青笹山(1580m)

   [静岡県・山梨県](2007/6/30)


【参考ガイドブック】新分県ガイド 静岡の山(山と渓谷社)
          名古屋周辺の山200(山と渓谷社)
【国土地理院1/25000地図】湯の森、篠ノ井山

今回登りました青笹山は静岡県の安倍川東山稜と言われている静岡県の北部から静
岡市の浅間神社まで延々と続く稜線上にある山です。

静岡県では安倍川餅で有名な安倍川はその流域にハイキングに適した山がいくつもあ
り比較的登山道も整備されています。私はすでに一番北部にある最高峰の山伏とこの
東山稜の1つ北にある十枚山には登っていますが、今回三つ目の山として登ってきまし
た。

ちなみにこの山、4月の末に登ろうと車で林道走っていたら雨が降り出し、しかも道を伐
採された木材運搬トラックがふさいでいたために断念した山です。

尚、静岡県にはもう1つ、2000m越えの同じ名前の青笹山というのがありますが、そちら
は南アルプス深南部の山で素人は近寄りがたいところにあります。私の所有するガイド
ブックには記載されていません。その北側にある青薙山というのは記載されていますが。

標高も累積標高差も距離もガイドブックコースタイムも先日登った恵那山より劣るので比
較的楽かなと安易に考えていたのですが、季節が悪かった・・・夏に登る山ではありませ
んね(^_^;)。寝不足と暑さで特に気力が萎えてしまってばてばてでした(^_^;)
ま、今回も嬉しい一期一会がありましたのでよしとします。

1.登山口までの往路

map_1   アクセス地図
map_2   アクセス地図
  (付近の道路)

朝4時に家を出発。いつものようにカーナビをセットしましたら、到着予想時間がなんと
7:50。3時間のつもりでしたから「ありゃりゃ」。
でも、ま、コースタイム短いからま、いいかって感じで出発しました。

いつものように引山ICから東名阪に入り名古屋ICから東名高速に入りました。
安倍川流域の山へ行くときは私のカーナビは往きは焼津ICで下りる指示が出ます。

焼津ICでおりて左折し、県道81号線を少し走り仮宿交差点を右折。県道208号線に入
り、内谷新田信号を右折し国道1号線に入りました。

いつものように道の駅宇津ノ谷峠でトイレ休憩して、二つトンネルと安倍川大橋をを過
ぎ、小さな標識から左に入って昭府信号で左折。県道27号線に入りました。

この辺はさらっと書きましたが、前に2回ほど来たときは注意力散漫で標識見落として
通り過ぎてしまい、カーナビの訂正ガイドに従って大回りしてしまっています(^_^;)

県道27号線(安倍街道)をひたすら北上、途中油島信号からは県道29号線(梅が島街
道)
と名前が変わりますが(県道27号は油島信号から左折して安倍川を渡る方向)、
そのまま北上です。ここからは交通量はがたっと減ります。

やがて横山の地区標識が見え、左手に真富士の里PAが現われましたのでここで一服。
洋式トイレに入りましたらつまっていて水が溢れ、慌てて和式の方に(^_^;)
眠気覚ましにブラックコーヒー飲んだのですが効きませんでした(^_^;)(^_^;)

ここから安倍川を西側に渡りしばらくは安倍川の西岸沿いを走りました。安倍川の西側
も安倍川西山稜として東山稜よりは低いですが山々が峰を連ねています。

やがて、再び安倍川を東岸に渡り、面白い読み方の渡(ど)の集落(帰りに静岡市内を
走っていましたらこの「渡」行きのバスに出会いました)を過ぎ、やがて有東木への分岐
に着きました。ここからは狭い作業道です。曲がりくねった道で途中からカーナビのポ
インタが道からはずれてしまいました。

そして、ぼこっとした感じで右側に駐車場所とそばにネットで見た標識が現われました。
葵高原到着です。オートバイで来た方が一人登山準備されて入るほかは車は駐車され
ていませんでした。到着は最初のカーナビ予想よりは早く(途中飛ばしました(^_^;))、
7:30頃でした。

林道はこの先にも続いているのですが、周回路でここに下りてくるためガイドブックに
従い、ここに駐車しました。ガイドブックでは路肩と記載されていましたので、単なる路
肩かと思っていましたら駐車できるスペースでした。結局、もう1つのガイドブックに記
載されたこの先の駐車場もそれほど広い場所ではありませんでした。

標識
                    駐車スペースにある標識

2.山歩き

map_3    登山道
 



さすがに今回はシェラフとマットは入れてきませんでしたが、それでもサーモス水筒1L
先日購入した昔ながらのアルミ水筒1Lそれに0.5Lのお茶のペットボトル、湯沸し用水
1Lの計3.5Lやおにぎり、バナナ、ストーブ・燃料・クッカーなどを入れた私の45Lザック
はザック自体が約1.9kgもあることからずしりと重く、暑さと寝不足とあいまって私の体
力を奪う要因でした(^_^;)。

先に着かれていた方が先に出発されないので、どうせ追いつかれるとは思いましたが
先に出発しました。ここからしばらく約200mくらいの登りの林道歩きです。ガイドブック
のコースタイムは45分とありました。「名古屋周辺の山200」では途中から林道でなく登
山道歩きとなっていましたので、なぜ林道歩きなのかと疑問に思っていましたらもうその
入り口が木材集積場所のようになっていてわからなくなっていました(教えていただきま
した)ので現在はこの林道歩きが普通のコースのようです。

すぐに前方に「名古屋周辺の山200」で記載のあった駐車場が現われましたが予想に
反し小さなスペースでした。ここには案内図がありました。写真は撮りましたがよく見て
おらず今更写真整理していて何が書かれていたか知りました(^_^;)。どうやら今回は最
初から心の余裕がなかったみたいです(^_^;)(^_^;)

案内図1
                    コースタイム案内図
番号案内
          葵高原から青笹山頂上までつけてある番号案内

林道は途中までは舗装されていましたが、勾配がきつく最初からくたびれました。

そのうち、二箇所ほど右側の土砂が崩れ落ちていました。

土砂崩れ
              林道脇で土砂崩れあり

そして林道は先のほうで舗装が終わりダートになっていました。そして、少し道路左側
が広くなっている場所につき、歩いているとき途中で追い越していった車が駐車されて
いました。そうしましたら、先に駐車場に着かれて準備されていた方が追いついてこら
れましたので、いつものように追い越してもらおうと思ったんですが・・・

話しかけられしばらくお話をしました。どうやら表示が見当たらなかったので勘違いを
していたのですがここが真先峠(1143m)だったようです。駐車場が約920mですから
約220m林道で登ってきたわけです。

登り口はここですとその方に教えていただきました。林道はまだ先まで続いていました
し表示がなかったので「あらら」と驚いてしまい、一瞬、まだ旧登山道なのかと思ってし
まいました(^_^;)。危なかったです。

結局、最後の方を除き、この方が歩きが遅くすぐにへばる私に付き合って同行してい
ただきました(^_^)。登山暦は7年くらいで、私より三歳ほど年下の方でしたが、半年ぶ
りの登山だとおっしゃっていました。

尚、登山口の写真撮影するのを失念してありません(^_^;)

ここから主稜線上にある地蔵峠(1414m)まで約270mの登り。直登ではなかったです
が結構急できつかったです。

地蔵峠
          地蔵峠(写真奥は下十枚山方面)

今回、この地蔵峠は見たい峠でした。割と広い感じの場所でした。下十枚山方面も写真
のようにきちんと登山道がついていました。ちなみに国土地理院地図ではこの稜線上の
道の記載はなく、静岡県と山梨県の県境を示す線が記載されているだけです。
もちろん真先峠もこの地蔵峠もその名前の記載がありません。

ちなみに登山道は真先峠からこの地蔵峠までは記載されていますが、前述の林道は途
中から真先峠の先までは記載されていません。できたのが新しいのかもしれません。

地蔵峠ではゆっくり休憩をしました。水を飲み、羊羹をほうばりました。ここで食べるつも
りだったバナナですが出すのが面倒で(もう暑さでへばってました(^_^;))ここでは出しませ
んでした。

さて、ここから今日のお楽しみの安倍川東山稜の主稜線歩きでしたが、いきなり急な直
登で始まりました。今回、前にじっくり地形図見ていたのですが一ヶ月間見ておらず直
前に見直しもせずに出てきてしまいすっかり記憶の外になっていました稜線。結構小ピ
ークがあったのアップダウンがありました。だから、単純標高差は630mくらいなのに累
積標高差が900m強になるんですねぇ。

少し登りましたら仏谷山(1503.6m)につきました。この山もその名前は地形図にはあり
ません。三角点があったらしいのですが見落としてしまいました。

仏谷山
          仏谷山

稜線上は背丈ほどある笹が切り開かれて登山道に整備されていました。しかし、この日
はここでは地蔵峠まで登るときに時々吹いてきたさわやかな涼風も全然なく暑さにもう
ばてばて状態でした。幸い、地蔵峠までの登りの途中で襲ってきた睡魔は地蔵峠での
休憩で払拭されてはいましたが、喉が渇き何度も立ち止まっては水筒の水を喉に注ぎ
こみました。尚、仏谷山でも休憩しましたが、途中後から登って見えた単独の方に道
を譲りましたが、「蒸し暑い」とばおやきながら先を進んでいかれ、仏谷山で休憩さ
れていました。

やがて、細島峠に到着。ここから西側には葵高原への道があり、ガイドブックはその
道が示されていましたが、荒れているとのことでした。新道が出来たからでしょうね。

細島峠
          細島峠

ここが14番目ですからここから目的地の番号20の青笹山まではまだあります。

この先に出合がありました。ここから西側に急坂で下っている道が葵高原への新道だ
そうです。一人だったら気がつきませんでした(^_^;)。

出合いにある新道入り口
          出合いにある新道入り口

まだここから先にも小ピークがあり、やっと前方にガスがかかったうつろぎ山と青笹山
が現われました。意外にまだ先です。

うつろぎ山と青笹山
        ガスっているうつろぎ山(手前)と青笹山(先)

そしてやっとうつろぎ山(1558m)に到着。実はこの前に雨が降り出し、うつろぎ山や
青笹山はほとんど木陰がないとのことで途中木陰で雨がやむのを少しだけ待ちました。
やがてうつろぎ山が近づいてきたとき、子供の声がして、大人と数人の子供達に出合い
ました。はえが沢山いたとのこと・・・この山は夏は虫が多いとか。

たまたま同行していただいた方にはうつろぎ山に登る途中から先に行って貰いしばし休
憩。うつろぎ山からは青笹山に登る笹の中の道が見えました。

そして頑張ってゆっくりと登りやっと青笹山到着。360度の光景のはずが、あいにくガス
っていて残念なことになりました。天気がよいと南アルプスも見えるそうでしたが。

ここで大休憩。しかし、へばっていた私はとにかく水、水・・・。暑さでストーブ出して
お湯沸かす気力もなく、お茶でおにぎり二個ほうばるので精一杯でした(^_^;)。

ここで同行の方に先に帰ってもらい、私は更にもう少し休憩を続けました。

ここまで外に出していた水筒はしまい、飲んでしまったお茶のペットボトルにサーモスの
氷で冷やした水を注ぎました。これは帰りに飲むためです。

青笹山
               青笹山

尚、ガイドブックの記載に混同があり、うつろぎ山の標高1558mを青笹山の標高にして
いるのがありますが、青笹山は1550mと少し低いです。これは地形図に1558mの表示が
されたピークがあり、その下に青笹山と書かれていて数字の無いピークがあるのでこう
いう混同が見られたんだろうと思います。地形図にはうつろぎ山の名前はありません。

そしてゆっくり写真を撮ってから下山開始。
すぐかと思った(登りの時間を失念)新道出合いになかなか到着せず、まさか通り過ぎた
かとあせりましたが、やっと出合い到着。教えていただいたようにいきなり急な下り坂。
途中に少しだけフィックスロープもあり、滑らないように慎重に下りました。しかし、そ
の先も延々と続く岩場の下り坂。もう嫌になるくらいでいつまで続くのかと・・・

やっと木の切り倒した後のある平坦な場所に出ました。
急な下りの新道
               滑りやすい急な下りの新道

そこを過ぎてもまだまだ下り坂。まだ3時台なのに曇っていると森林の中は薄暗くなり、
やばやば状態。高度計みてまだまだ先が長く、ざれ場もありいいかげん嫌になりました。

しかし、この道、地形図のどこにあるのかコンパス見ても余計キョロキョロ状態になるば
かり・・・最初の方のやせ尾根の急坂付近はわかったんですが。

ただ道はしっかりと踏み後もあり赤や青のテープ表示や手書きの道標(番号がつけてあ
りましたのでよくわかり助かりました。
やがて、道の途中に金網の柵が現われ、一瞬「ええっ、道間違えたか?」とあせりました
が右下に説明があり、かもしかよけの柵で人間は手であけて通ってくださいとありました。

かもしかよけ柵
               かもしかよけの柵が

柵を越えましたら右側がわさび田になっていました。そのための柵だったようですね。
ここまで来ればもう近いかなと急ぎました。まだまだ下り坂でしたが、さらにワサビ田
があり、そこに細島峠方面に行けるという道表記が。これが旧道なのかも。

やがて、やっと林道に出ました。この林道、地形図にはないのですが、駐車スペースの
脇に出てくる道でした。自分の車が右前に見えてやっと戻ったとほっとしました。

残りの水をザックから出し全部飲み干し、ゆっくりと靴履き替え、また着替えをしまし
た。朝は晴れていましたのに、雨がぱらつきていました。

そして時間はもう5時前・・・あらら。相当下りに時間を要してしまったようです。

運転しているうちにまた睡魔が襲い、真富士の里Pでしばし休憩。目を閉じていました
らようやく目が覚め、帰り道を急ぎました。

帰りは東名静岡ICから東名高速に入り、日本坂トンネル先にある日本坂PAでみやげ
を買い、ほとんどを追い越し車線で飛ばして帰りました(^_^;)。

戻る