキスゲが沢山咲いていました。見るまでどういうものか知りませ
んでしたが、7月に咲くという情報は目にしていました。そして、剣ケ岩の案内板にその
名前を見つけて知ったというわけです(^_^;)。

ニッコウキスゲ
          ニッコウキスゲ

朝ごはんはベーコン入れての塩ラーメン。まだ疲労が残る私はこれもあまりうまくありま
せんでした。山歩きでの自炊は軽くしようとするとまずいですねぇ(^_^;)(^_^;)

これならお茶漬けにしておけばよかったと思いました(^_^;)。でもアルファ米はフリーズド
ドライで軽いのですがうまくないですしねぇ。最近はましになったそうですけど。

とりあえずおなかは膨れたんですが、まだ山はガス一色。とりあえずはもう小さくなって
汚れで黒くなってしまった南側の谷にある残雪の下側の雪解け水の水場に行き、水筒
に水を汲み飲んでみました。やばいかもしれませんけど冷たくて飲んでしまい水筒を
一杯にしました。

残雪雪渓
          小屋南側の谷間に残る残雪

さてどうしようかと思いましたが、もう7時過ぎになってしまい、一向に見えてこない別山
はあきらめ、とりあえずすぐのところの三ノ峰頂上だけは踏んでくることにして、レイン
ウェアのズボンだけ身につけ、21Lの小さなサブザックに水筒などを入れて出発しました。
距離300mくらいで10分くらいとのことでしたが、小屋から見上げたところ
が頂上ではなく、そこからほぼ水平で道に覆いかぶさる笹の中を歩き先で少し登った所
が頂上(2128m)でした。

三ノ峰頂上
          狭い三ノ峰頂上

昨年、石徹白から銚子ケ峰に登った際に、北側に太平壁を要する巨大な別山まで続く
稜線上で順番に標高が高くなる一ノ峰、二ノ峰に続き打波の頭の右側に大半が隠れる
ように黒くそびえていた三ノ峰の頂点をやっと踏むことができました(^_^)。

石徹白からの道は美濃禅定道と称して石徹白(岐阜県)から白山に至る稜線上の長い
登山道があり、銚子ケ峰、一ノ峰、二ノ峰(ここは頂上の西側を巻いている)そして
三ノ峰避難小屋、三の峰、別山平、別山と至り、その先白山まで道が続いています。

銚子ケ峰に登ったときから憧れている山塊です。

さて、すぐに下山するのも折角来たからと、二ノ峰方面に行くことにしました。元々早く小
屋につければ二ノ峰近くまで行ってみようかと思っていましたので・・・

しかし、途中でがれ場を滑らないよう苦労しておりましたらそこから先の道が・・
下のほうに続きが見えるのですが、すっかり笹が道を覆い尽くしていてよくわからずしば
し思案しましたがそれほど行きたいところでもないしとあっさりとあきらめました。

前述の残雪雪渓雪解け水を再度汲み下山することにして、テントの撤収にかかりました。
もう10時過ぎです。で、晴れ間が出たりしたんですが、尚ガスがかかっていて。
そのうち今日登りの第一陣の中年女性の単独者(←忘れてましたが唯一この方が単独)が
到着しそのまま三ノ峰方面に行かれました。

その後、突然のように北側のガスが切れ、深緑の素晴らしい峰がどんと現われました。
北側の峰
        突如ガスが切れて現われた別山東側の尾根

すぐガスがかかったりしたためなぜか一番感激したシーンが取れていませんでしたが、
残念ながら肝心の別山はまだガスの中(写真の左の三ノ峰そばのガスかかっている所)
で太平壁が見えませんでした。午後は見えたそうですが。
すぐに親子と思われる三人組が到着。何回も登っていらっしゃるそうで今日はこの避難
小屋が目的地だとか。で、親父さんは早速ビールを飲んでいらっしゃいました。とても羨
ましかったです(^_^;)。

ザックを片付け、三人に挨拶をしてやっと11時近くに下山を開始しました。
で、三ノ峰方面から西側に続く北側の尾根がガスが晴れて見え出しました。もっと早く晴
れてくれればよかったのにとお天気を怨みました(^_^;)

それにしても月曜日ですから平日なのに、かなりの人気のコースらしく沢山の方達が登
ってこられ驚きました。その都度、挨拶を交わしましたが、早い下山のため昨夜は風雨
の中、別山行くつもりでテントで泊ったこと、ガスがかかっていたので別山あきらめて下
山するところであることなど何人もの方に話してしまいました。で、今日も皆さんから
ザックの重さを聞かれて・・・(^_^;)。

見下げるような急坂を滑らないよう慎重におりましたが、もう足もへたれていて中々先
に進まず、下山でさえ「ハーハーゼーゼー」とこれまで経験したことがない歩き(^_^;)

結局、またもやところどころでザック下ろしての休憩でへたれまくりましたため、コース
タイム2時間半という下山時間をまたもや大幅にオーバーしてしまい、行きにであった方
達に休憩中追いつかれてしまいました(^_^;)

で、ザックが重いのでとその都度弁解しました(^_^;)。でもこれ事実でしたから・・・

また山腰屋敷跡で休憩していたら「あら、まだここにいらっしゃるの?」と行きに会った
おばさん達にも弁解し、彼女達の後ですぐに最後の下山を開始。で、私の目の前で一人
の中年女性が滑って横にごろんと転んでしまわれました。ズボンべたべたに・・・
そこはやはり木片が置かれていて滑りやすくなっていました。横ががけでなかったので事
無きを得ましたが、私自分が滑ってしりもちついたことはたびたび(今回も下りで2回)
ですが、他人様が転ぶのは初めてでしかもあんなすごい転び方は初めて見ました。

やっと登山口に出たときはほっとしました。まだ、作業道歩いて更に少し登らないとPに
戻れないんですが・・・で、もう足がよれよれ状態。ここでは気力が体力に負けてしまい
ました。登るときには横目で眺めて通り過ぎた個人サイトに水場と記載されていた場所で
タオルを絞り、手で受けて何度も冷たい水を飲みました。大丈夫かなぁと思いながら。

車にやっと戻り、どろまみれのスパッツはずし靴を脱ぎレインウェアパンツを脱ぎました。
そしてTシャツを脱いで下着と半袖ポロシャツに着替え、靴も履き代えました。そしてトイ
レを済ませたとき、車が一台着いて、下りてきた男性が「あれ?昨日会った方ですね}と。
で上で泊りましたと答えました。地元の方だったんですね。

結構駐車場のある地元福井県の方達が多かったです。前述のように三ノ峰も避難小屋も
微妙なところで福井県ではないのですが・・・打波の頭は福井県です。

一期一会の出合いで挨拶だけでなく多くの方と言葉を交わした山歩きでしたが、唯一すご
いなと思いましたのは福岡県から来られ前日は宿に泊りタクシーで駐車場まで来られたと
いう中年女性のお二人さん。なんと白山の南竜山荘という有人有料宿舎(白山はこれと中
心の室堂にある室堂センターの二箇所のみで要予約)まで行くとか。これは私が諦めた
別山を通り、御舎利山、大屏風の頭、油坂の頭を越えた先にある宿舎です。三ノ峰避難
小屋からのコースタイム(休憩時間除く)が4時間近くかかるところですから、全部で標準
コースタイムが8時間以上になります。すごいですね。

4.帰り道

帰りには水がなくなっていてやっと行きに寄った道の駅九頭竜により、レモネードのロン
グ缶を一気飲み(^_^;)。更にお茶と煙草を買い、家にやっと電話して(もう電池切れ直前
でした)家路を急ぎました。東海北陸自動車道に入り、最初のPAでブラック缶コーヒー
を飲み、家への土産を買い、更にまたコーヒー缶を買ってその後は早い車の後をびゅん
びゅん飛ばして最初のカーナビ到着予想時間の20分も早く家に帰着しました。
で、重いザック担ぐ気力がなくせがれに運んでもらいました(^_^;)

5.反省

やはりまだ私の体力では65L16kg越えのザック担いで登ることができる山ではありません
でした。憧れだけで登るには早すぎたかもしれません。1000m越えはもう経験済みでしたが
ザックが体力のない私には無謀で重過ぎました(^_^;)。

あの山域、私には山頂泊は無理だと悟りましたが、なんとか素晴らしい眺めは見てみたいし
別山はどうしても登りたいとまだ思っています。

恐らく三ノ峰だけなら軽いザックで日帰りできそうとは感じました。あんな担ぐたびに一苦
労するのと担いだままの立ち休みが辛い重いザックでないならそれほど休憩時間を大幅に取
りませんから前日からの車中泊で朝早くから登るなら私でも日帰りできそうと考えてます。
ただ、本当に単独登山者は朝一番乗りされたおばさんただ一人だったという山というのが気
になりました。

別山は他のルート思案中です。白山の一番短い登山口から登り、南竜山荘に一泊すれば行く
ことができそうだからです。ただ、もう夏は予約で一杯みたい・・・残念。ちなみに帰りは
やはり登りが辛いちぶり尾根経由で駐車場まで戻ることが可能です。夏の間は白山の一番
登り安いといわれている登山道の登山口は車乗り入れ禁止でもっと麓の所からバスらしい
ですから歩きの遅い私は同じ道では無理っぽい(最終バス乗り遅れる)ですから(^_^;)

今回の尾根もちぶり尾根も登りはすごく急登のため、行きと帰りのコースタイムが大幅に
違っています。倍近いです。

それにしてもまだ懲りない私。今度のことで止めようとは全然思っていません。

でも折角のテントと65Lザックです。なんとか活かしたい・・・鍛えるしかないのかな。


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